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    町山智浩 映画 FC2 Blog Ranking

    町山智浩 電撃参戦!映画は『キャビン』【2013年2月15日TOKYO MX ニッポン・ダンディ 世界ダンディ研究所 THE MOVIE】

    Opening.png
    出演者 画像左から順に
     関谷亜矢子       元日本テレビアナウンサー
     水道橋博士       お笑い芸人、浅草キッド
     町山智浩        映画評論家、コラムニスト
     高橋ヨシキ       映画ライター
     モーリー・ロバートソン ジャーナリスト
     周 来友            ジャーナリスト、タレント
     ポール・マレ      モデル、タレント

    ~Setup~
    傑作メタホラー映画『キャビン』と、現代ホラー映画の基本『死霊のはらわた』

    関谷 世界ダンディ研究所ザ・ムービー。今日研究する映画はこちらです。
    Cabin1.png
    関谷 来月より公開の映画『キャビン』(The Cabin in the Woods)。女子大生デーナは友人に誘われ、仲間5人で山奥にある別荘にやってくる。そこで彼らは古びたノートを見つけ、綴られていた復活の呪文を口にしてしまう。この呪文によって惨劇を引き起こすとも知らずに・・・・。そんな彼らの行動は謎の組織により全て監視されており、5人はこの組織が描いたシナリオ通りに動かされていたのだ。呪文により蘇った怪物に襲われ、殺される順番も定番のシナリオに則り決定。謎の組織の思うがままに殺されていく若者たち。この組織の全貌とは?そして、彼らの運命はいかに。今日のダンディTHE MOVIEは映画『キャビン』より、ホラー映画を研究します。
    博士 さ、スタジオには呼んでないのに、映画評論家の町山智浩さん。
    町山 はい。
    博士 そして、映画ライターの高橋ヨシキさんを講師にお伺いしました。
    高橋 よろしくおねがいしま~す。
    町山 呼ばれてないのに来ました。スイマセン、急に、勝手に来ました(笑)。
    関谷 うわ~、いいですねえ。読んでなくても来てくださる方がいるっていうのは・・。
    博士 しかも、まともな格好をしてるじゃないですか!
    一同 (笑)。
    MachiHakase.png
    町山 呼ばれてない人がこういう格好をしてるって・・。
    博士 オレが浮くじゃないですか!
    一同 (笑)。
    博士 なんかやると思って、こっちもこうしてんですよ・・・。
    町山 いや、これ(キャビン)でコスプレ考えたけど難しくて。
    高橋 これは難しいですねえ。
    関谷 この間はテッドの格好でねえ、来ていただいたんですよねえ。
    町山 山小屋がこうなってるから、山小屋に顔が出てる、ってのも考えたけど、そういう物は無かったですね。ハイ。
    一同 (笑)。
    博士 はいはい、はい。町山さん、イベントの告知を。
    町山 あ、いきなりですか?
    博士 そうです・・・。

    町山 ハイ。えっと、この『キャビン』ていう映画のですね、試写の後に、僕がこの映画についてのですね、ま、観た後でしか言えないような話をするというトークショーをやります。
    博士 はいはい、はい。
    町山 え~、それで今、下に出てるんですけれども、
    CabinUnderBar2.png
    関谷 2月26日火曜日、19時。18時半開場ですね。
    町山 はい。えーと、シネマート六本木でですね、試写の後に僕のトークショーがついてくる。それで、一緒にやってくれる子がですね、え~、僕読めないんですが(笑)、佐々木・・・、
    高橋 ここねちゃん?
    関谷 ここねさん?
    町山 ここねちゃん、て読むんですね。ハイ、スイマセン、あんまり、疎くて。
    博士 はい、はい。
    町山 と、あの・・・えー、ま、ホラー映画を・・
    博士 あなたが知らなかったら誰も知らないですよ!
    一同 (笑)。
    博士 あなたのイベントなんだから。
    一同 (笑)。
    町山 いやいや、なんかねえ、オッパイ大きい子らしいんですけど。
    博士 あ、そうなんですか(笑)。また、アバウトですねえ。
    モーリー (笑)。
    町山 えー、説明をするというですね、
    博士 なるほど。
    町山 イベントで、こちらですね、3組6名様に・・・ご招待します。
    関谷 はい。プレゼントをいたしますので、番組のホームページまで、ご覧頂きたいと思います。
    博士 さあ、『キャビン』なんですけど、これ、日本初上映はですね、僕と町山さんがイベントで紹介したんですよね。
    町山 あ、そうですよね、ハイ。
    関谷 そうなんですか。
    博士 浅草で、8月でしたけれども。
    町山 あの頃は日本語タイトルも決まって無かった頃ですね。
    博士 あ、そうですね。
    町山 ハイ。
    博士 ま、僕の感想を言うとですね、ま、恐怖映画の中でエポックメイキングな映画でありながら・・・集積した、過去の名作を集積していった映画で、未来と過去と同時に味わえるような、ま、傑作ですよね。こういうジャンル映画の中の傑作だな、と思いますね。
    関谷 あ、そうなんですか。
    町山 集大成的な映画なんですよ。
    博士 うん。
    町山 今、最初に言っちゃうと、ホラー映画全ての統一理論を打ち立てようとする・・・映画なんですね。
    モーリー (笑)。
    高橋 あ、そうですね。確かに確かに。
    関谷 へ~。
    町山 全てのホラー映画に共通する、何かの法則があるんじゃないか、と。全てのホラー物語、オオカミ男とか吸血鬼とか、実はなんでああいうものがあったのか?っていうのを、1つ大きな理論があって、全てを取り仕切ってるものがあるんだ、っていうことを、何故か(笑)証明しようとしてる映画なんですよ。
    博士 はいはい、はい。
    関谷 でも、新しさもあるわけですよね?
    町山 いや、そこに新しさがあるんですよ。
    博士 はい。
    町山 だから、全然関係無い幽霊の話とか、『リング』とか・・・他にもいろいろあるんだよね?
    高橋 いろいろある・・。
    町山 『13日の金曜日』(Friday the 13th)とか。実は裏で全部繋がってた、っていう話なんですよ。
    博士 これはまあ、その辺りはホラー映画の歴史をですねえ・・・、
    高橋 あんまり町山さんが言うと・・・、
    町山 『四谷怪談』も全部繋がってたんですよ。
    一同 (笑)。
    博士 ホラー映画の歴史をですね、知ってれば、より、面白くなる・・・、
    町山 より面白くなるという、ハイ。
    博士 ということで、今日は、高橋さん、よろしくおねがいします。
    高橋 そうですね、よろしくおねがいします。
    博士 はい。
    高橋 そうですね。ま、『キャビン』はそいういった意味では、いわゆる「メタ映画」というか、これ、「メタホラー映画」って言いますけれども。
    博士 うん。
    高橋 とりあえず、その、ジャンルの事自体を外側から見つめる別の視点がある映画なんですね。
    博士 うん。
    高橋 で、そういうのをまあ、大体普通「メタ構造」と言いますけれども。
    博士 はい。
    高橋 そういう意味で、なんだろう、こう、『キャビン』ていうのは、普通にホラー映画を観るのに加えて、もう一つ・・・周りからその構造自体を見直すような面白さがある映画だ、ってことが言えると思うんですね。
    町山 ま、いわゆる、向こうで言われてるのは、構造自体を変えるっていうのは「脱構築映画」って言うんですけど、
    高橋 あ、そうですね。
    町山 これは、ホラー映画における「ディコンストラクション」ていうふうに言われてるんですよ。
    関谷 ふ~ん。
    町山 ・・て言うと偉そうでしょ?
    一同 (笑)。
    町山 そういう風に言われてるんですよ。
    高橋 偉そうでしたね。
    博士 浅田彰みたいな感じですよ。
    町山 (笑)・・・知ってる人いないですよ、今。
    一同 (笑)。
    博士 オレは浅田次郎ですけども。
    町山 浅田次郎!
    関谷 (笑)、浅田次郎さんですよ。
    博士 もういいですよ、話を進めましょう!
    一同 (笑)。
    高橋 で・・・『キャビン』なんですが、ま、最初のとこをご覧になったらホラーファンの人はすぐわかると思うんですけども。これもちろん、1番ベースにしてるのは、1981年の映画ですね。スプラッターブームということを引き起こしたと言われる、サム・ライミ監督の『死霊のはらわた』(The Evil Dead)という映画がありますが。
    博士 はいはい。
    高橋 『死霊のはらわた』は、ま、全くおんなじ山小屋が出てくるんですけども。
    Cabin.png TheEvilDead.png
    関谷 ほんとだー!
    町山 そ、山小屋に行くから・・・。
    関谷 しかも、こう、男女のグループで。
    高橋 そうなんです。
    博士 若者がね。
    高橋 で・・・『キャビン』を観る前は、ホラー映画はまあ、観とくに越したことは無いんですけども、『死霊のはらわた』だけはホントにマスト中のマストなので、これ観てないと多分、最初のところから、いったいこれはなんでこんなことをやってんのか、っていうのがわかんなくなる・・・・、
    関谷 え、1週間前にそれ、おっしゃってください。私(笑)、観たのに・・・。
    一同 (笑)。
    高橋 あ、じゃ、この後御覧になってもいいと思いますけども、
    博士 はい。
    高橋 これ、あの・・・この山小屋でですね、休暇を過ごそうと来た若者5人がいるんですけども、それが、ここの不気味な地下に降りてったらですねえ、そこに「死者の書」っていう恐ろしい本がありまして、それの呪文を迂闊に唱えてしまったことから(笑)、
    関谷 え?まるで一緒じゃないですか。
    高橋 え~、死霊が復活してですね、
    博士 まるで一緒なんですよ。ラテン語で呪文を唱えるところも一緒なんですね。
    高橋 そうですね、まるで一緒なんですね。で・・・まあ、そういう映画なんです。で、この『死霊のはらわた』っていうのは元々、サム・ライミが大学時代に友達と作った8ミリ短編がありまして、それがねえ、『イントゥ・ザ・ウッズ』っていう題名だったんですね。
    博士 ふ~ん。
    高橋 で、その「ウッズ」っていうとこも含めて・・・あ、イントゥ・ザ・ウッズじゃないや『ウイズインザウッズ』って言うんですけども、『キャビン・イン・ザ・ウッズ』はそこの題名も含めて、全くその『死霊のはらわた』・・・、
    博士 原題が『キャビン・イン・ザ・ウッズ(The Cabin in the Woods)』ですからね、はい。
    関谷 森の中のキャビン・・山小屋。
    高橋 そうですね、『死霊のはらわた』オマージュなんですよ。
    博士 ふんふん。
    高橋 で・・・ま、『死霊のはらわた』の公開時も、こんなキタネー山小屋にね、なんでよくアメリカの若いやつは行くな、つってたんですけども。
    博士 うん。
    高橋 ただまあ、ホントに山小屋1つあって・・・で、低予算の映画ですから、
    博士 うん、うん。
    高橋 若い友達がいて、で、みんなでガチャガチャやってれば1本できる、ってことを、それで凄く面白い映画にすることもできる、っていうのを、サム・ライミは『死霊のはらわた』で証明したわけですね。
    博士 なるほど。
    高橋 その後例えば、スパイダーマントリロジーとかの監督をやって今やねえ、
    博士 はいはい、はい。
    高橋 大物中の大物ですけども。
    町山 サム・ライミはね。
    高橋 ええ、サム・ライミ監督は。で、キャリアの出始めはもちろん、『死霊のはらわた』な、わけです。
    博士 はいはい、はい。低予算映画ですね。
    高橋 そうなんですね。で、この『キャビン』もそうなんですけど、若者が、アメリカの映画だと、特にホラー映画でよく山小屋なんかにみんなでガヤガヤ出かけて行くんですけども。・・って、何でだか、理由ってお分かりになります?
    博士 山小屋に行く理由・・・アメリカ人はわかるんじゃないですか?
    高橋 なんで山小屋に行くと思います?
    モーリー え~・・・ま、他の人がいないからね。
    高橋 はい。他の人がいない・・・そうですね。
    モーリー 他の人の目を気にしなくていい場所。
    高橋 はい。ズバリ言います。
    博士 はい。
    YoungSexInTheCabin.png



    高橋 え~と、若者は山小屋にSEXをしに行くんですね。

    一同 (笑)。
    高橋 要は。・・・で、これ、なんでか、って言うと・・、
    博士 なんで?ラブホテルに行かないの?
    高橋 えっと、アメリカはラブホテルっていうものが無いんですよ。
    モーリー 無いですよ。
    町山 ラブホテルは無いですね。
    博士 無いんだ!
    モーリー ネオンの点いたラブホテルとかは無いですよ。
    高橋 無いんですね。
    町山 汚いモーテルしか無いですね。
    高橋 そうなんですよ、アメリカは。
    モーリー それで、そこは治安が悪いから、麻薬の売人とか、銃とかを持ってる人がいるから、怖いから行けない。
    高橋 そうですね。
    博士 サイコがいるからかと思った。
    モーリー サイコもいます(笑)。
    町山 丸聞こえだしね。
    高橋 大体あれですよね・・・大体、彼氏か彼女の家で、親がいない時に地下室っていうか、暖炉がある地下で・・・、
    モーリー そう。地下室に家具があるから、アメリカの家屋って地下室がちゃんとあって家具が置いてありますから、テレビルームとか。大体そこで、もし帰ってきても音が聞こえるからすぐに止められるとか。
    町山 (笑)。細かいですね(笑)。
    博士 そんな、細かく・・・SEXする場所が決まってるんだ・・。
    高橋 で、あとは、ホント屋外か、車の中とか。あとまあ、で、山小屋ですよね。
    モーリー そうですね。・・・(笑)。
    関谷 すごい同意がありましたね、今ねえ(笑)。
    高橋 ま、でも、そんな感じなんですね。で、『キャビン』は、今言った通り、『死霊のはらわた』が1番メインで扱われてるってことは間違いないんですけども、他にもですねえ、『キャビン』の中には大量の映画のオマージュが入ってまして、
    博士 引用されてる映画・・・・はい。
    Inyo.png
    高橋 これ全部観とく必要は無いんですが・・・ざっとあげただけでもこんぐらい。ま、これでもちょっと足んないですねえ。
    関谷 え~?!
    高橋 これぐらいは入ってるとみて・・・。
    町山 『ハウリング』(The Howling)が入ってないね。
    高橋 あ、『ハウリング』がね。
    町山 逆関節のオオカミ男がはっていく・・・。
    高橋 はいはい、そうですね。
    関谷 レベルの高い会話ですねえ(笑)・・・。
    博士 そうなんですよ、オタク同士の会話です、もう。
    高橋 えっと・・・とにかくそういうわけで、あのホラーこのホラーを、知ってれば知ってるほど嬉しい、っていうか、
    関谷 ホントですね~。
    高橋 とにかくホラー映画をいっぱい観てきた人にとっては、クリスマスプレゼントみたいな映画なんですよ、これ。
    一同 (笑)。
    博士 しかも、これ(引用タイトル)が何個あがるか、っていう勝負になったりしますよね?
    町山 はいはい。
    関谷 私、『エクソシスト』(The Exorcist)しか観たこと無いぐらいだから何もわかんない(笑)・・・。
    高橋 あ、ホントですか?是非全部御覧になっていただきたいですけども。
    博士 それ、普通です、普通ですよ。この2人が異常なんですから。
    高橋 ま、そんな感じなので、『キャビン』ていうのは、ホラー映画をよく観てれば観てるほど、実は楽しめる、っていうふうに出来てる映画なんですね。

    ~Conflict~
    ホラー映画の歴史と、その時代の恐怖感

    町山 これは、なんていうか、ここに出てくるいろんなホラー映画が、ちょこちょこ、ちょこちょこ出てくる映画じゃ無いですから。
    高橋 うん。
    町山 最後に雪崩のように押し寄せます。ハイ。
    高橋 そうですね。
    町山 いろいろ言っちゃってますけれども(笑)。
    高橋 あの・・・ちょっと、町山さんもう少しあの、後半については控えめに喋っていただきたいな、と。
    町山 あ、そうですね。(笑)ハイ。
    一同 (笑)。
    高橋 で、ですね、前のホラー映画の歴史的なことをちょっとやりますと、実は1910年に既に、エジソン社が『フランケンシュタイン』(Frankenstein)という映画を作ってまして、それが多分、史上最初のホラー映画って言われてますけど。
    博士 ふ~ん。
    高橋 その後ですね、1920年代に今度はドイツで『吸血鬼ノスフェラトゥ』(Nosferatu - Eine Symphonie des Grauens)というドラキュラ映画がありましたが、
    博士 うん。
    Dracula.png
    高橋 アメリカで有名になったのは1931年ですね。『魔人ドラキュラ』(Dracula)という映画をユニバーサル社というとこが作りまして。で、これは有名なベラ・ルゴシという俳優が演じて、まあホントに歴史的な作品で、この年は他にも『フランケンシュタイン』が同じ年に公開ですね。
    博士 はいはい。
    高橋 ・・・だったりして、でまあ、戦前にホラー映画のブームというものがあるわけです。
    博士 はいはい。
    高橋 でまあ、ドラキュラ、フランケンシュタインという、この辺の・・・つまり、これはフランケンシュタインの怪物と言いますが、こういう、なんだろう、これをクラシックモンスターと呼ぶんですけども。ドラキュラ、フランケンシュタイン、オオカミ男・・・あとミイラ男ですね。で、1950年代に入って半魚人とかが出てくるわけですけども。
    町山 これみんな、1つの映画会社が全部、版権持ってるんですよ。
    博士 へ~。
    高橋 そうなんですよ、それがユニバーサル社ですね。
    町山 ユニバーサルってのは全部いろんなとこからホラー映画のキャラクターを買っていって、全部自分で所有してるんですよ。
    Frankenstein.png
    博士 だから今、日本でのお茶の間で子供達は「チェ・ホンマンだ!」って言ってますよね。
    高橋 (笑)。
    博士 いや、『怪物くん』はチェ・ホンマンがやってますから。
    高橋 だから、怪物くんの、まあ、元ネタは例えば『アダムス・ファミリー』(The Addams Family)とかあのへんだと思うんですけども、あれは全部ユニバーサルモンスターがベースになってるわけですねえ。
    一同 へ~。
    高橋 でも、これだって、古い映画だからって全然馬鹿にしたものじゃなくて。例えば『フランケンシュタイン』の続編の『花嫁』って映画がありますけれども、
    町山 『フランケンシュタインの花嫁』(Bride of Frankenstein)。
    高橋 はい。『フランケンシュタインの花嫁』が上映された時は、劇場に看護婦が待機させられていてですね、お客が恐怖で気絶するので、それの応対をするようになっていたという伝説・・というか、そういう広告が今でも残ってます。
    関谷 へ~。
    博士 じゃあ、ホラーの初期は、こういう怪物ものだったっていうことですね。
    高橋 そうですね。怪物ものが人気を博してましたね。あと他にも『ノートルダムのせむし男』とかですね、いろいろあったんですけども。
    博士 うんうん。
    高橋 でまあ、そうですね、その中で、この頃のホラー映画っていうのは、そういうモンスターがメインだったわけですけども、人間サイズのね。
    博士 うん。
    高橋 その頃のホラー映画と今のホラー映画と比べると、いろいろ変わったことはあるんですけれども、共通してることが1つある・・・常に、ホラー映画には共通してることだ、と言ってもいいと思うんですけども、それはなんだかおわかりでしょうか?
    博士 ・・・なんだろう?
    関谷 その、怪物に共通してるってことですか?
    高橋 怪物じゃ無くて、恐怖映画全般に。
    関谷 全般に・・・。
    高橋 全般に共通してることなんですけど、まあ、答えを言いますとですね、これですね。えっと・・・その時代、時代の恐怖感を反映してる、と。
    関谷 ふ~ん。
    高橋 ホラー映画っていうのは、ま、確かに見世物要素も高くて、安易な娯楽だ、と断罪されることも多いんですけれども、そんなことは無くてですね、実は、製作者が意識的であれ無意識的であれ、その時代、時代の恐怖感とか、人々が恐ろしいと思ってるものを・・・、
    博士 大衆の恐怖の心理を反映する、ってことですね。
    高橋 反映してしまう、という宿命にあるんですね。
    博士 なるほど。
    高橋・・なんで、例えばその、1930年代のホラー映画に関して言えばですね、この頃、これのちょっと前に、よく言われるのが、第一次世界大戦が終わってですね、大量に、いろんな、身体に故障を抱えた復員兵が戻ってきた、と。
    博士 ふんふん、ふん。
    高橋 それをまあ・・・、
    町山 傷痍軍人。
    高橋 傷痍軍人ですね、はい。その傷痍軍人達の恐ろしい姿っていうのを見て、みんなその、戦争の恐怖とも併せてですね、震え上がったんですけども、そういうことがちょっと反映されてるという、説があります。
    関谷 へ~。
    博士 なるほど。ま、30年代復員兵の恐怖を映画ではモンスターという形で表現した・・・。
    高橋 ま、内心、その・・・人間の形が壊れてしまうことへの恐怖みたいなのがあったと思うんですよね。
    博士 意識的であれ、無意識的であれ、そういうのが反映していく、と。
    関谷 じゃ、『フランケンシュタイン』もそうなの?
    高橋 『フランケンシュタイン』は、まあ、ちょっと、あの・・・そうです、っていうか、異形の人間が出てくるって言う意味ではそういう風に言うことができると思いますし。
    関谷 あ~、ふ~ん。
    高橋 それから、その頃は、もうちょっと経つと40年代に入ってから、例えば、『ドクター・サイクロプス』(DR. CYCLOPS)って映画がありまして、
    博士 ええ。
    高橋 これはあの・・・ハゲで、あ、ハゲでって、スイマセン。

    DrHakase.png
    博士 え?

    一同 (笑)。
    関谷 今日はもう、主役ですよねえ。
    博士 しかも博士だし・・・。
    高橋 ちょっとこう・・・丸眼鏡で、凄く陰険な・・・、
    モーリー (笑)。
    高橋 あの・・・ナチスのマッドサイエンティストが人間をどんどん小さくして、あの・・・人形人間みたいにして、弄ぶという恐怖映画なんですけども、
    関谷 へ~。
    高橋 これもだから当時ナチスが、人種のことで変なことを言って、なんか人間にヘンなことをやろうとしてんじゃないか、っていう恐怖心が背景になってたりするようなことがあるんですよね。
    町山 40年代はナチの恐怖が、いろんな科学者の恐怖として描かれてるのが多いですね。ナチは実際に科学者がかなり仕切って、人体実験とかしてたですけども、そういうイメージ。あと人種差別的なことを遺伝子的に言ってたんですね、ナチはね。あの・・・人間を全部区別して。
    モーリー 民族浄化ね。
    町山 民族浄化とかね。そういったものをホラーの中に置き換えて、っていうものが多いですね。
    博士 映画の中のナチのマッドサイエンティストって必ずおんなじですよね。
    町山 丸眼鏡でとかね・・・。
    博士 そういう様式を持ってますよねえ。
    高橋 あれは、定番のイメージなんですよね。で、まあ、戦争が終わって1950年代になりますと、今度は冷戦が始まってですね、冷戦が始まると同時に核の時代が始まるわけですね。
    モーリー はい。
    高橋 で、まあ、核戦争の恐怖というのが、非常に身近なものになって、実際それで広島、長崎の悲劇があったわけですから。で、そういうことから生まれてきた中で、もちろん皆さん、1番有名なのは、『ゴジラ』です。
    GODZILA.png
    関谷 あ~。
    高橋 『ゴジラ』はこれ、1作目1954年の『ゴジラ』はこれ、第五福竜丸事件ですね。
    博士 はいはい、はい。
    高橋 ・・とかのショックがあって生まれて。ゴジラってのは要は、太古の・・・これ、ティラノサウルスなんですよね、本当は。
    町山 そうなの?
    高橋 多分。
    町山 そうなの?「ゴジラザウルス」ってのが出てくるけどね。
    高橋 じゃあ、「ゴジラザウルス」ですね。スイマセン。
    関谷 (笑)、スゴイ・・・。
    高橋 ・・・が、眠っていたのが、核実験で起こされてしまって、しかもそれが、放射能の影響で巨大化して襲いかかりに来る、と。
    博士 うん。
    高橋 口から吐く炎には放射能が含まれているという、ね。放射能火炎を撒き散らすという。だからこれ、ホントにもう、核のメタファーとしての怪獣なんですよ。
    町山 元々、デザインの時には恐竜の形じゃなくて、キノコ雲自体が襲ってくるっていう形だったんですよね。
    モーリー ふ~ん?!
    一同 へ~。
    高橋 だからその、ゴジラの肌がゴツゴツしてるのも、これケロイド状にやった、っていう話もあります。
    博士 はあはあ、はあ。
    高橋 まあ、この頃アメリカでもね、だいぶ、核・・・ニュークリアモンスターというか、原子力のせいで大きくなった怪獣とかの映画はいっぱいありました。
    博士 怪獣・・映画があったんですか。
    町山 あと、宇宙人・・ですね。
    高橋 あと宇宙人ですね。
    博士 ああ、そうか。
    モーリー ただその頃のアメリカでは、ヒロシマ、ナガサキがどれぐらい酷いことだったか、っていうのは、あまり積極的には報道していなかったんですね。
    博士 うん。
    モーリー むしろソ連が、ヒロシマとナガサキと同じ事をアメリカにやる前に、ソ連を叩き潰せる、そういう抑止力とか先制攻撃能力が必要だ、って言って、子供達は、核戦争に備えて机の下に隠れる、っていう・・・。
    高橋 (笑)・・『ダック&カヴァー(Duck and Cover・さっと隠れて頭を覆え)』っていうやつですね。
    モーリー 警報が鳴ったらみんなでダックアンドカバーっていう、そんな時代だったので、あの・・・核爆弾に対しては結構アメリカ国民は、なんていうのかなあ、親近感を逆に持ってたかも知れないね。
    町山 いや、だから、核によって怪獣が出てくる話があるんだけれども、その怪獣をやっつけるのに核爆弾を使ったりするんですよ、アメリカ映画は。
    関谷 あ~・・・。
    町山 だからそれはまあ、まさにソ連との冷戦みたいなことを意味してるわけですね。
    モーリー そうそう、そう。だからそういう二重三重の構造がある、っていうことは知っておいたほうがいいね。
    博士 はい。
    町山 それが、優れた映画だと、宇宙人が出てきて核攻撃を地球人に対してするんだけれども、それに対して地球人側が核で対抗しても勝てない、
    高橋 勝てない。
    町山 ・・っていうのが良い映画なんですよ。
    モーリー そうそう。
    町山 そういうことをやっててもしょうがない、と。
    高橋 無駄だ、っていう話なのね。
    町山 その頃、宇宙人ものが凄く多く作られてるのは、宇宙人ていうのは、得体が知れない、科学的に進んでいるんだけれども人間性が非常に稀薄な、冷血な人達で、
    高橋 共産主義の・・・
    モーリー そうそう、そう!共産主義だね。
    高橋 共産主義のメタファーですね。
    町山 共産主義のメタファーとして、宇宙人が出てくるんですよね、その当時は。
    高橋 その共産党に洗脳された人が、ある日、自分の知り合いだと思ってた人がある日違う人になってる、っていうような恐怖映画っていうのが50年代によく作られてるんですよね。
    モーリー スリーパー (sleeper) みたいに、洗脳されてていきなり殺人ロボットに変えられてしまう、電話1本で性格が変わってしまう、とかよくありましたよね。
    高橋 そうですね、ボディースナッチャーものってありましたよね。
    博士 あ~、『SF/ボディ・スナッチャー』(Invasion of the Body Snatchers)ね、はいはい、はい。
    高橋 ま、そんなようなことがあったんですけども。で、あと60年代に入ってきますとですね、それまでホラー映画は、そうは言っても、なんだかんだでちょっとおとなしめというか、表現的にはそこまでドギツく無かったんですね。
    関谷 なんか、のどかな時代だったんですね。
    高橋 のどか・・っていうことも無いんですが(笑)、ただ60年代ぐらいになってくるとだんだんみんな、刺激をもうちょっと求めるようになってくるので、例えば、ドラキュラやフランケンシュタインなどをリメイクしたハマー・フィルムという会社が、
    博士 はいはい、はい。
    高橋 次々とドギツイ血まみれのシーンを出したり、エロをちょっと盛り上げてみたり、というのをやってたんですけども。その頃ちょっと、これはドライブイン・シアターの映画なんで、ここでこういう大作映画と並べて語るのはアレですけども。
    博士 うん。
    高橋 ハーシェル・ゴードン・ルイスという特殊な監督がいまして、この人が作った一連の映画が、その後の血まみれ映画の、第1弾というか、
    博士 原点、へ~。
    高橋 世界最初の、スプラッター映画の原点て言われてるんですね。
    関谷 もう、ヨシキさんにとっては神様みたいな人ですね。
    高橋 僕に言わせりゃ神様みたいな人です。
    一同 (笑)。
    2KMurders.png
    高橋 で、この1964年のこれは、『2000人の狂人』(Two Thousand Maniacs!)という映画ですけれども、これはですね、まあ、あの・・・南部の村に行ったら、ものすごく皆に歓迎してもらえるんですけれども、
    博士 うん。
    高橋 ここで歓迎してる村人は全員実は、100年前に南北戦争で殺された、南部の人の幽霊なんですね。
    関谷 え~!
    高橋 で、その幽霊が、斧とか、釘の樽とか、そういう実に即物的な武器で、そこに来た旅人を惨殺していく、という物語なんですけれども、
    関谷 しかもこういう、陽気な感じに・・・
    高橋 陽気な感じですね。この主題歌もカントリーソングで監督が歌ってるんですけども、
    モーリー ハハハ・・・コワイ・・。
    高橋 すごい楽しい歌なんですが、
    関谷 1番コワイですね、そういう意味で。
    モーリー これ、時代背景としてね、黒人の人権を保障しましょう、という公民権運動が起こって、南部では根強い抵抗があった、っていうことで、南部の人に対する、ちょっと怖いな、っていうのと偏見と。
    関谷 あ~・・・。
    モーリー あと、南北戦争で相当に北軍、アメリカ合衆国連邦政府は、虐殺に近いぐらい南部の人を殺してて、
    町山 焦土作戦ていうのをやってたんですよ、北軍は。
    モーリー それの恨みが返って来る、っていうそういうテーマも入ってるんで、
    博士 そういう歴史的なこともあるんですね。
    モーリー 後ろめたさ、っていうか、それも実はギャグなんだけど入ってる、っていうことは見ておいたほうがいいね。
    高橋 そうですね、その公民権運動の高まり的なことを、やっぱり反映してる映画で、これは1968年ですけども、
    博士 はい。
    NighhtOfTheLivingDead.png
    高橋 こちらの方はホラー映画史的に超重要ですけど、『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(Night of the Living Dead)という、
    博士 あ、これは有名ですねえ、はい。
    高橋 ジョージ・A・ロメロ監督の、いわゆるモダンゾンビ映画の第1作がありますが。これ、黒人が主人公なんですね、黒人青年が主人公で。そういう意味のちょっと異色だったんですけども。これはそれと同時にですね、背景になってるのはベトナム戦争です。で、前回は第一次大戦とか第二次大戦とか冷戦が背景にあったんですけど、これの時は明らかにベトナム戦争が背景になっていまして。その・・テレビとかでも、どんどんベトナム戦争で人間が人間でなく扱われたり、死体の山が積み上げられたりという様が映しだされてた時代なので、そういう即物的に訴えてくる恐怖、っていうものが映画の中に反映されてる、っていうふうによく言われています。
    博士 ソンビの様式はここでできてるんですね。
    高橋 完全にそうですね。
    博士 今、当たり前のように、ゾンビみんなこの動きしますけど。
    町山 ゆっくりこうやって歩いていく、っていうのはこの映画からですよね。
    高橋 で、あとその、人肉を食う、っていうのもここからだったわけですね。
    博士 ここで文法ができるんですね。
    高橋 食われた人もゾンビになる、とか。まあだから、全部ここで、この映画で、
    博士 ルールが。
    高橋 ルール作りができた、っていうことですね。
    町山 ま、これ、アメリカ国内ですごい、暴動があったんですよ、この時期。
    博士 うん。
    町山 人種暴動で、もうホントに銃撃戦が続いてたんで。反戦運動家と機動隊の戦い、とかって、内戦状態に近かったんですよ、アメリカが。それを非常に反映してるんですよね。
    モーリー あと、人肉を食う、っていうのはやっぱりある種、資本主義みたいなのって入ってるんですか?メタファーとして。
    町山 あ、だから、ドラキュラが血を吸う、っていうのもそうなんですけど、
    モーリー 搾取ですよね。
    町山 そう、搾取を意味してるんで、そういう人間同士が互いを傷付け合う、っていうような意味があるんですね。
    高橋 貪り合うとかね。
    博士 あ、そうか・・・なるほどね。
    関谷 へ~、ホラー映画、以外に深いんですね。
    博士 深いんですよ。
    モーリー マルクス主義も入ってますから・・
    高橋 以外に、って・・・。
    関谷 歴史を辿ってる、世界史を辿っているというような感じ・・・。
    モーリー と同時にソ連への恐怖も入ってるから、非常にそこら辺はまだらですよね。
    町山 そうですよね。
    博士 解説があると、やっぱり面白いですね。
    関谷 面白い・・ちゃんと歴史もね、教えてくれるし、話には尽きないんですが、お知らせに一旦行かせていただいて・・・
    博士 はい。止まらないよ、これは。
    関谷 この後もホラー映画が続々登場です。

    ~Resolution~
    話は尽きず・・・オタクの会話ってこんなもの?

    博士 さあ、ここからはですね、皆さんの国のホラー映画を聞いていきたいと思います。さあ、周さんから。
    周 あ、周さん?中国だったらねえ、これですよ。
    Shyu.png
    町山 キョンシー。
    周 キョンシーなんですよ。1ブームを作ったんですよね。
    博士 『霊幻道士』ですね。
    周 そうですね、元々は香港の映画ですよね。『霊幻道士』って言うんですけども、生前の怨みや妬みを持ったまま、この世を去った死者が、死後も怨念を持つことにより、キョンシーになるんですよね。で、生き血を求め、人間や動物の、首のところですね。
    モーリー 頸動脈?
    周 頸動脈を、噛み付くんですよね。血を吸うんですよね。そうすると、額に、符を貼られると、動作が止まるんですよ。
    博士 御札を貼られてね。
    モーリー あ、封印されるんだ。・・・ハハハ!スゴイね!
    周 凄いブームだったんですよね。当時。でも、怖いんですよね。友達がみんな、もう、見られないって・・。
    関谷 すいません、今タイトルがね『幽幻道士』ってなってましたけど、『霊幻道士』です。失礼致しました。
    町山 多分、でも『幽幻道士』って映画もあると思います。
    周 シリーズで、多分・・・
    町山 100本ぐらいあります、『霊幻道士』みたいなのは・・
    関谷 あるんですか・・・。
    町山 あ、『霊幻道士』の中では、『ブッシュマン』(The Gods Must Be Crazy)のニカウさんとキョンシーが戦う映画もあります。
    モーリー え~!?
    一同 (笑)。
    町山 しかも、ブッシュマンのニカウさんは、ブルース・リーの霊を自分に乗り移らせて、ニカウさん、途中から、
    Acho.png
    「アチョー!!」
    って言いながら、
    関谷 え~!
    一同 (笑)。
    町山 あの・・・キョンシー達をバッタバッタとなぎ倒す、っていう映画とか、ま、いろいろありますんで、
    高橋 それ日本の地上波で流れたことがありますよね。
    町山 はい、そうですね。素晴らしい映画です、ハイ。
    関谷 すごいですね・・。
    周 それで、「アイ、ヤー!」とか言うネ(笑)。
    町山 「ア、ヤー!」って言うんですね。ハイ。
    一同 (笑)。
    博士 これ、やるのが大好きなんですよ・・・。この映画が流行った頃、たけし軍団の楽屋で、たけしさんが、「最近面白い映画観たか?」つって、ラッシャーさんが「霊幻道士!」って言った時に、
    町山 はい。
    博士 「オマエとは二度と喋んない」って・・(笑)。
    一同 (笑)。
    町山 いや、面白いですよ。良く出来てるんですよ。
    博士 まあ、良く出来てはいるんですけどね、ハイ。さ、ポールさん行きましょう。
    ポール はい、僕はですね、2007年公開のフランス映画『屋敷女』(原題:A l'interieur、英題:Inside)という映画がございまして。えー、クリスマスイブの夜に、出産を翌日に控えた妊婦の前に、黒い服を着た長い髪の謎の女、これもなんか定番、て感じなんですけども、
    博士 へ~。
    Inside.png
    ポール が、巨大なハサミを手に襲い掛かってくる、と。その女の目的みたいなのが、この妊婦の赤ちゃんを、とりあえず、取りたい、と。
    関谷 え~・・・。
    ポール お腹の中から取って行きたい、というのが、その人のゴールなんですね。で、この映画、とにかくまあ、ストーリーはイマイチなんですけれども、残虐シーンが激しくて、日本の劇場公開の時にはクライマックスシーンの一部が黒ぼかしで修正されているという・・・。
    モーリー うわ~、
    ポール 2007年の癖して。
    高橋 これはね、相当残酷ですね。
    ポール すごいんですよ。
    高橋 僕はこの、ボカシが入ってないのを観たことがありますけど、ちょっと、オイオイ、っていうぐらいな感じですね。でもまあ、楽しく観られると思いますけども。
    モーリー うわ・・
    高橋 で、これは、ベアトリス・ダルさん、つって、『ベティ・ブルー』(原題:37°2 le matin、英題:Betty Blue)に出てて、ちょっと頭のオカシイ女の人をやってたりとか、これでも頭のオカシイ女の人の役をやってて、まあ大体、そういうサイコ役を最近やるようになっちゃって。
    モーリー へ~。
    町山 フランス映画は気持ち悪いホラー映画は多いですよね。
    ポール 多いですよね。妙にリアルですよねえ。
    高橋 あとね、最近のフランス映画が凄く残酷になってきてて、ちょっと面白いです。
    ポール やっぱり、『呪怨』とか『リング』とかがスゴイ流行って、そこら辺からなんか1つタガが・・「あ、これ、やってもいいんだ」みたいな感じで。
    博士 まあ、世界的にちょっと、あがってますよね。表現の幅が広がった、っていうか。
    ポール そうですね。
    博士 そこまでやっていいのか、みたいになってますよね。
    町山 元々、アメリカでは残虐描写ってのは殆ど出来なかったんですよ。ホラー映画では。でもフランスはかなり、昔から残虐描写が多いんですよ。
    高橋 『顔のない眼』(仏: Les Yeux sans visage、英: Eyes Without a Face)とかね。
    町山 『顔のない眼』っていうのがあって。ま、科学者がいてですね、娘さんが、ま、顔がですね、火傷か何かで傷ついてしまったんで、女の人を襲っては、その女の人の顔の皮を剥いで、その自分の娘に貼り付ける、っていう話なんですけどね。
    高橋 それ、そのまま映るんですよ。白黒映画ですけど。
    町山 こういう・・手術シーンとか。
    モーリー うわ~、
    博士 え~・・・・。
    町山 そういう映画を撮ってて、・・で、最後はそのお父さんが犬に顔を噛まれて顔の皮をベリベリって・・・
    高橋 あの・・町山さん、なんでもオチを言うのをヤメてくださいね。
    町山 あ~、そっか・・(笑)。ハイ、スイマセン。
    一同 (笑)。
    関谷 そ、さっきからちょっと懸念気味なんですけどね(笑)。
    博士 さあ、モーリーさん。
    ResidentEvilRetribution.png
    モーリー ハイ。いや~、怖いですねえ。あの、去年日本でも大ヒットしたバイオハザードシリーズの『バイオハザードV リトリビューション』(Resident Evil: Retribution)ていうのがありました。人気ゲーム『バイオハザード』をミラ・ジョヴォビッチ主演で実写映画化したシリーズ第5弾です。とにかく、フランチャイズとして、これ、どんどん、どんどん、増産してる感じですね。ホラーアクションで、無数の、ゾンビにあたるアンデッド、死んでいない者達がアリスに襲いかかる。ちょっと、『マトリックス』(The Matrix)っぽくもある・・。
    高橋 そうですね。これ今回面白かったのは、さっきの、時代性とのあれから言いますと・・あ、スイマセン。町山さんにさっきあんなことを言っておいて、これもラストシーンの話なんですけども、
    関谷 (笑)。
    高橋 あの・・・要は、ホワイトハウスの敷地以外、全てゾンビで埋め尽くされてるという凄いビジュアルが出てくるんですよ。
    博士 へ~。
    高橋 それはだけど、僕がまあ、深読みすればですね、
    博士 ええ。
    高橋 アメリカが世界中から孤立してしまっている、と。
    モーリー (笑)。
    高橋 ということを、まあ、ね、こじつければそう見えないことも無い、っていう・・。
    町山 まあでも、この監督はそんなことを考えてないですね。
    高橋 まあ、オレもそう思いますけれども(笑)・・・。
    町山 このアンダーソンはそれこそ、バカ監督ですからね、ハイ。
    高橋 奥さんがミラ・ジョヴォビッチっていう。
    町山 奥さが一生懸命稼いだお金をゾンビ映画に使ってるバカ男ですから。
    一同 (笑)。
    博士 って、言い切っちゃいますねえ。
    高橋 でもねえ、Ⅴはオレ、頑張ってたと思いますよ。
    町山 あ、そう?
    高橋 結構楽しんだ・・。
    町山 でも所詮は、ま、ダメな方のポール・アンダーソンていう監督なんですから・・
    高橋 ね。観てないでしょ。
    町山 観てないね(笑)。
    一同 (笑)。
    町山 あ、観てるけどね、これに関してはね。
    博士 はい、え~、日本のホラー映画なんですけれども、世界的に席巻した、『呪怨』とか『リング』とかはねえ、リメイクはハリウッドでもされましたけど。
    Juon.png
    高橋 そうですね。だからどちらもハリウッドでリメイクされた、ってことから、
    博士 うわ、怖いな、でも・・・
    関谷 コワイ・・・今の・・。
    高橋 この『リング』と『呪怨』が世界中に与えたショックって非常に大きくてですね、
    博士 はい。
    高橋 これも、多分、町山さんとかアメリカにお住まいなんでわかると思いますけども、日本映画なんて、1本も知らない、っていう人でも、『リング』と『呪怨』は絶体知ってます。
    博士 え、ジブリは?
    高橋 ジブリなんかより全然知名度が高いですよ。
    博士 たけしは?
    町山 いや、たけし、ジブリ、呪怨だよ・・・ぐらい、ホント、そうですね。
    高橋 でも、『呪怨』はホントに皆、知ってますよね。
    町山 『リング』が、とにかく凄かったですよね。
    高橋 ま、『リング』・・まず『リング』ですね・・・。
    町山 まず『リング』が来て、『呪怨』が来た、と。
    博士 へ~。
    町山 これで1人の日本人プロデューサーが大金持ちになったんで、プール付きの邸宅に住んでますね。
    高橋 その話は・・・ハイ、そうですね。
    関谷 (笑)。
    博士 この1本で。
    町山 この1本ていうか、『リング』とか全部やってんのが1人のプロデューサーなんです。
    博士 へ~。
    町山 搾取しまくりですが、ハイ。よく観てられる所です。ハリウッドに住んでますが。
    関谷 (笑)。
    高橋 いやいや、まあ、その後いろいろ大変だった、っていう話ですけどね。
    町山 大変だったみたいですね、ハイ。
    一同 (笑)。
    関谷 今日はビールが無いのにねえ、結構、大丈夫ですかねえ?
    モーリー (笑)。
    高橋 ちなみにその、Jホラーってのが、なんでそんなにウケたかって言うと、やっぱりその・・・ちょっと斬新な表現がいろいろあったんですよね。
    関谷 あ~。
    高橋 これはその、Jホラーブームを席巻した監督達がですね、いろいろ、古今東西のホラー映画を研究して、自分達が1番コワイと思うものはなんだろう?っていうのを一生懸命追求した結果、それまでのパターンでは言い得ない、ちょっと嫌な感じのする映像を創りだすことに成功したんですよね。
    町山 意外と計算されてて、例えば、暗い部屋があるとするじゃないですか。
    博士 うん。
    町山 すると、暗い片隅、コーナーの所、角の所が暗くてよく見えないとするじゃないですか、何がいるのか。
    博士 うん。
    町山 よ~く見ると、なんか動いてたらコワイですよね。
    博士 コワイ。
    町山 そういう感覚っていうものをどんどん、映像化していくんですよ。
    高橋 あの・・・だからそれねえ、心霊写真とかも研究したんですよね。
    博士 なるほど。
    高橋 ああいう、嫌さみたいなものをどうやったら映像に再現できるのか、っていうことを試してるんですよ。
    博士 なるほど。
    町山 例えばこう、家があるじゃないですか。家があって、家の写真を撮ると、その窓になんか人らしいものが写ってるんだけど、よ~く見るとその人の顔が歪んでる・・。
    博士 あ~・・。
    町山 っていうような怖さ、みたいなものですね。
    博士 これ、日本独特ですね。
    町山 日本独特なんですよ。宗教的じゃ無いんですよね。
    モーリー シュールに写ってるっていうのもね。ビデオに写ってるっていうのも斬新ですよ。
    町山 あ、そう。ビデオに写ってるのもね。
    モーリー そういう、電子媒体に写る、って、あんまり欧米のホラーとかそいうのは無かったと思う。
    博士 はいはい。
    町山 宗教的なバックボーンが無いんですよ。もっと心理的なところですね。
    関谷 人が嫌なものを研究する、っていうのがなんかねえ・・・
    モーリー (笑)。
    高橋 そうです!大切なことだと思います。
    博士 はい。
    関谷 はい、お知らせの後もまだまだ続きます。

    博士 さあ!もう終わりなんだ。・・・え~、オレ、自分の顔でビックリしました、今。
    HakaseBikkuri.png
    一同 (笑)。
    博士 誰だろう?と思って今、見てたけど。町山さん、今日、いかがでしたか?
    町山 いや、いきなり来てスミマセンでした。呼ばれても無いのに、ハイ。
    博士 いえいえ、やっぱり面白いですよ、2人のねえ、コンビはねえ。
    関谷 お二人、お子さんみたいにね、僕のも聞いて、あ、僕もっと知ってるよ、みたいな感じがすごい楽しいですよね(笑)。
    Machi753.png
    町山 こんなかっこしてるから七五三みたいなね、ハイ。
    モーリー (笑)。
    町山 もう、50ですが、ハイ。
    博士 ていうか、オタクの会話って大体、こういうもんなんですよね。
    関谷 あ~、そうんなですねえ。
    博士 はい。改めて、『キャビン』、魅力、どうですかねえ?
    町山 ま、これはねえ、ホラー映画のマニアだけじゃ無くてですね、ホラー小説のマニアの人も絶体観て欲しいんですよ。あの・・・
    高橋 そこまでにしましょう。
    町山 具体的に、言えませんが、ハイ。非常にホラー小説を体系的に読んでる人に関しては、もう、絶体に観てもらいたいですね。スプラッターとか、いわゆるホラー映画、「興味ねーよ!オレは!」っていうような、人も、絶体観て欲しい・・・オチがありますんで(笑)・・・。
    高橋 ハイ。
    町山 ハイ。(笑)・・・。
    博士 まああの、『アベンジャーズ』(Marvel's The Avengers)観た人は、『アベンジャーズ』の裏スタッフ、っていうか、まあほぼ、かぶってるみたいな話がありますよね?
    町山 ああ、そうです、そうです。ジョス・ウィードンていう人がですね、この映画の脚本をやってて、ジョス・ウィードンて人は『アベンジャーズ』の監督なんですけども、どうしようもないオタクですね。
    一同 (笑)。
    町山 ハイ。見た目もオタクだし。・・・もう、素晴らしいオタク監督なんで、ハイ。
    関谷 今日研究したこの映画、『キャビン』は来月9日より公開ということで、できたら『死霊のはらわた』を観てから、見るといいですよね。
    高橋 そのほうがいいです。ハイ。
    関谷 はい。で、あの・・・今日皆さん、とっても沢山お喋りいただいて・・・
    博士 まだ語り足らないんですよ!
    関谷 まだ終わりきって無いんですよ!
    博士 この2人を見てわかるように。ええ。
    関谷 最後まで歴史が行ってないんで、来週はホラー映画第二弾をお送りしたいと思います。1970年から、ホラー映画の歴史をまた続けて、研究します。
    博士 この時間帯の、このMX、どうかしてますよねえ?
    一同 (笑)。
    博士 ゴールデンでこんなのばっか流して・・・。
    町山 こんなのばっかやって(笑)・・・。
    博士 ええ。
    関谷 深かったです。
    町山 ありがたいことですよ、ハイ。
    関谷 町山さん、高橋さん、ありがとうござました。
    町山 はい、どうもありがとうござました。
    高橋 ありがとうござました。
    関谷 以上、ダンディTHE MOVIEでした。

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