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    『クラウド アトラス』(Cloud Atlas)ウォシャウスキー元兄弟の最新作は実験的超大作【2012年10月23日たまむすび】

  1. スタジオ 赤江珠緒(フリーアナウンサー) 山里亮太(芸人、南海キャンディーズ)
  2. 電話出演 町山智浩(映画評論家、コラムニスト)
  3. 関連記事⇒『イルザ女王様』と消えた『マトリックス』【2006年3月28日ストリーム】

    ~Setup~
    安倍自民党新総裁就任のこの時期に、共著『9条どうでしょう』が文庫化

    赤江 もしもし、町山さん、こんにちは~。
    山里 こんにちは~。
    町山 はい町山です、よろしくお願いします。
    赤江 よろしくお願いいたします。
    町山 どうもです。
    赤江 町山さん、今月はもう、新刊ラッシュですけれども、今週も新しい本のお知らせがあるんだそうですね。
    町山 はい、え~とですね、だいぶ前に出た本の文庫化なんですけれども、ちくま文庫から出た、『9条どうでしょう』っていうですね、タイトルなんですが、これ9条ってのは日本国憲法の第九条のことなんですね。
    赤江 はい、はい。
    町山 で、これは4人の人がですね、僕を含めた4人が書いている本なんですけれども、ま、リーダーになって人集めをして、書いてくれた先生はですね、内田樹先生、ですね。
    赤江 はい。内田先生。
    町山 内田樹先生と内田先生のですね、親友の平川克美さんと、僕とですね、あと小田嶋隆さん。
    赤江 あ、水曜日のたまむすびに出ていただいている小田嶋さん。はい。
    町山 この4人でですね、憲法九条についていろいろ考えるという本なんですけれども、これはちょうど、アベちゃんが総理大臣になった時にですね・・
    山里 アベちゃん・・友達?(笑)・・
    町山 いやいや(笑)・・あの、九条をね、憲法九条を変えようみたいなことを言ってたんで、これについて考えようということで、この単行本が出たんですけれども、まさかまたねえ、自民党の方で返り咲くとは思わなかったんですけど・・・・

    赤江 いや、そうですねえ。まさか。
    山里 うん、だから絶対また問題にあがってきますもんねえ?頻繁に・・・
    町山 そうなんですよ。ま、ナイスタイミングなんで、ちょっと文庫で読んでいただけないかな、と。
    赤江 う~ん。いやちょっと意外でした。町山さんね、その、憲法九条論みたいなねえ、あ、こういう本も書かれるんだ、と思って。
    町山 あ、僕一応法学部なんで、大学とか・・・
    赤江 あ、そうですか~。いやでも、今回まだしっかり読ませていただいてないんですけれども、護憲論も改憲論も、その枠組みを超えてというねえ、この4人の方が、憲法九条をどういう風に書かれるのか?という、ちょっとこれ、面白そうですよねえ。
    町山 はい。あの、軽く読める本ですから、全然、こう、軽くチャラチャラと読める本なんで是非読んでいただきたいと思います。はい。
    山里 テーマはねえ、重いけど、軽い感じで知れたらねえ。
    赤江 そうなんです。読みやすそうですよ、これ。
    山里 問題が何かわかんない人も多いですから、今。若い人は。赤江 ねえ~。
    町山 はい。すごく軽く書いてますから(笑)
    赤江 ハハハ・・・町山さんの『9条どうでしょう』、ちくま文庫でございますけれども、こちらを例によって10名の方にプレゼントさせていただきます。・・・(プレゼント募集告知 略)
    山里 あと、町山さんのね、先週ご紹介させていただいた『アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない 』って本もあったじゃないですか。あれ僕、読まさせていただいたんですけど・・・
    町山 あ、ありがとうございます!
    山里 あれ読んでると、最初ゲラゲラ笑ってて、「いや、こんなことになってんだ!」と思うけど、途中から怖くなってきますねえ。
    町山 そうなんですよ。ゾッとするんですよ。
    赤江 ねえ。
    山里 だってこれが、まだここ数年の間に起きている出来事で、こんなことが今の人間にあり得るのか?ってことばっかりアメリカで起きてるんですねえ・・・
    町山 そう。日本では見えない所で起こってるんですけどね。
    赤江 またその国が、世界を牽引している、みたいになっている国ですからねえ。
    町山 そうなんですよ。でも、牽引しているそのアメリカの、見えない所にいる人達が全然外国に興味ないってところがまた面白いんですね。
    山里 あれ読んでから今度の大統領選なんか見ると、「あっ、このことだ!」とか、つながってくるとこもあって・・・いや~、びっくりしました。
    町山 あ、どうもありがとうございます。
    赤江 はい。

    ~Conflict~
    6つの時代の話が同時進行する、リスキーな実験的超大作『クラウド アトラス』

    町山 えっと、それでですね、今回紹介する映画はですね、前からちょっとお話しているように、ずっともうこれから年末にかけて、アメリカではアカデミー賞狙いのイイ映画が毎週公開されてるんですけれども、
    赤江 ええ、
    町山 で、今回紹介する映画は『クラウド アトラス』(Cloud Atlas)っていう映画なんですが、その中でも最も実験的で、非常にリスキーで、画期的な映画だったですね。
    赤江・山里 へえ~。
    町山 で、『クラウド アトラス』っていうタイトルなんですけど、これはですね、監督がですね、あの『マトリックス』(The Matrix)シリーズの監督で、日本ではウォシャウスキー兄弟って言われてる人なんですけれども、
    赤江 うん。
    町山 アメリカではワチョウスキーって言うんですね、この人達。
    赤江 はあ~・・
    町山 発音がちょっと違うんですけど、ポーランド系の名前ですけれども、この人達の新作なんですよ。『クラウド アトラス』。
    赤江 『クラウド アトラス』・・ま、『マトリックス』がヒットしましたもんねえ。
    町山 これ、タイトルの意味は、「雲の地図」っていう意味ですけども・・
    山里 「雲の地図」?うん。
    町山 はい。でね、これがどのくらい大変な映画かって言うとですね、これは原作がデビット・ミッチェルって人が書いた小説なんですけども、映画化不可能って言われてたんですよ。
    山里 ほうほう。
    赤江 それはどうしてですか?
    町山 どうして不可能かって言うと、これね、6つの時代の話が同時に進行するんですよ。
    山里 うん、うん。
    町山 で、その6つの話が、1つの話が1つの話の中に入っててもう1つの話がその中に入っててっていう構成になってるんですね。
    赤江 へえ~・・・
    町山 だから、夢の中で夢を見て、またその中で夢を見て、みたいな感じになってるんですよ。
    山里 は~、難しいな~・・・
    町山 それが同時に進むのを1つの映画で見るってすごく大変じゃないですか。
    赤江 それ、時代も違うんですか?
    町山 しかも、その、6つの時代に出てくる人達は、え~、主人公達はみんなですね、同じ魂の生まれ変わりなんですよ。
    山里 は~・・・時代背景は変わっても、その、共通の人がずっと居続けるんですか?
    町山 そうなんです。これね、主役はトム・ハンクスです。
    山里 はあ。
    町山 トム・ハンクスがずっと6つの時代に生まれてくるんですけれども、
    山里 ふんふん。
    町山 毎回、その年齢も違えば、
    山里 ふん
    町山 性別も違うし、
    赤江・山里 うん。
    町山 人種も違う形で生まれ変わってくるんですよ。
    赤江・山里 は~・・・・
    赤江 ちょっとあの、輪廻転生みたいなね、アジア人としてはあれですけど、アメリカでは珍しい感じですね?その発想。
    町山 珍しいです。これは、キリスト教徒の人は輪廻転生を信じてないんであんまりないんですけれども、このウォシャウスキーブラザーズって、この人達は禅とかですね、そういった東洋思想に非常に影響を受けてるんで、この映画を撮った、って言ってますね。
    赤江 へえ~・・・
    町山 この映画、まず最初の時代の話、っていうのがですね、アメリカでまだ奴隷貿易っていうのをやってて、アフリカから黒人の人を連れてきて、アメリカとか、南米に売って働かせてたっていう時代の話から始まりますね。
    山里 うん。
    町山 そこでは主人公は白人の青年なんですけれども、結婚しようと思う、好きになった女の娘のお父さんが奴隷貿易船をやってるんですよ。
    赤江 うん。
    町山 で、「跡継ぎをしろ!」みたいなことを言われて、嫌々その奴隷船に乗せられるって話なんですね。
    赤江 はあ。
    町山 これは1850年の話です。
    赤江 はい。
    町山 で、行くとまたまあ、黒人の人達を鞭で打ったり、もう酷い拷問をしてるんで、もう嫌になっちゃって「オレはもうこんな仕事できないよ・・」って悩むんですよ、主人公が。
    赤江 うん。
    町山 で、そこにトム・ハンクスが出てくるんですけども、トム・ハンクスはお医者さんなんですね。その船に乗っている船医なんですけども、で、この主人公が、「奴隷船を見てて気持ち悪くなっちゃった・・」って言ったら、「じゃ、この薬を飲め」って薬をくれるんですね、トム・ハンクスが。お医者さんだから。
    山里 はい。
    町山 ・・・ていうのが最初の話なんですけど、その薬が、「あらららら????!」って話なんですね。
    山里 ほう。
    赤江 へ~
    町山 これが1本目で、この主人公の白人の青年が書いた本ていうのを、読んでる人、の話に次は行くんですよ。
    山里 ほう。
    赤江 ええ。
    町山 で、1930年代になるんです、今度は。
    山里 一気にまた年が変わって・・・
    町山 はい。今度はヨーロッパで、その奴隷船の話を読んでる青年が出てきて、その青年は作曲家志望なんですね。
    山里 はい。
    町山 で、すごく有名な年取った作曲家の人と組んで、すごい交響組曲みたいなものを作ろうとするんですよ。
    赤江 うん。
    町山 で、それの、組曲のタイトルは「クラウド・アトラス」って言うんです。
    山里 ふんふん。
    町山 2人で一緒に住み込んで、作曲を共同作業で続けていくんですけれども、すごい作品になりそうなんでどっちも、「オレの物だ」って気持ちになってくるんですね。
    山里 ほう。
    町山 共同制作をしてて。
    赤江 はい。
    町山 で、しかもこの男の子はバイセクシュアルで、男の恋人がいるんだけれども、この作曲家の若い奥さんともデキちゃうんですよ。
    赤江 ほう。
    町山 で、この作曲家の若い奥さんていうのはドイツ系ユダヤ人の女性なんですけど、これをハル・ベリーって女優さんが演じてます。
    赤江 はい、はい。
    町山 で、ハル・ベリーって女優さんは黒人なんですよ。
    赤江 うん、そうですね。
    町山 でもここでは、白人の女性として登場するんですね。
    山里 ふん。
    町山 で、その次ですね・・・え~、その1930年代の主人公が作曲した曲を聴いたりしてる女の人が、ハル・ベリーとして、1975年に出てきます。
    山里 うん。
    赤江 また40年後・・・
    町山 舞台は1975年のサンフランシスコで、今度は。
    山里 うん。
    町山 その、曲を聴いてる女の人は、ハル・ベリー扮するアフリカ系アメリカ人、黒人の、ジャーナリストです。
    赤江 へ~・・・
    町山 で、彼女は、ある調査をしてるんですね。
    赤江 はい。
    町山 それは、原子力発電所をめぐる陰謀を調査してるんです。
    山里 ふん。
    町山 その裏に、石油業界の陰謀が絡んでいることがわかって、それを追求していると、殺し屋に狙われて殺されそうになる、って話なんですね。
    山里 ふん、ふん。
    町山 これは1975年・・・
    赤江 うん。
    町山 で、まだ続くんですけど、その次は現代、2012年のロンドンなんですよ。
    赤江 はい。
    町山 2012年のロンドンでは、さっき言った、75年に原発の陰謀を暴いた女の人のノンフィクションを出版した、出版社の社長が主人公です。
    赤江 ほ~・・・・
    町山 (笑)
    山里 関係してて、ずっと繋がってますね、まだ。
    町山 そうなんですよ。で、この人は、トム・ハンクスの生まれ変わりのスコットランド人の作家の本を作ったら、そのトム・ハンクス、スコットランド人がですね、自分の作品をバカにした批評家をビルから突き落として殺してしまったんで、その本がバカ売れするんですよ。
    山里 ふん、ふん。
    町山 それで大儲けするんですけれども、するとそのトム・ハンクスの仲間からですね、「儲けた金を返せ!」みたいなことで追っかけられるって話なんですね。
    赤江 へえ~・・
    町山 途中でですね、とんでもない冒険になっていって、老人ホームに閉じ込められてそこを脱出しなければならないっていう、なんか大脱走みたいな話になっていくんですけれども、
    山里 ふん。
    町山 で、今度はその、出版社の社長が活躍した話が、本になってそれが将来映画化されるらしいんですよ。
    山里 はあ!
    赤江 ええ。
    町山 その、映画になった出版社の社長の物語を見てる、女の娘の話になるんです、次は。
    赤江 うん。
    山里 はあ~!
    町山 で、それはねえ、22世紀ぐらいの韓国が舞台です。
    赤江 あ、今度は未来に行っちゃうんですね?
    町山 未来に行っちゃうんですよ。でね、それはねえ、ソウルなんですけども、ソウルがね、地球温暖化でもって水の中に沈んで水没しててですね、その上にニューソウルって街が作られてるんですね、ネオソウルか。
    山里 ふん。
    町山 で、そこの女の子でウエイトレスの女の子がヒロインなんですけども、ペ・ドゥナちゃんが演じてるんですね。
    山里 ふんふん。
    町山 ペ・ドゥナちゃんてのは日本では結構人気があってですね、日本の映画にも、『リンダリンダリンダ』とか出てる娘ですけども、
    赤江 うん。
    町山 最近だと『空気人形』っていう映画で、魂を持ってしまうダッチワイフの子を演じてましたね。
    赤江 ふ~ん・・
    町山 ダッチワイフの子って言うとおかしいですね(笑)、ダッチワイフですけど・・
    赤江 (笑)
    町山 そう、心を持ってしまったダッチワイフを演じてた女の娘でペ・ドゥナちゃんなんですけども、ここでもね、実は彼女はウエイトレスなんですけど、クローン人間なんですよ。
    赤江 ほ~・・・
    町山 で、ソン・ミっていう名前なんですけれども、451番目のソン・ミちゃんなんですね。
    山里 ふんふんふんふん。
    町山 韓国ではその当時、人口が減ったらしくてですね、労働者をクローン人間で作ってるんですね。
    山里 ふん。
    町山 で、彼女達は人間として扱われてなくて、奴隷のように使われてるんですよ。
    赤江 うん。
    町山 それを救出して、そういったものをやめさせて彼女達を開放しようとする革命軍団が出てきて、その男の子との恋愛の話になってくるんですね。
    山里 ふんふん。
    町山 これがソウルの話なんですよ。未来の。
    山里 はい。
    町山 で、今度はですね、ペ・ドゥナちゃんが革命戦士として戦った時に、警察に捕まって供述をするんですけれども、その供述が将来、聖書になってるんですよ。
    山里 聖書?
    赤江 え~・・もっと先の・・・
    町山 これがね、遥か遥か、はるか未来で、
    赤江 は~・・・
    町山 文明が完全に滅んでしまって、人間がみんな野生の原始時代に戻ってしまった時代になるんですけど、これが6つ目ですね?
    赤江 うん。
    町山 そこではペ・ドゥナちゃん、革命のために戦ったクローン人間の、ペ・ドゥナちゃんが言った言葉が、聖書として、神の言葉としてみんなに信仰されてる時代なんですよ。
    山里 うんうん、うん。
    町山 そこではですね、野生の部族がいて、それが弱い部族を襲って食べたりしてる、弱肉強食の世界なんですね。
    山里 ふん。
    町山 『マッドマックス』(Mad Max)みたいな感じですね。
    赤江 うん。
    町山 で、そこでいつも怯えて暮らしてる男が、トム・ハンクスなんですね。
    赤江 あ、ここでまたトム・ハンクスさんが、そういう役で出てくるんですね?
    町山 出てくるんですよ。で、そこにですね、唯一残った、科学がもう殆ど滅んでるんですけども、科学を唯一保存してる種族ってのが出てきて、それの女の人がハル・ベリーなんですよ。
    山里 あ、またハル・ベリー・・・
    町山 はい。で、今度はそのトム・ハンクスとハル・ベリーが、人類っていうか、地球を救う旅に出るっていう話なんですね。
    赤江 へえ~!これ、1個1個が1つの映画になりそうなぐらいストーリーがありますけども・・・
    町山 そうなんですよ。
    山里 まとめられるんですかね?これ。
    町山 これがね、行ったり来たりするわけですよ!
    山里 なるほど、そっか~・・・
    赤江 え~!
    町山 だから、例えばさっき言った1975年のハル・ベリーが「クラウド・アトラス」を聴くと、その「クラウド・アトラス」を作曲してるところに画面が飛ぶわけですよ。
    山里 はあ~~!
    町山 で、6個の話を行ったり来たり行ったり来たりするわけですね。
    赤江 ちょっと、町山さん、手塚治虫さんの『火の鳥』とかに似てる感じ・・・ですかねえ?
    町山 あ、そうです!『火の鳥』ですよ。
    山里 ふ~ん・・・
    町山 手塚さんの『火の鳥』は人類史を全部横断する話でしたけれども、あれに近いですねえ・・・
    赤江 へえ~・・
    山里 なるほど~・・・・
    町山 こういう映画はね、昔、ホントに大昔、1916年ぐらいにですね、D・W・グリフィスというすごい有名な映画監督が『イントレランス』(Intolerance)って映画を作ったんですね。
    赤江・山里 はい。
    町山 これが多分最初だと思うんですけども、4つの時代が平行に進む話なんですよ、それ。
    山里 ふんふんふん。
    町山 ものすごい超大作だったんですけども当時としては、サイレント映画ですけれども。
    山里 うん。
    町山 これが、ハリウッド史上最大のお金をかけて大コケしたんですね。
    山里 ほう!
    赤江 あらま。
    町山 はい(笑)。で、この、幾つかの時代が並行して進む映画が、実は成功した試しが無いんですよ。興行的には(笑)。
    赤江 いや、そうでしょう。映画だと難しいよね。
    山里 映画の時間にねえ、放り込むのは難しいんだ。
    町山 そうなんですよ。ま、見てる方も混乱するわけですけれども、ただね、コレは、凄く成功してますね。
    山里 へえ~・・
    町山 もしかしたら、その手のジャンルで初めての成功作になるんじゃないかなと思うんですよ。
    赤江・山里 へえ~!
    町山 はい。でね、この映画、最初見ているうちは誰が誰をやってるかわからないんですよ。特殊メイクをやってるから。
    赤江 うん。
    町山 例えばペ・ドゥナちゃんは、韓国の女の娘なんですけども、最初の話では白人の女の娘を演じてるんですよ。
    山里 ふん。
    町山 凄いメイクをしてて、途中の1975年の話ではペ・ドゥナちゃんはメキシコ人のおばさんをやってるんですね。
    赤江・山里 へえ~!
    町山 で、あと、トム・ハンクスも女になったりするし。
    赤江 あ、性別も変わったりするんですか?
    町山 性別も、人種もかわるんですよ。
    山里 はあ~!
    町山 ハル・ベリーは、未来の韓国では韓国人のおじいさんの役で出てくるんですよ。
    山里 それ、そこは何か違和感みたいなのは無いんですか?「ちょっとこれ、おかしいんじゃないの?」みたいなのは。
    町山 あ、あるんですよ!それが。
    山里 あ、やっぱりあります?(笑)
    町山 ペ・ドゥナちゃんの話で出てくる、他の韓国の人達ってのは、みんな白人の人がメイクして演じてるんですね。
    山里 はいはい。
    町山 で、ちょっと目をつりあげたりしてるんで、ちょっと差別的な感じなんですよ。
    山里 なるほど。
    町山 だってペ・ドゥナちゃんタレ目なんだから・・・
    山里 あ、そっか。
    町山 そう。別にアジア人だからつり目じゃ無いんでその辺はちょっと、差別的な感じがするんですけれども、だからちょっと、笑っちゃうとこがあるわけですよ。
    山里 ほ~、なるほど。
    町山 「この顔はねーだろ!」みたいなところがあるんですけども(笑)
    赤江・山里 (笑)
    町山 でも、これはねえ、ものすごい冒険なんで、結構ギリギリの勝負をしてる感じなんですよね。
    赤江 スゴイですねえ。・・「クラウド・アトラス」・・「雲の地図」。

    ~Resolution~
    自ら性転換したラナ・ウォシャウスキーが描いたのは、成長する「魂」の物語

    町山 はい。またこれが面白いのは、並行して話が進むんですが、トム・ハンクスは最初ですね、スゴイ嫌な奴なんですよ。
    赤江 ええ。
    町山 昔の時代では、金儲けしか考えていない嫌な奴として出てくるんですね。
    山里 はい。
    町山 ところがそれでどんどん失敗していくわけですよ、人生。
    山里 はいはい。
    町山 でも、何度も生まれ変わるうちに失敗を学んで、だんだん良い人になっていくんですよ。
    山里 へえ~・・
    町山 最初の奴隷船の、仕事をやらされた白人の主人公も、途中からですね、未来の韓国の話で、クローン人間の女の子達を助ける革命戦士になっていくんですね。
    山里 は~・・・
    赤江 うん。うんうん。
    町山 だから、過去の人生の中で失敗したことを反省すると、どんどんその後の転生した中では良い人になっていくんですよ。
    赤江 へえ~・・
    町山 で、その過去に失敗したことを、罪を償おうとしていくんですね。
    山里 ふんふん、ふん。
    町山 これ、「カルマ」って言われるものですね。仏教ではね。
    赤江 はいはい。
    山里 「業」・・
    町山 凄く仏教的な感じの話なんですよ。
    赤江 ホントですねえ。
    町山 でね、これは監督がですね、ウォシャウスキー兄弟って言われてるんですが、実際は、兄の方のラリー・ウォシャウスキーって人は性転換してですね、・・・現在は女性なんですよ。
    赤江 へ?
    山里 あ?
    町山 で、ラナ・ワチャウスキーって名前になってるんですね、現在。
    山里 はいはい。
    赤江 あ、そうなんですか・・あっホントだ!こちらに写真を頂きましたが・・
    山里 変わりましたね!だいぶ・・・
    赤江 ホントですねえ。・・・随分・・・女性ですねえ、女性になってますね。
    町山 女性ですねえ。女性ホルモンを凄く打って変わったんですけども、僕、1999年に『マトリックス』の時に「彼」に会ってるんですね。
    赤江 ええ、ええ。
    町山 で、今回会ったら、「彼女」になってるんでその話をしたら・・
    赤江 うん(笑)
    山里 はい・・・(笑)
    町山 「随分変わりましたね」って言ったら、「まあ、ちょっとね・・」とか言ってたんですけど・・・
    赤江・山里 (笑)
    町山 でね、「今回の映画のテーマ一体何なんだ?」みたいな話をしたら、やっぱり、彼女っていうか、彼っていうか・・・彼女はですねえ(笑)、
    赤江 うん。
    町山 要するに、「魂には、性別もなければ、国籍もないし人種も無いんだ」ってことなんですね。
    山里 はあ・・・
    町山 魂にあるわけ無いですよね?
    赤江 ええ。
    町山 それなのに何で人は、性別とか、国籍とか、人種とか、民族とかに囚われてるのか?っていうことですよね。
    山里 うん。うん。
    町山 死んでしまったら無いんだし、生まれる前も無かったんだと。
    赤江 うん。
    町山 魂のことなんだと。魂は成長するんだって話を描きたかった、と。
    赤江・山里 へえ~!
    赤江 じゃ、トータル的にそういうメッセージが、全部込みで出るわけですね?
    町山 そうなんですよ!で、最後の方は6つの話のクライマックスが同時進行して大アクションになっていくというですね・・・
    山里 へえ~!
    町山 『マトリックス』風の。
    赤江 へえ~・・
    町山 これは、ものすごい冒険ですよ、これは。映画としては。
    山里 はあ~・・・・
    町山 でまあ、アカデミー賞は何か引っかかるでしょう、これは。
    赤江 あ、そんなに!
    町山 はい。
    赤江 こんな難しい題材で、アカデミー賞に・・・
    町山 もう、凄く難しい題材でリスキーな題材なんで、ハリウッドがお金を出さないで中国がやっぱり出してるんですけどね。
    赤江・山里 へえ~!
    町山 最近、中国がスゴイですよ、ハリウッド映画への出資が(笑)
    赤江 そうなんですね~・・・やっぱり中国の台頭・・ってのはね、ロムニーさんとオバマさんも、今日、話し合ってらっしゃいましたけどね、そうなんですね~!
    町山 言ってましたね、はい(笑)。ロムニーさん、中国に工場を建てたりしてますけどね(笑)。
    赤江 あ、そうなんですか(笑)
    町山 しょうがねーなと思いますけど・・
    赤江 じゃ、『マトリックス』を越えたかも?
    町山 まあ、冒険としてはもう、『マトリックス』に匹敵する大冒険ですね。
    山里 へえ~・・
    町山 はい、『クラウド アトラス』です、はい。
    赤江 はい。間もなく全米公開で、日本でも来年3月に全国ロードショーが決まっているということで、日本でも見ることができます。
    町山 はい。3時間ありますけど全く飽きない映画なんで、是非!
    山里 あ、それスゴイな・・・
    町山 はい。
    山里 こんだけの要素を1個にまとめるのが、3時間でまとめられてるっていうのがまた・・・
    赤江 そうなんですね~・・・
    町山 あ、ちゃんとペ・ドゥナちゃんねえ、エッチシーンがあります!
    山里 えっ!
    町山 オールヌードで、はい!
    赤江 「ちゃんと」ってそんな(笑)・・・ちゃんとって入れ込まなきゃいけない情報でも無いですけど・・・
    町山 ちゃんとっていうのが何なのかよくわかんないですが・・(笑)
    赤江 ハハハ・・・
    山里 町山さん、見に行こうっていう気持ちが倍になりました!
    町山 倍になりますよね!
    山里 はい(笑)
    赤江 (笑)
    町山 はい!
    赤江 ありがとうございます。・・今日は町山さんに、ウォシャウスキー兄弟の新作、『クラウド アトラス』、ご紹介して頂きました。町山さん、今週も、ありがとうございました~!
    町山 どうもでした!

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