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    町山智浩 映画 FC2 Blog Ranking

    『K-19』(K-19:The Widowmaker)大震災1週間後の放送。サマータイム・ブルースに託された清志郎さんの願いと、映画から今を見つめる町山さんの想い【2011年3月18日キラ☆キラ】

  1. スタジオ  小島慶子(フリーアナウンサー、タレント) 水道橋博士(お笑い芸人、浅草キッド)
  2. 電話出演 町山智浩(映画評論家、コラムニスト)
  3. ~Setup~
    震災当日のアメリカの様子、その後1週間の反応

    小島 今日のこの時間は、「映画とエロスの伝道師」、週刊文春やサイゾーの連載でもお馴染みの、映画評論家、町山智浩さんです。御自宅のあるアメリカのバークレーから御出演です。町山さん!
    町山 はい、町山です。よろしくお願いします。
    博士 はいはい、今日はつながりました。
    小島 はい、あの・・・先週ね、町山さんコーナーの直前に地震が起きたので、もう、バタバタして、コーナーが飛んでしまったんですけれども、あの時、町山さんは、すぐに、日本で大きい地震があったってことは、もちろん分からなかったわけですよねえ?
    町山 もう、全然分からなくて、
    小島 ええ。
    町山 あの、時間になっても電話が・・、いつも国際電話でこうやって話してるんですけども、
    小島 はい。
    町山 電話がかかってこないんですよ。
    博士 ええ、ええ。
    町山 で、どうしたんだろう?と思って、
    小島 ええ。
    町山 こっちから電話をかけたんですけど、ま、通じないですよね、その時。
    博士 ええ、ええ。
    町山 そして、ツイッターで、「電話かかって来ないなあ」って一言書いたんですね。
    博士 はいはい。
    町山 そうしたら、バー!っとツイートでですね、「大変な地震です!」ってツイートがドドドドドー!って入ってきたんですよ。
    小島 あー・・・。ツイッターで知ったんですねえ。
    町山 そうなんですよ。

    博士 うちのスタッフも完全に、町山さんのことを忘れてましたからねえ。
    小島 まああの、すぐ、ニュースデスクからの緊急情報に、全部切り替えてやってましたのでねえ。
    町山 はい。で、こっちねえ、NHKは見れるんですよ、リアルタイムでいつも。
    博士 あ、なるほど。
    小島 あ、リアルタイムで見られるんですか、はい。
    町山 いつも見てます。
    博士 はい。
    町山 で、つけたら、大変なことになってるんで・・・で、もう、すぐに、15分後に津波が中継されましたからねえ・・・。
    博士 はいはい、驚いたでしょう。
    町山 ・・・もう・・・ねえ・・・。
    博士 うん・・・。
    町山 そうしたら、すぐに、こっちのテレビが「ブーブー」って鳴ったんですよ。
    小島 はい。
    町山 あの・・・しばらくしてからですけど、カリフォルニアに津波警報が出ましたね。
    小島 あ、そうでしたか。
    博士 あ・・そうか、カリフォルニアにも行きますもんねえ。
    町山 はい。で、翌朝8時16分にサンフランシスコ到達、っていうのは出ましたけどねえ。
    小島 はい。・・・そうですか・・・。アメリカでも被害があったんですか?
    町山 まああの、もう最初から来る、って判ってましたから、
    小島 はい。
    町山 海辺に誰もいなかったんで、1人、写真を撮ろうとした人が死んじゃっただけで、
    小島 ええ。
    町山 あとは、漁船とかヨットがひっくり返った、っていう感じでしたね。
    小島 どれぐらいの・・・規模の津波だったんでしょうか?アメリカのその、カリフォルニアに到達したのは。
    町山 えっと、被害額は40億円ぐらいって言われてますけども。
    小島 40億円。
    博士 ほう・・それでも凄いね・・。
    町山 はい。ま、ほとんど漁船みたいですね、被害は。はい。
    小島 そうだったんですねえ。あの、じゃあそちらでもずっと、ま、日本で地震が起きて以降、ニュースでもトップでやっている感じですか?
    町山 もうずっと、トップですね。あの、CNNとかは、最初はNHKの映像を流してたんですけれども、
    小島 はい。
    町山 途中からその・・・津波の映像はやめたんですよね。
    小島 ええ。
    町山 あの・・子供が見て・・、
    小島 怖がってしまう・・。
    町山 世の中が終わるんじゃないかと思っちゃうから、
    小島 うん・・・。
    町山 止めよう、みたいなディベートがあって、じゃ、津波の、直撃されるところは、もうあんまり流さないようにしよう、みたいなことになったりしてましたね。
    博士 う~ん・・・。
    町山 はい。かなりディベートをね、CNNがやってたんですよ。
    博士 うん。
    町山 あの、ディベートっていうか、視聴者の人からの意見を取り入れたりね・・・、
    小島 あ、事実を流すべきだ、っていうのと、あの・・
    町山 そうなんですよ。原発をどうするべきか?とか、
    小島 ああ、なるほど。
    町山 その映像を流すのはいいことなのか?とか、子供から隠すべきか?とかね。
    小島 うん・・。
    町山 だからアメリカは、911テロがあった時も、子供から隠そう、ってことで、うちの子も、しばらく最近までは、そんなことがあったこと自体を知らなかったですよねえ。
    博士 へ~。
    小島 あ、不安を与えないために、教えてなかったんですか。
    町山 そうなんですよ。
    小島 う~ん。
    町山 世の中ってのは恐ろしくて、無意味に人が殺されるかもしれないよ、みたいなことをちっちゃい頃に教えない方がいいよ、っていうふうなことで、見せないようにしたんですよね。
    小島 う~ん。
    町山 みんなで。・・ただやっぱり、子供が学校に行ったら、
    小島 ええ。
    町山 もう・・・今、アメリカ中の、公共施設の旗はですね、全部半旗です。
    小島 ああ。
    博士 はいはい、はい。追悼してるんだ・・・、はい。
    町山 現在。で、こういったことは、凄く珍しいですね。
    博士 へ~。
    町山 スマトラの時も半旗にしてましたけども、
    小島 ええ。
    町山 世界的規模での、その・・・時、しか半旗にはならないですよ。
    博士 はいはい、はい。
    町山 外国の事件で、半旗になるってことのは、ほとんど無いですから。
    博士 ええ。
    町山 もうそれぐらい、大変な事態っていうことですねえ。
    小島 あの、原発についての報道も、非常に関心が高い、ということですよね。
    町山 これはやっぱり、あの、原発の設計がゼネラル・エレクトリック(General Electric)社で、アメリカ製だった、ってことですよね。
    小島 ええ。
    町山 で、同型の原発がアメリカに沢山ある、ってことと、
    小島 はい。
    町山 あとやっぱり、直下型地震が起こる、僕が住んでるカリフォルニアの、所に原発が2基ありますから、
    小島 はい。
    町山 てか、合計4基か。・・・だからもう、人ごとじゃないのと、
    小島 うん・・・。
    町山 あと、ジェット気流でその・・・そちらから放射線物質がこっちに来るんじゃないか、って言ってですね、
    小島 はい。
    町山 今、アメリカのスーパーとか、ヨウ素剤の買い占めが起こっちゃってるんですよ。
    博士 う~ん・・。
    小島 あ・・でも、それは、あの・・・正しい情報をちゃんと、日本からちゃんと正しい情報を出して行かないと、海外にも、不要なパニックだとか不安が広がってしまったらいけないですよね。
    町山 だからパニックを止めようとしてですね、天気予報の時に、放射性物質の量を、今、報告するような状態になってますね、アメリカは、こちらの方は。
    博士 うん・・・。
    町山 今まだ、全然安全ですから、とか言ってやってんですけども、
    小島 うん。
    町山 ただもう、ヨウ素剤が完全に品切れ状態になってる状態ですね、カリフォルニアでは、はい。
    小島 あの・・・ま、日本国内でも、とにかく数値を出して、その数値がどれぐらいの意味なのか、ってのを細かく、ちゃんと情報を出して、安心感をちゃんと持って行動してもらおう、ってことをやってますけど。
    町山 はい。
    小島 日本から離れれば離れるほど、かつ、原発だとか自分にとっても身近な問題であると・・大きく、不安が大きくなってしまって、ちょっと過剰な行動に出てしまう、ということはあるのかもしれませんねえ。
    町山 ・・ま、難しいですねえ。アメリカは昔、原爆の被害というのも全然過小評価してて、
    小島 ええ。
    町山 うちの近所、っていうか(笑)、うちの娘の、学校に行くときの友達でキーラちゃんて子がいるんですけど、
    小島 はい。
    町山 その人のお父さんは、アメリカの、原爆とか水爆の実験がずっとやってましたけど、300発の核爆発を撮影してた人なんですよ。
    博士 へ~。
    町山 その人は日系人なんですけども、陸軍の撮影隊に入って、極秘で、アメリカの核爆発の、核爆弾の、撮影隊にいたんですよね。
    小島 ええ。
    町山 彼は、まだ元気なんですが、彼以外の人はほとんど、癌とかで早死してるんですよね。
    博士 はあ・・・。
    町山 で、どうしてか、って言うと、全然考えないで、爆弾を爆発させた所で、爆心地近くにばーっと行って撮影してるんですよ、彼らは。
    小島 ええ。
    町山 要するに、放射能による被害とかを、全然アメリカ人は考えてなかったんで、
    小島 うん・・、知識も無いし、心構えも無かったわけですね、その時は。
    町山 無かったんですよ。だから、その実験に参加した人達の多くが死んでるんですよね。
    小島 うん。
    町山 で、今になって、そのキーラちゃんと、今年の夏休みに日本に行こうと言ってたら、そのおじいさんが一緒に行こう、って筈だったんですけどもね、
    小島 ええ。
    町山 ちょっと、やめようか、みたいなね。
    小島 うん・・・。
    町山 今の、原発のアレが落ち着くまでは、って話になってますけどね。
    小島 まあでも、だからこそね、正しい知識を持って、日本がちゃんと情報を出していくことが大事ですよね。あの・・日本から、今日本で、どれぐらいの値になっていて、それが日本の住民に対して、どのぐらいの範囲の人にどれぐらいの影響があるというふうに判断されていて、その結果どういう対処をしている、っていうのを、ちゃんと日本から細かく出して行かないと、遠く離れた所で憶測でパニックが広がったりとか、あるいは日本に対する誤った情報が広がって在外の日本人が更に不安になったり、とか、良くないですからね。やっぱり、正しい情報を当事者がどんどん出していくって大事ですよね。
    町山 ・・そうですね、まああの、今現在アメリカでは、日本が原発をどうするか、っていうのも、ホントに世界史に残る、1つのなんていうか、大事な経験になる、っていうことで、
    博士 本当にそうですねえ・・ええ。
    町山 もしこれで、日本人てのは世界一優秀な、優秀で粘り強い民族なんだから、
    小島 ええ。
    町山 もし彼らがこれを食い止められなかった、本当に大変なことなんだ、って言う感じで、
    博士 なるほど。
    町山 もう、本当に息を呑んで見守ってる感じですねえ、
    小島 まさに、今あの・・・命懸けでね、放水をしてくださってる方々が、現場で、懸命に今働いている・・・ところです。
    博士 今もね、地上から放水を・・・・。

    ~Conflict~
    発表当時抹殺されかけた反原発ソングで訴えていた清志郎の憂い

    町山 はい。ちょっとね、あの、昨日ねえ、僕はあの・・・実はあの、吉田豪ちゃんの、聴いてたんです、放送を。
    小島 はい。
    町山 あの、アメリカから。
    博士 はい。
    町山 あの・・・ストリーミングしてるでしょ?今、TBSさん。
    小島 そうです、はい。
    町山 それで生で聴いてて、彼が、自分の今聴きたい曲をかけてくれ、つって、かけてもらってたんで、
    小島・博士 はい。
    町山 ちょっと僕もねえ、リクエストしたんで、是非ちょっと今、かけてもらえませんか?
    小島 あ、いいですよ、はい。
    町山 はい、お願いします、今。
    小島 なんて曲で・・・・
    町山 はい・・・RCサクセションですね。
    博士 これ、かけますねえ・・・・。
    小島 曲名は?
    町山 はい・・・イントロ・・・、曲名はもちろん、「サマータイム・ブルース」ですね。
    小島 (笑)、はい。RCサクセション「サマータイム・ブルース」、町山さんからのリクエストです。お聴きください。
    ~~♪~サマータイム・ブルース/RCサクセション~♪~~
    町山 はい。あの・・・これはね、1986年に、
    小島 ええ。
    町山 チェルノブイリ原発が炉心溶融を起こして、で、そのあと広瀬隆さんがですね、
    博士 はい。
    町山 『危険な話』っていう本を書いて、それが原発の危険性についてのですね、本で、それがベストセラーになって、
    小島 はい。
    町山 ちょうど僕、その頃、宝島編集部にいたんですけれども、
    博士 はいはい、はい。
    町山 ま、ロックとかですね、そっち系統でですね、松田呉一さんていう人がですね、
    博士 はいはい。
    町山 この『危険な話』を自分で何百冊も買って、そこら中のロックミュージシャンに配ってたんですよ。
    博士 はいはい、はい。
    町山 (笑)・・・ハイ。松田呉一さんはその頃、プロモーション会社に勤めてたんでロックミュージシャンと仲よかったんですけど、
    博士 はいはい、はい。
    町山 それからもう、ミュージシャンの間で『危険な話』をみんな読まれて、
    博士 はい。
    町山 そこの中からですね、出てきたのがこのRCサクセションのサマータイム・ブルースっていう歌なんですけれども、
    小島 はい。
    町山 ・・えー、当時発売禁止になりましたね。
    博士 はい。
    町山 原子力発電所っていうのは危険である、と。地震が来たらどうするんだ、っていう歌なんですよ。
    博士 はいはい、はい。
    町山 はい。
    博士 ま、後半もっと過激になってきますからねえ、はい。
    町山 で、しかもその、ラジオとかでも滅多にかからない、というねえ・・・。
    博士 かからないです、はい。
    町山 かけられない状態になって、
    小島 ええ。
    町山 まあ・・・で、当時はいろんな論争が起こって、原発がなければ生きていけないんだから、とか、こういうことで、ナイーブ過ぎる、みたいなね。
    博士 はい。
    町山 「原発怖い」とか言うのは、って言われたですけど、実際、清志郎さん亡くなりましたけれども、
    小島 はい。
    町山 まあ、清志郎さんが心配してたことは・・・ある意味、現実になってしまった、という感じですねえ・・・・・はい。
    小島 う~ん・・・・。
    町山 で、もうホントに、アメリカもですねえ、去年、オバマ政権が、ま、石油にあまりにも頼り過ぎてるために、それが政治自体を動かしてしまうから、
    博士 うん。
    町山 ま、要するにイラク戦争なんてのは石油のために起こしてるわけですから、
    博士 うん。
    町山 石油から脱出しなければいけない、と。
    博士 うん。
    町山 石油業界が今、世界をしきってる形になってますからね。
    小島 ええ。
    町山 「・・・だから原発を」って、オバマさんは原発の推進にですね、ハンコを押しちゃったたんですね、ハンコじゃないか、サインですけど。
    小島 はい。
    町山 そうしたら、こうなっちゃったんですよね。
    博士 そうですね。・・・うん、原発を止めてたのをね、推進にしましたからね。
    町山 推進にしちゃったんですよ。あれは石油のせいなんですよ。
    小島 で、オバマさんに対して、今こういう状況の中でオバマさんに対して、アメリカではどういう声があがってるんですか?
    町山 今ね、リーバーマンとかですね、もう、左右関係なくですね、とにかく見直そう、ということになってきてますけれども、
    小島 はい。
    町山 まあ、これはあの、実はアメリカでABCテレビでですね、加來道雄先生っていう、地震の専門家の人で、日系人の地震学の博士が出てきて言ってたんですけども、
    小島 はい。
    町山 「地震が起こる所に原発を建てるということは、いったいどういうことか?」と。
    博士 うん。
    町山 「これは一言で言って、悪魔と契約することなんだ。」と。
    小島 う~ん。
    町山 言ってましたね。危険性が0じゃない所に、あえてそれを建てるってのは、一種の、悪魔との契約なんだ、ということをテレビでおっしゃっててですね、
    小島 はい。
    町山 非常にもう・・・そういうことなんだ、という覚悟があったのかどうか?ってことだと思うんですね、はい。
    小島 もう、これは日本でも言われてますけれども、もう日本のエネルギー政策、原発をどうするんだ、っていうことは、1からこれは考え直さなくちゃいけない、っていう風に、既に言われてますね。日本でも、やはり、もう・・・。
    町山 はい。・・・ま、でも、それはもう、原発は今、あるわけで。それで既にもう、冷却の問題が起こってるわけなんで、
    小島 はい。

    ~Resolution~
    今1番大事なことは何なのか?映画を観て、考えて欲しい。

    町山 まあ、映画評論家ですからね。あの・・・(笑)、ちょっと今、もし・・・映画を観る余裕があったら、観ていただきたい映画があるんで、ちょっと話を、ちょっと最後にしたいんですが。
    小島 はい。
    町山 えーと、2002年に公開された映画で、『K-19』(原題: K-19: The Widowmaker, 「K-19 未亡人製造艦」の意)ていう映画があったんですよ。
    小島 『K-19』・・・。
    町山 はい。これはねえ、ちょっと是非、今観ていただきたいなと思うのは、これは、ハリソン・フォードが主演なんですが、アメリカ映画で、出てくる人は全員アメリカ人だったりアイルランド人だったりするんですけども、
    小島 はい。
    町山 これは、ソ連で1961年に実際に起こった、原子力潜水艦の冷却失敗事故、ですね。
    小島 はい。
    町山 ま、炉心溶融ギリギリまで行った事故の実話を映画化したものです。
    小島 はい。
    町山 ハリソン・フォードが潜水艦の船長ですけれども、これは、原子力潜水艦の目的は、核ミサイルをアメリカに撃ちこむための、原子力潜水艦なんですね。
    小島 う~ん。
    町山 アメリカの、ニューヨークとかワシントンのすぐ近くまで密かに潜水艦で行ってですね、そこから浮上して核ミサイルをアメリカに直撃させるという、非常に凶悪なですね、作戦のために作られたのが、この原子力潜水艦なんですけれども、
    小島 はい。
    町山 「K-19」っていう型です。
    小島 はい。
    町山 で、それが水浸式があってですね、ミサイル実験に行くわけですね。
    小島 うん。
    町山 そこで起こるのが、冷却水漏れなんですよ。
    小島 う~ん。
    町山 原子炉の。
    小島 冷やせなくなってしまう・・・・。
    町山 そうなんです。どんどんどんどん温度が上がっていくわけですね。
    小島 う~ん。
    町山 原子炉ってのは原子燃料、核燃料が入ってて、核燃料は、ゆっくりゆっくり反応し続けてるんですけど、冷却しないと、物凄い勢いで反応していって温度が上がっていって、最終的には融解して爆発するかもしれない、と。
    小島 ええ。
    町山 という状態になっていくんですね。
    博士 うん。
    町山 で、その時にその乗組員達、「K-19」の乗組員達のソ連の人達がですね、やらなければならないことってのは、止めることですよね?
    小島 はい。
    町山 そうしなければ、アメリカとかNATOの領域内で爆発することになっちゃうんですよ。
    小島 うん・・・。
    町山 炉心溶融を起こすんですよ。
    博士 はい。
    町山 そうしたら、核攻撃と同じ事になりますから。
    博士 はいはい。
    町山 しかも核ミサイルが誤射されるかも知れないんですよ。
    小島 ええ。
    町山 熱核爆発したり熱爆発した場合は。
    博士 はい。
    町山 これ、世界大戦争になって世界が終わるんですよ。
    博士 そうですね、引き金になりますねえ。
    小島 ええ。
    町山 だから、これ、止めなきゃなんない。しかも、ソ連とは連絡が取れないんですよ。
    小島 うん。
    町山 無線機が壊れて。
    博士 あー・・・。
    町山 アメリカの駆逐艦にも発見されて、攻撃にかかってるんじゃないか、って疑われるんですね。
    小島 ええ。
    町山 で、艦内の人達は、もうこれは放射線の量がどんどん増えていくから、「オレたちはこのままだと死んじゃうから、アメリカに助けてもらおう。」と。「この船を捨てよう。」って言うんですけども、
    小島 ええ。
    町山 捨てたらどうなるか?
    博士 うん。
    町山 ・・・やっぱり炉心溶融を起こしちゃうんですよ。
    小島 そうですよ、誰かが冷やさなくちゃいけないわけですよねえ。
    町山 これ、止めるしかないんですよ!命懸けで。
    小島 ええ・・・。
    町山 それで、そのソ連の人達が、潜水艦の乗組員達が、交代でですね、冷却水のポンプを直しに行くんですね。
    小島 ああ・・。
    町山 パイプを。
    小島 うん。
    町山 で、10分しか入れないんですよ、原子炉の中には。
    博士 はいはい、はい。
    町山 10分入っても、10分でも長すぎて、どんどん皮膚が壊死していくんですね。
    小島 う~ん。
    町山 身体の組織がどんどん死んでいくんですよ。
    博士 はい・
    町山 で、10分毎に交代して行くぞ、って「じゃあ、これを直しに行く奴がいるか?!」って言ったら・・・「行きます!!」って言うんですよ、みんな。
    小島 ええ。
    町山 そこも・・・すごい、ま、泣けるとこなんですけども。
    博士 はい。
    町山 で、次々に入って行って、どんどん、どんどん、こう・・・・もう、1回10分入ってるだけでもう、ボロボロになっていくんですけれども、
    小島 はい。
    町山 それでも止めようとする・・・ソ連の潜水艦の乗組員なんですが、この監督はキャサリン・ビグローって監督で、
    博士 はいはい。
    町山 この映画は対策だったにも関わらず、ソ連の人達が主人公だ、ってことでアメリカでは大コケしたんですね。
    小島 ふ~ん・・・。
    町山 これの後に、このキャサリン・ビグローは、これでもう、ほとんど破産状態になってですね、
    小島 ええ。
    町山 自主制作に近い形で『ハート・ロッカー』(原題: The Hurt Locker)って映画を作って、
    小島 ええ、ですよねえ。
    町山 全く同じ状況。つまりですね、間違った政治、間違った政策、間違った軍事作戦、ね。
    博士 うん・・・。
    町山 間違った原子力管理、間違った事故処理、間違った安全装置・・・で、起こった事故なんですけれども、
    小島 はい。
    町山 つまり何もかも間違ってるわけですよ、事故が起こるまでに至る過程は。
    小島 ええ。
    町山 それでも現場にいる人は、死に物狂いで止める、ということを英雄として描いててですね、
    小島 う~ん・・・・。
    町山 ま、これはホントに・・・ソ連がどうこうとかそういう問題じゃなくてですね、
    博士 うん。
    町山 今起こってる状況から考えてですね、いったいどういうことが起こってるのか?っていうことで、まあこの、『K-19』ていう映画はですね、もう是非観ていただきたいと思います。
    小島 はい。
    博士 なるほど。
    町山 はい。
    博士 ま、50年前の、ホントの、事実の話ですけどね。
    小島 ねえ。
    町山 そうなんですよ、はい。
    小島 ありがとうございました。
    町山 だからもう、どんなことがあっても、止めなきゃならない!ってことが1番今大事なんで、
    小島 はい。
    町山 何が悪い、ってことを、前に遡って言ってる場合じゃ、現在、無いんですね。止めることなんですね。
    小島 とにかく、目の前の危機を、収束させることが1番ですよね、今は。
    町山 はい。
    小島 ありがとうございました。映画評論家、町山智浩さんでした。
    町山 はい。
    小島 また来週、よろしくお願い致します。
    町山 はい、よろしくおねがいします。
    小島 ありがとうございました。

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