スポンサーサイト

    上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
    新しい記事を書く事で広告が消せます。
    町山智浩 映画 FC2 Blog Ranking

    『シュガーラッシュ』(Wreck-It Ralph) 長編アニメ賞ノミネート

    2013年1月10日に第85回アカデミー賞ノミネート発表がありました。こちらには、町山智浩さんが以前にノミネート作品関連について紹介してきた中から、主に御本人のトーク部分のみを抜粋、一部再構成して掲載します。

    ノミネート部門

    長編アニメ賞

    2012年11月6日『たまむすび』より

     今日は、『シュガーラッシュ』(Wreck-It Ralph)というタイトルのディズニーアニメです。 これは、え~『エクスペンダブルズ』みたいなものです(笑)。『エクスペンダブルズ』は80年代、90年代のアクションヒーローで、今仕事が無い人達があつまってるんですけども(笑)、これはゲームなんですよ。・・ゲームの、80年代、90年代の人達がいっぱい出てくる映画なんですね。

     で、言ってわかるかな?と思うんですけども(ストリートファイターの)ザンギエフが出てきます、ザンギエフ!ロシア人のプロレスですねえ。で、ベガとかソニックの悪役の爺さんとか、名前がパッと出ませんけども(笑)。あと『Q*バート』。『Q*バート』ってスゴイ懐かしい3Dゲームがあったんです、昔。そういう、ま、、渋いとこをついてくるんですけど、あと、パックマンで後ろから追っかけてくるオバケがいるじゃないですか。「ワニャワニャワニャワニャ」って・・・。ああいうのとかがいっぱい出てくる、ゲーム界のエクスペンダブルズを集めた映画が『シュガーラッシュ』なんですよ(笑)。

    ・・・あ、ドクター・エッグマンだ、ごめんなさい。あのソニックに出てくるのは。そういう人達が、実はゲームっていうのは我々が遊んでる間は、一生懸命みんな戦ってるけども遊ぶのをやめると、その人達は、やっぱり仕事でやってるから休むっていう話なんです。舞台がゲーセンなんですけども、ゲーセンで「はい、ゲーセン終わり~、閉店~」って閉店すると、みんなが「あ~疲れた。今日も一日働いたな~」って言って、ご飯食べたり家に帰ったり、寝たりするっていうところから始まるんです、この『シュガーラッシュ』って映画は。

    赤江珠緒:『トイ・ストーリー』みたいな感じですか?

     そう、『トイ・ストーリー』は、野坂昭如さんのアイデアだと思うんですけど・・ってオレ、でっち上げてますけど、『おもちゃのチャチャチャ』の世界ですからね。子供が寝ると、おもちゃの人達が「あ~今日も大変だったな、疲れたなあ」っていう感じで、「アナタ、もう寝ましょうよ?」みたいなことをやるわけですけども、あの・・やらないですが、ハイ。このゲームの世界では例えば、ストリートファイターのケンとリュウ、いつも「昇龍拳!」「しょーりゅーけん!」、「波動拳!」「はどーけん!」て、ずっとやってる(笑)。ゲームセンターが「閉店だよ」って言うと、「昇龍拳!・・・もう、昇龍拳とか何百回言わせりゃ気が済むんだよ!!」とか言って、「疲れた、疲れた・・」っていうとこから始まるんです。

     

     主人公は架空のゲームキャラクターで、「ラルフ」っていう人なんですね。このラルフていうのは、『ドンキーコング』ってゲームがむか~し、ありましたけども、あれに出てくるゴリラのコングみたいな、プレーヤーがゲームするのを邪魔して、いろんな物を落としてくるキャラクターなんです。(ビルに登って上から物を投げたり)、それがラルフなんです。それが、アーケードの30年ぐらい前のゲームって設定なんで、30年も悪役やってきてるから、だんだん疲れてくるわけです。で、悪役たちはカウンセリングをやってるんですね。悪役を続けるのが辛いから、みんな結構疲れてくるのを互いに励まし合ってるわけですよ、例えばスーパーマリオのクッパとか。「明日も悪役でガンバりましょう!」とか言ってるんです。でも疲れてきて、「オレ、もう、やだよ・・」って感じになって、「やっぱり、正義の味方とか、プレーヤー側になりたいよ・・」と言って、ゲームから抜けだしちゃうんです。

     彼がやってるゲームってのはドンキーコングみたいなゲームだから、プレーヤー側のキャラクターってのがいるんです。それがフェリックスっていうんですけども、悪役が抜けてっちゃって、仕事にならないからゲームが壊れちゃった状態になっちゃうわけですよ、悪役がいないから。で、そのラルフを探しに行くんですけども、ラルフの方は「なんとかお俺も正義の味方として活躍したい」って言って、他のゲームセンターにある他のシューティングゲームの中に入っちゃうんです。そのシューティングゲームは、今1番進んだ技術のゲームで、例えば、『コールオブデューティー』(Call of Duty)とか、『ドゥーム』(DOOM)とか、『ヘイロー』(Halo)とかを足したような、戦闘アクション近未来ゲームなんですね、凄いリアルなシューティングゲーム。そこに8ビットの『ドンキーコング』のキャラが入っていくっていうとこもメチャクチャなんですけども、もの凄いリアルな戦闘アクションの世界に入ったら、やっぱり大失敗して、そこから追われて逃げて、今度は女の子向けの、かわいい、可愛い、お菓子の国でレースをするゲームの、『シュガーラッシュ』っていうゲームの中に逃げ込むんです。

     そこはお菓子の世界で、お菓子のスーパーマリオカート、レースゲームの『マリオカート』みたいなのを女の子達がやってるって所に、その、ドンキーコングみたいな破壊屋、破壊するのが仕事のラルフ君が入って行く、それをさらに、さっき言った戦闘アクション超リアルゲームの中の女兵士が追っかけて来て、で、元のラルフ君がいたゲームのキャラクターも追っかけて来て、全然、世界観も違うし、コンピューターのスペックも違う(笑)、ゲームのキャラクター達がグチャグチャになって行くって話なんですよ。これはゲームマニアの人には、もうメチャクチャ面白いですよ。

    山里亮太:ちょうどドンピシャの世代なんですよ。クッパとかスト2とか知ってるキャラクターが『アベンジャーズ』(Marvel's The Avengers)みたいな感じの・・?

     そうそう!『アベンジャーズ』はアメコミでやってましたけど、今回はゲーム版なんですよ。やっぱりあの、合わせ技、コンボとかやりました?技が出なかったりして、空振りしたりするんですけどね(笑)。 悲しいのは春麗(チュンリー)が出てこないんですけど。春麗が出ないスト2なんて、っていう感じですけど。

     

     でも、これ結構いい話になってきて、『シュガーラッシュ』ってとこに入ると、1人、ゲームに参加させてもらえないプレーヤーキャラクターがいるんです。それはヴァネロペって女の子で、スゴイ、スッゴい可愛い子なんですけども、彼女だけゲームでレースカーに乗せてもらえないんです。ラルフ君が「どうしたの?」って言うと、「私は体にバグがあるの」、「プログラムの段階でバグが入ってて、ノイズが入っちゃうからみんなに差別されてるんだ」、「でも、どうしてもレースに出たいんだ」って言うんで、その子がレースに出るのを助けるんです、ラルフが。自分もゲームでずっと悪役をやってて仲間外れにされてきたからってことで、彼女を助けて、そのレースに勝とうとするんです。「自分はこの女の子を助けることで正義の味方になれるんだ、生まれて初めてヒーローになれるんだ」と。

     ところが、そこにそのお菓子の国の王様が来て「君、何をやってるんだ!」、「あのヴァネロペって女の子を何故、我々がゲームに出さないかわかってるのか?」と。「ノイズが入っちゃうから、もしこれで、子供が遊んでたら、ゲームで遊んでる人は、このゲーム壊れてますよってゲーセンの人に言うだろ」、「そうしたら、このゲームはプログラム自体に問題があるってことでもって、このゲーム自体が片づけられちゃうじゃないか!」と。「この国自体が、電源を切られて滅んじゃうんだよ!」って言われるんです。「彼女を差別するのには意味があるんだ」と、「大多数を救うためにやってるんだ」って言われるんですよ。で、「君がやるべき正義っていうのは、彼女を排除することだよ!」って言うんです。

     これ、スゴイ「正義とは何か」ってことを問うてる、話ですよ。多くの人達を助けるのが正義なのか。差別されてる僅かな少数の人を助けるのが正義なのか。ていうとこで、主人公が追い詰められたりするところが、非常に良くできた、ディズニーらしいいいシナリオでしたね。

     このお菓子の国とかもすごく良く出来てるんですけど、そこにリアルな、未来戦闘ゲームのキャラとかが入ってきてどんどんグチャグチャになってくとことかもスゴイですよ(笑)。面白かったです。おっさん1人で見てましたけど、まわり、子供ばっかりでした(笑)。でも、子供たち、みんな「波動拳!」とか言っても、わかんないの。「オレ1人わかってるぜ!」って感じでした(笑)。『Q*バート』とか出てきても「みんな、わかってねーな!ガキども!」と思いましたけど、ハイ。

    スポンサーサイト
    町山智浩 映画 FC2 Blog Ranking

    コメント

    コメントの投稿

    非公開コメント



    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。