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    町山智浩 映画 FC2 Blog Ranking

    『フライト』(Flight) 裏デンゼルは物凄くワルイ【2012年10月30日たまむすび】

  1. スタジオ 赤江珠緒(フリーアナウンサー) 山里亮太(芸人、南海キャンディーズ)
  2. 電話出演 町山智浩(映画評論家、コラムニスト)
  3. ~Setup~
    ミミ萩原出演の、日本で見れなかった女子プロレス映画『カリフォルニア・ドールズ

    赤江 町山さ~ん、もしもし~
    山里 もしも~し!
    町山 はい町山です、よろしくお願いします。
    赤江 よろしくお願いしま~す。
    町山 どうもです。
    赤江 町山さん、今月はねえ、毎週プレゼントもありまして・・・あっ、その前に、山ちゃんが『アルゴ』(Argo)・・
    山里 町山さん、見てきました!
    町山 あっ、面白かったでしょ!
    山里 面白かった~!
    町山 ねえ!・・・政治的な話かと思うと、もう、痛快なですねえ、サスペンスですよね!
    山里 ね!で、町山さん、僕ね、事実に基づいているから結果はわかってる訳じゃないですか、助かるって・・
    町山 そうそうそう。
    山里 でも、途中で、「いや、もう、絶対助からない!」とか、ドキドキしながら見てましたよ・・・
    町山 最後、ホントに手に汗握りますよね。
    山里 そう!
    赤江 なんかねえ、山ちゃんもジーンズず~っと握りしめてたって・・
    山里 もう、袖ぐ~っと握って、「うわ~、危ない!もう無理だ~!」って、あのドキドキ感すごいっすね~、たたみかけてくる感じ、最後。
    町山 そうそう、ドンパチは無いしね、車は爆発しないですけど・・
    山里 そう。
    町山 オッパイも無いですけども・・
    山里 オッパイないのよ。
    赤江 (笑)

    町山 もう、エンターテイメントですよ。
    山里 そう、ドキドキして・・・もう・・・最後のエンディングもいいですね。エンドロールのところももまた・・・
    赤江 エンドロールまで見なきゃいけないんだよね。
    町山 そうなんですよ・・・最後まで詰まってます。
    山里 はい!楽しかったです。
    町山 最後に全部、本当の人達が全部出てきますから。
    山里 そ!これがいいの!山里 
    赤江 へえ~!そうなんだ・・・
    山里 涙出てきますよね。あそこ見てると・・
    町山 全部本当なんだっていうのがわかるんですよ。写真が出てきて・・
    山里 そうそう・・
    町山 で最後、あっ!と驚く人が特別出演しますから・・
    山里 そう・・これはホント・・
    赤江 うわ、ちょっともう、絶対行こう!・・わかりました。ありがとうございます。
    山里 ありがとうございました、町山さん。
    町山 はい・・
    赤江 そして町山さん、今週もプレゼントを御用意していただいてると・・伺っております・・
    町山 はい、え、今週はですね、え~、本じゃなくてですね、ま、本もあるんですけども、映画のチケットをプレゼントです。
    赤江 あら~・・ありがとうございます。赤江 
    町山 えっとねえ、1981年の、ちょっと古い映画なんですけれども、『カリフォルニア・ドールス』(...All the Marbles)っていうですねえ、女子プロレス映画です。
    山里 ふ~ん
    町山 はい。これね、主演はね、ピーター・フォークという、『刑事コロンボ』のオジサンですね。
    赤江 あ~、はいはい。
    山里 はいはい。
    町山 はい、亡くなりましたけど、先日。
    赤江 ええ。
    町山 この人の映画で、それで、監督はですね、ロバート・アルドリッチという監督でですね、この人はね、男のアクションドラマばっかり作ってた人なんですけれども、
    赤江 ふ~ん・・・
    町山 あとね、女の人同士がいがみ合う映画とねえ、男同士が戦い合う映画ばっかり作ってた人で(笑)・・
    赤江 (笑)
    町山 最後は女子プロで、女同士が戦い合う映画で終わったんですけれども・・
    赤江 へ~・・・
    町山 この人の遺作ですね。
    赤江 あ、そうですか。・・じゃ、女子プロレスのお話し・・・
    町山 はい、これねえ、なんとミミ萩原さんが出てますよ。
    山里 ミミ萩原さん・・
    町山 覚えてます?ミミ萩原さん。
    山里 え?・・・
    町山 昔アイドル歌手で、女子プロに転向した人ですけど・・・
    赤江 は~・・・
    町山 その人がアメリカに行って出た映画ですよ。
    赤江・山里 へ~!
    町山 でね、これね、長い間日本ではビデオとか無くてですね、見れなかったんですよね。DVDも出てないんですよ。
    山里 ふん。
    町山 著作権上の問題で、ちょっと日本では見せることができなくなっちゃってるんですよ。
    山里 へ~・・・・
    町山 で~、これを上映しますので、11月3日土曜日から、渋谷の「シアターN」という所でですね、上映するんですが、それのチケットをですね、え~・・5組・・っていうか、ペアで5組か・・
    赤江 あ、2枚セットで5名様に・・
    町山 はい、プレゼントします。でね、これね、「シアターN」という映画館もですね、ちっちゃい映画館で結構、通好みのをやってたんですけど、ここもね、終わっちゃうんですよ。閉鎖なんですよ。
    山里 あ~・・・・
    赤江 え~!・・・12月2日に閉館ということで・・
    町山 閉館なんです、はい。
    赤江 残念ですね・・・
    町山 まあ、非常に悲しいんでね、それとねえ、昔の映画ファン、だいたい僕ぐらいの人、45以上の人達には非常に懐かしい映画でですね、是非みていただきたいと。・・で、ペアなんですけれども、
    山里 うん。
    町山 ま、奥さんかですね、あの、奥さんがいなかったらねえ、男の親友・・昔、友達だった奴とか学生時代の友達とかに電話してですね、一緒に行ってもらうといいな、と思いますけど・・
    山里 なるほど~
    赤江 ありがとうございます。
    町山 で、これですね、チケットだけじゃなくて、『映画秘宝』っていう僕が創刊した雑誌もつけます。
    山里 あら!あの、『桐島、部活やめるってよ』にも出てきた・・・
    町山 そうそうそう(笑)
    山里 主人公も読んでた、あの!
    町山 そうそう、彼が読んでたですね、『映画秘宝』をつけます。て言うのはね、この『映画秘宝』、今出てるやつで、この『カリフォルニア・ドールズ』とこのロバート・アルドリッチ監督について僕が原稿書いてますんで、
    赤江 は~・・・
    町山 はい、それをまあ、読んでもらうとですね、非常に味があるかなと思います。
    山里 読んでから見に行くと。
    町山 はい。
    赤江 あ~そうですか・・・え~、じゃあ、町山さんオススメの映画、『カリフォルニア・ドールズ』の特別鑑賞券、そして『映画秘宝』もついてくるという、こちらでございますけれども・・・
    (応募方法告知・・・略)

    ~Conflict~
    デンゼル・ワシントンがアル中機長を演じる航空機映画『フライト』(Flight)

    町山 え~、それはさておきですが、今週の映画なんですが、
    赤江 うん。赤江 
    山里 そうだ。
    町山 今週はですね、デンゼル・ワシントン主演の『フライト』(Flight)という映画を紹介します。
    赤江 はい。
    町山 これは日本では来年3月公開ですけれども、
    赤江 うん。
    町山 『フライト』というのは、ま、飛行機ですけれども、これ、デンゼル・ワシントンという俳優がですね、旅客機の機長を演じる映画ですね。
    山里 はい。
    町山 でね、2009年にね・・飛行機のエンジンに鳥が入っちゃって、エンジンが爆発して・・
    赤江 あ~・・・
    町山 で、ニューヨークのハドソン川に不時着して、乗客が助かったっていう事件がありましたよねえ?
    赤江 ありました、ありました。なんか、機長の機転で上手い具合にね、降りれたっていう・・・
    山里 ・・英雄だって・・・
    町山 そうなんですよ。ま、すごい機長だってことで、あれ、サレン・バーガーって機長がもう、アメリカの国民的英雄になったんですけれども・・
    赤江 はい、はい。
    町山 それをねえ、すごく彷彿とさせる話なんですね、この『フライト』って映画は。
    赤江 ええ、ええ。
    町山 で、これまあ、マイアミだかな?・・フロリダかなんかからジョージアに向けて飛ぶ飛行機の機長がデンゼル・ワシントンでですね、超ベテランのパイロットと。
    赤江 うん。
    町山 ま、55過ぎでですね、・・・え~、このデンゼル・ワシントンて人は、黒人の俳優さんですけれども、すごく頼りになる男ばっかりを演じてきてる人なんですね。
    赤江 確かに・・・なんか、知的なイメージありますもんねえ。
    町山 そうなんです、この人自身ねえ、牧師さんの息子さんでねえ、非常にインテリで真面目な人なんですけど、本人も・・・
    赤江 ほ~・・・
    町山 ハリウッド俳優には珍しく、離婚とかしてない人なんですけど(笑)・・
    赤江 は~、そうなんですか!
    町山 悪い噂が全く無い人ですね。
    赤江・山里 へえ~!
    町山 あの・・珍しいですね(笑)・・
    山里 それが珍しいんだ・・・ハリウッド(笑)
    町山 珍しいですよ!はい(笑)
    赤江 どうなってんの・・ハリウッドは(笑)
    町山 暴力事件とかいろいろ起こしてない人なんですけど・・
    山里 ハハハ
    町山 まあ、それで、役柄もですね、なんて言うか・・・「立派な軍人」とかですね、
    赤江 うん・・・
    町山 え~・・「弁護士」とかですね、そういう、堅い真面目な男の役ですね。正義に燃える男とかね・・え~、そういう役が非常に多い人ですね、デンゼル・ワシントンは・・
    山里 ふん。
    町山 だから、この「機長」っていうと、まあピッタリなんですけども、
    赤江 ええ。
    町山 で、その人が飛行機に乗って飛び立ったらですね、突然ですね、急降下を始めちゃうんですよ!飛行機が。
    山里 ふん。
    赤江 え?!
    町山 尾翼のところの安定版がコントロールできなくなって、いきなり急降下な状態になっちゃうんですね。
    赤江 はい・・
    町山 で、乗客は満員なんですけども、真っ逆さまに、ものすごい高高度からですね、地面に向かって突然落ち始めるんですよ。
    赤江 ・・怖いですねえ・・
    山里 ふんふんふん。
    町山 これ、物凄く怖いんですけど、
    赤江 はい。
    町山 で、それをですね、デンゼル・ワシントン機長はですね、もう・・・「あっ!」と驚く方法で切り抜けるんですよ。
    赤江 ふ~ん・・
    山里 ほう!急降下していくのを・・・
    町山 で、これ、どういうふうに切り抜けるかって、これねえ、詳しくは説明しないんですが、これは予告編でも出てくるようにですね、上下ひっくり返ります!飛行機が。
    山里 はあ・・・
    赤江 え?!反転する・・?
    町山 上下反転した状態でですね、地面との激突を切り抜けるんですよ。
    山里 はい。
    赤江 うわあ~・・・
    町山 で、これはねえ、実際にあった事件なんですね。
    山里 え~?!
    町山 これねえ、2000年1月にですね、アラスカ航空の飛行機が突然、やっぱり墜落を始めてですね、
    山里 ふん。
    町山 で、地面に激突寸前でもって機長が立て直して・・・、で、その後飛行機が上下反転した状態で飛び続けたって事件があったんですよ。
    山里 へえ~・・・・
    赤江 え~!
    町山 これはもう、地獄だったと思いますけど(笑)・・・乗ってる人達は・・・
    山里 ねえ!
    赤江 地獄でしょうねえ・・・
    町山 ただねえ、そのアラスカ航空の方は、そのあともコントロールができなくなって、結局機長が一生懸命立て直してるのにもかかわらず、墜落しちゃったんですけれども・・・
    赤江 あ~・・・そうですか~・・・
    町山 こっちの方はですねえ、そのまま上手くですね、不時着するんですよ。
    山里 ふん。
    町山 で、乗客は殆ど死なないでですね、救ったんで、もう英雄になっちゃうんですね、デンゼル・ワシントン機長が。
    山里 うんうんうん。
    町山 「これはすごい!天才だ!」ってことで。
    赤江 うん。
    町山 で、しかもその、いろんなパイロットの人にですね、全く同じシュミレーションをさせるんですけども、航空会社とかが・・・そうしたら、誰も助けられないんですよ。
    山里 ふん。
    町山 だからこれは、デンゼル・ワシントンだけが奇跡的にって言うか、天才的に、乗客を救う能力があったってことなんですね。
    山里 ふんふんふん。
    赤江 ほ~・・・
    町山 で、「これはすごい!」ってことでもってマスコミがば~って殺到するんですけれども、
    赤江 はい。
    町山 ・・で、航空会社の弁護士がですね、機長のとこに行くわけですね。
    山里 はい。
    町山 で・・・まあ、こう・・褒めてもらうのかな~?って思いますけども・・
    赤江 うん。
    町山 表彰されたりね?
    赤江 はい。
    町山 そうじゃないんですね。
    山里 え?
    町山 ここで・・・
    山里 そうじゃない・・?
    町山 その弁護士が、デンゼル・ワシントン扮する機長にね、「え~、機長、素晴らしい操縦でした。・・ただ、アナタの血液の中には大量のアルコールがありました。」って言うんですよ。
    赤江・山里 お~!・・
    町山 「あなたは完全に泥酔した状態でしたね。」と。
    赤江 え~?飲酒運転?!
    町山 「それだけじゃない。・・大量のコカインも発見されました。」って言うんですよ。
    山里 え?
    赤江 あら~・・
    町山 泥酔した状態でコカインを大量に吸ってですね、「ハイになった状態で操縦してましたね!」って言われるんですよ。
    赤江・山里 え?!
    町山 大変なことになるんですよ。・・・「もしこれが、これからですね、運輸安全委員会の方で調査があるけれども、この事実が発覚したらあなたは多分、無期懲役です。」と。何故ならば、反転した状態で飛んでいる時に、何人かの人が、乗務員が死んでいるので、「あなたは無期懲役です。」って言われるんですよ。
    山里 え~・・・・
    赤江 ・・・・え?・・
    町山 え~?!って感じでしょ?これ・・・
    赤江・山里 はい。
    町山 で、このあと実はですね、大変ね、追われるわけですよ、デンゼル・ワシントン。・・・デンゼル・ワシントンはアル中だったんですね、いわゆる「アルコール依存症」だったんですよ。
    山里 は~・・・・
    町山 で、飛行機に乗る直前まで酒飲んでて・・
    山里 あっ、そうなんだ・・ホントに飲んでたんだ・・
    赤江 え!
    町山 しかもエロいスッチーとやっててですね・・
    赤江 え!
    山里 あれ?・・・真面目な感じじゃないんだ、今回・・・
    町山 (笑)・・・しかもですね、泥酔した状態で飛行機に乗ってるから、「気合い入れなきゃ!」っつって、コカイン、「ガー!」っと吸ったとこだったんですよ。
    赤江 うわ~・・・
    山里 あ、もう、全部ホントなんだ!
    町山 全部ホントだったんですよ。
    山里 はえ~・・
    町山 で、しかも、やっぱりもっと飲みたいな、ってことでもって、飛行機を操縦している最中に、いわゆるウォッカのミニボトルを、3本も空けてるんですよ、この人!
    山里 ・・いや、ちょっと・・・・・
    赤江 いや全然ヒーローじゃなかったと。
    町山 ぜんぜん違った・・・(笑)
    赤江 トンデモパイロットじゃないですか!
    町山 そうなんですよ、とんでもない奴なんですよ。
    山里 へえ~!
    町山 でねえ、これねえ、デンゼル・ワシントンてのはすごく真面目で、その、なんていうか、「頼りになる男」、実直で「正義の味方」っていう役が、表側であるんですけど、
    山里 はい。
    町山 デンゼル・ワシントンはねえ、「裏デンゼル」がいるんですよ。
    山里 ほう?
    町山 「裏デンゼル」ってのは、もんのすげ~悪くて強いヤツなんですよ。
    山里 へ~・・
    町山 で、デンゼル・ワシントンがアカデミー主演男優賞を取った映画ってのは『トレーニング デイ』(Training Day)って映画なんですね。
    山里 はい。
    町山 これはねえ、デンゼル・ワシントンがロサンゼルス警察の刑事、麻薬捜査課の刑事を演じるんですけれども、もんっのすごい悪い刑事なんですよ。
    山里 うん。
    町山 で、そこにね、イーサン・ホークっていう白人の俳優が演じる、若手の新米警官が弟子入りするんですね、デンゼルのとこに。
    山里 うん。
    町山 するといきなり、「我々は麻薬捜査官だ。」と。
    赤江 うん。
    町山 「麻薬を知らなきゃダメだ。」と。
    赤江 うん。
    町山 いきなり、「マリファナを吸え!」って言われるんですよ。
    赤江 ・・なんか、一理あるような無いような・・・
    山里 無いでしょうよ!
    赤江 ・・無いですなあ、はい。
    町山 そう・・「よくわかんないんだけど、言われたからそういうモノなのかな~?」と思って吸うと・・
    赤江 吸っちゃった・・・
    町山 ・・クラクラっとくるんですよ。「これ、ただのマリファナじゃないですよね?!」って言うと、「そこにはPCPっていう幻覚剤が入ってるよ、キクだろ~?!」って言うんですよ。
    赤江 もうめちゃくちゃですねえ・・・
    町山 めちゃくちゃなんですよ。で、しかもその、麻薬を取引しているディーラーの所に襲撃をかけるんですけども、デンゼル・ワシントンは、
    山里 ふん。
    町山 その犯人をいきなり殺しちゃって、麻薬で儲けたその金を、全部パクっちゃうんですよ。
    山里 ・・あれ?・・
    町山 ドロボウしちゃうんですよ。
    山里 はあ!・・
    町山 それで、イーサン・ホーク扮する新米警官が、「それ、犯罪ですよ!」って言うんですよ。
    山里 うん。
    町山 「僕は許せません!」て。
    赤江 うん。
    町山 「これ、告発します!」って言うと、「お前さっきPCP吸ったじゃん。」つって、「それ、バラしちゃうよ」って言うんですよ。
    赤江 はあ~・・・
    山里 わ、絵に描いたようなワルだ!
    町山 モンのスゴイ悪いんですけど、ただあまりにもワルすぎて、・・
    赤江 うん。
    町山 なんかスゴイ人間に見えてきて、そのイーサン・ホークが尊敬せざるを得ないって感じになってきて、どんどんどんどん取り込まれていくっていう、宗教みたいな感じですね。
    赤江 ・山里 へえ~!
    町山 ていうのが『トレーニング デイ』っていう恐ろしい映画だったんですけども、
    山里 はいはい。
    町山 なんていうか、一種のカリスマを持つワル、刑事を演じてデンゼル・ワシントンはアカデミー賞を取ってるんですね。
    山里 は~・・・
    赤江 そっかそっか・・じゃ、悪役っていうのも結構されてるんですか?
    町山 だから、普通の悪役じゃなくて、この人が悪役をやると物凄いカリスマ性があるんで、スゴイ怖いんですよ。
    赤江 へえ~・・・
    町山 チンケな悪役じゃ無いんで・・
    赤江 ふんふんふんふん。
    町山 悪の魅力に周りが引きずり込まれるみたいな感じの役をやるんですね。
    赤江・山里 は~・・・
    町山 で、この『フライト』のデンゼルはねえ、まあ、物凄く悪いんですけども(笑)、どう悪いかって言うと、、とにかく酒を飲みまくるんですよ(笑)。
    山里  (笑)
    町山 この映画、アメリカでは子供が見れない指定になってるんですけども、普通子供が見れない指定の映画っていうのは、暴力シーンが酷いとか、エッチなシーンがあるとか、言葉が汚いっていう理由なんですけども、この映画は、とにかく酒を飲みまくるから子供にみせられないっていう・・・(笑)
    赤江 ・・そんなに??
    町山 あのね、自動車を運転する時に・・・あの、アメリカにはね、取っ手付きのものすごいでっかいペットボトルがあるんですね、2リットル入りのウォッカってのがあるんですよ。
    山里 ふんふん。
    町山 それをいきなりラッパ飲みするんですよ。「グビグビグビグビグビ!」って・・・(笑)それで、車を運転してんですよ。
    山里 (笑)
    町山 それは無いだろ(笑)・・というねえ・・・
    赤江 うんうん。
    町山 でねえ、これ、航空会社の方が「もしアンタが泥酔状態だったことがバレたら、我々も処分されてしまう・・」と。「大変な事件になる・・」と。
    赤江 うん。
    町山 だから、せめて、公聴会があるから、運輸委員会の。「それまでに酒を抜いてくれないか」と。
    山里 うん。
    町山 で、「我々は、もみ消すから・・」と。この事件を。
    赤江 うん。
    町山 で、血液に入ったアルコールの診断書とかも、裏から手を回して全部破棄するから、酒を抜いて、酒をのんでたってことを「全部隠してくれないか。」って言われるんですね。航空会社から。
    山里 うん。
    町山 でも、抜けないんですよ。追い詰められてるからますます飲んじゃうんですよ。
    山里 はえ~・・
    町山 で、それだけじゃなくて・・・まず、その、隣に座っていた子パイロットってのがいるんですね。
    赤江 はい。
    町山 副操縦士が。
    山里 うん。
    町山 副操縦士がねえ、横にいて明らかにこの人が酔っ払ってることに気付いてたんですよ。
    赤江 そりゃそうですよね?そんなに飲んだらねえ。
    町山 だってこの人、ただ飲んでるだけじゃなくて「イエ~イ」みたいなことを言ってたんですよ。
    山里 ・・もう、酔っぱらいだ(笑)
    町山 「なんとかちゃん、イケてるぅ~?」とか言ってたんですよ!
    赤江 テンションが違った・・(笑)
    町山 「ノリノリ~」とか言ってたんですよ。(笑)
    山里 止めろよ!誰か(笑)
    町山 で、真っ青な顔をしてたんですけど、その人は飛行機が墜落した時に昏睡状態になってるから、証言できないんですよ。
    赤江・山里 は~!
    町山 で、「ラッキー!」と思ってたら、どうも昏睡から目覚めそうなんですよ(笑)
    山里 ほう!
    町山 で、しかもその、バラバラになった飛行機の周りを調査委員会が探してたら、乗務員しかタッチできない場所から、ウォッカの空瓶が発見されていくんですよ。
    山里 は~・・・・
    町山 で、どんどん、どんどんどんどん追い詰められて行くんですね、デンゼル・ワシントンが。
    山里 ふんふん。
    町山 ・・っていうねえ、「どうすんの?これ・・」っていうねえ、
    山里 へえ~・・・
    町山 「これ、映画としてちゃんと終われるの??」みたいな映画なんですよ。
    山里 確かに・・山里 
    赤江 確かに、ねえ・・・
    山里 結末がね、何が正解だかわかんない・・
    赤江 ねえ、この話きいてもねえ・・・
    町山 そう、「どうしようもないんじゃないか?これ?」って思うんですけど、で、めちゃくちゃ可笑しいんですよ、見てて。
    山里 あ、笑いとかおきるんですか?・・
    町山 もう、あまりにも酷いから・・・・だって、飛行機に乗っていきなりウォッカ飲んじゃうんですけど・・・・飛行機の操縦をしている最中ですよ?!
    山里 (笑)
    町山 これって、乗ってる人にとっては最悪の悪夢ですよ!これ。
    赤江 いや、そりゃそうですよ・・・
    町山 こんなに嫌なことは無いですけど・・
    赤江 ちょっとなんかもう・・・飛行機に乗るのが不信感じゃないけど、怖くなりそうですねえ・・・そんなことはないですか?
    町山 これねえ、アメリカでねえ、この何年間で次々と・・・酒酔いパイロットが発覚してるんですよね。
    赤江・山里 え~!!
    町山 すごい、みつかってるんですよ。
    赤江 実際に??
    町山 乗る直前とかに見つかって・・・逮捕されたりしてるんですよ。
    赤江 え~・・・・・
    町山 まだ乗ってないから良かったんですけど、ロシアではこの間、泥酔した操縦士が乗ってた飛行機が墜落して・・死体をチェックしたら、大量のアルコールが発見されたのかな?
    山里 へえ~!・・・
    町山 ヨーロッパでは2機ぐらい墜ちてるんですよ。
    赤江 いや、ちょっとちょっと・・・
    町山 パイロットの泥酔で・・・
    赤江 そうですか・・・・
    町山 酒酔い運転で・・・
    赤江 映画の中だけじゃないんだ・・・・
    町山 だからね、これねえ、冗談じゃなくてホントに起こってることなんで・・・・・も~のスゴイ怖いんですよ(笑)
    山里 いや~・・・・
    町山 怖すぎて笑っちゃうっていう、不思議な映画ですね。
    赤江 へえ~・・・
    山里 いや、リアルだもん、怖さが・・・・こんなの自分が乗ってたら、みたいな・・・・
    町山 そ、あんまり怖いと人って笑うじゃないですか。
    山里 あ、なるほど。それで出る笑いなんだ。
    町山 そういう笑いなんですよ、これ。ゾ~っとする笑いなんですよ。
    赤江 へ~・・・

    ~Resolution~
    ロバート・ゼメキスがアクロバット飛行で着地させる、感動的なエンディング

    町山 でね、これ、監督が、ロバート・ゼメキスっていう監督でですね、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(Back to the Future)とか『フォレスト・ガンプ/一期一会』(Forrest Gump)を作ってた人なんですけども、
    赤江 あ~・・・
    町山 最近は10年ぐらいアニメーションをやってて、ちょっと失敗してですね、会社潰しちゃって、僕の知り合いが勤めてた会社なんですけども(笑)、
    赤江 (笑)
    町山 で、ちょっとスランプ気味だったんですけれども、これで見事に復活して、すごくねえ・・・・なんていうか、困った映画を作っちゃったなっていう感じなんですねえ。
    赤江 う~ん・・・・
    町山 デンゼル・ワシントンはもう、凄まじいアル中演技で多分、これはアカデミー主演男優賞ノミネート確実だろうって言われてますけど・・・
    山里 へ~・・・
    町山 お尻まで出して頑張ってますけど・・
    赤江 そうですか・・・・
    町山 で、こういう内容で、どうオチるのかと思ったら、最後は感動で終わるんですよ!
    山里 え~!
    赤江 え~?全然なんかちょっとそういうニュアンス無かったですよ?町山さんのお話しでは・・・
    町山 最後、非常に感動的に終わります!この映画。
    山里 え~・・・・
    町山 涙なくしては見れない形で終わります。
    山里 え~?!涙?!この流れで??
    町山 そう!これ、アクロバットですよ!まさか、ここでこういうふうに着地するとは思わなかったですよ。
    赤江 はあ~・・・
    山里 ねえ、・・確かに、反転させていくっていう・・・
    町山 そう、まさにこの機長とおんなじ、奇跡の着地を成し遂げた映画がこの『フライト』ですね!
    赤江 はあ~・・・!
    山里 着地できるんだ!!
    赤江 『フライト』・・・そういう終わり方ができるんですねえ・・・・
    町山 そうなんですよ。もう、見事だなと。これ、シナリオライターも上手いなあと思いましたね~
    山里 へえ~・・・
    赤江 ふ~ん・・・・
    町山 もう、笑わせてゾッとさせてですね、ま、最後は泣かせるというねえ・・・・はい。
    山里 は~・・・
    赤江 じゃ、デンゼル・ワシントンさんもなんか、幅広い役が、できるんですねえ・・・・
    町山 幅広いですよ~(笑)、この人、イイ体してる人なんですけど、今回は酒飲みまくりの役なんでデロデロに太った体で出てきますね。
    赤江 は~・・・・
    山里 はあ~、役作りで!
    町山 はい。
    赤江 そうですか・・・・
    山里 どういう結末なんだろう・・
    町山 ・・そういうねえ、なかなかスゴイ映画で3月公開ですけども、はい。
    赤江 これはまた、見たいですねえ!来年の3月。
    山里 見たい!
    赤江 春、ね、はい。
    町山 でも飛行機が怖い人は見ないほうがいいと思います。
    赤江 うわ~!
    山里 確かに、乗れなくなっちゃいますよ!
    町山 もう、大変ですよ、これ(笑)
    赤江 ホントに・・・
    町山 ノイローゼになりますよ・・
    山里 町山さん、これ見た後急に、日本に来たくないとかやめてくださいよ。
    赤江 アハハ・・
    町山 (笑)
    赤江 あれ?全然、町山さんが来なくなった、みたいな・・(笑)
    山里 そうそう!
    町山 いや、僕も飲みますから!
    山里 ああ、ね、乗客ですから町山さんは、飲んで結構でございますから(笑)
    町山 そう(笑)、恐怖を忘れるために飲みます、ハイ。
    山里 そうです、寝ちゃうのが1番ですから・・・
    町山 ハイ。
    赤江 わかりました・・ありがとうございました。町山さん、また、プレゼントも、ありがとうございました。
    町山 はいはい、『フライト』は3月公開ですってことで、ハイ。
    赤江 はい、それではまた、来週お願いいたします。今日のたいしたたまはアメリカ在住の映画評論家、町山智浩さんに、『フライト』、紹介して頂きました。

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