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    町山智浩 映画 FC2 Blog Ranking

    ディズニーに買われたスター・ウォーズ【2012年11月6日TBSラジオニュース探求ラジオDig】

  1. スタジオ 外山恵理(TBSアナウンサー) 神保哲生(ジャーナリスト) 速水健朗(ライター)
  2. 電話出演 町山智浩(映画評論家、コラムニスト)
  3. 番組テーマ  「世界のエンターテイメントの支配者、ディズニー帝国。繰り返される買収の先にある野望は何か」
    ※町山智浩出演部分のみテキスト化※

    ~Setup~
    本場アメリカの『スター・ウォーズ』ファンの反応

    外山 ・・・さて、続いてですね、今回のルーカス・フィルムの買収劇についてなんですが、じゃあアメリカではどういう風に思われてるのか?なんていうことを伺っていきたいと思っています。・・・え~、アメリカに住んでいらっしゃる映画評論家、町山智浩さんです。もしもし、
    町山 はい、町山です。
    外山 こんばんは、よろしくお願いします。
    町山 こんばんは、よろしくお願いします。
    外山 こんな質問が来ておりまして、三重県の「まこちゃん」さん。「今回の、ディズニールーカス・フィルムを買収して、新たに『スター・ウォーズ』(Star Wars)を製作することに、世界中のスター・ウォーズファンはディズニーの買収とスター・ウォーズの新作の製作に対して賛否両論になっていると。コアなスター・ウォーズファンがたくさんいる本場なアメリカでは、今回の買収と新作の製作に対してどのような反応をしているんでしょうか?教えて欲しいです。」まず、このあたり、どうでしょうか?
    町山 えっと、物凄いコアなファンとコアじゃないファンがいるんですけども、コアなファンは喜んでますよ。すごいコアな人達は。
    外山 あ、喜んでるんだ・・
    神保 あ、そう?・・・それはなぜ??
    町山 ジョージ・ルーカスが映画監督としての才能があんまりなかったからなんですね。
    速水 (笑)・・・
    外山 え~?!
    神保 (笑)・・・そういうことか・・
    町山 あの・・あの人は、演出ができないんですよ。・・俳優の。
    外山 あら・・
    神保 はい、はいはい。

    町山 それは、スター・ウォーズを最初に撮った時もそうで、「もっと声を大きく」とか、「悲しそうに」とかそういうふうにしか演出できなくて、演劇の演出の経験が無いってことも問題なんですけども、すごく引っ込み思案な人なんですよね。
    外山 ふ~ん・・・・
    町山 だから、会社自体の運営も自分で勝手に決めて、決めたことを伝えるだけっていう感じで、スティーブ・ジョブズなんかとは全然違うタイプの人なんですけども、
    神保 うん、うん。
    町山 で、この間やったプリクエル3部作ってのの、非常に評判が悪かったんですよ、コアなファンの。
    外山 ふん、ふん。
    町山 ストーリーとかの問題じゃなくて、やっぱり俳優の演出とかの問題が大きかったんですけれども、
    神保 うん。
    町山 で、スター・ウォーズのコアなコアな、コアな、コア!なファンにとっての最高のスター・ウォーズってのは『帝国の逆襲』(Star Wars Episode V: The Empire Strikes Back)なんですよ。
    外山 はあ。
    町山 『帝国の逆襲』ってのはスター・ウォーズ史上最高作品て言われてるんですね、ファンの間では。
    神保 ファンの間では・・
    町山 はい。それはどうしてかって言うと、ルーカスのコントロールが1番少なかったんだと。
    神保・速水(笑)
    外山 え~?・・そうなんですか!
    町山 はい。すごくダークでヘビーで、シリアスな話で、ファンは・・・・「普通」のファンじゃないですよ?「ハードコア」なファンは好きなんですよ、それが。
    外山 へ~・・・・
    町山 で、今回ディズニーのコントロールによって、ルーカスがアドバイザーというか、コンサルタントに引っ込んだんで、最もヘビーなやつができるんじゃないかっていうふうに考えているファンが多いですね、コアなファンには。
    外山 え、でも、ルーカスさんは、例えば次に『スター・ウォーズ7』を作る時にいろいろ口出しとかされたりとかしたら、頭に来ちゃったりしないんですか?・・・そのあたりは大丈夫なんですか?才能が無いから?・・・(笑)
    町山 (笑)・・いやいや、もう、こういうことになったっていうことは、ある程度任せるっていうのが前提でしょう。だってこれ以上口出しちゃったら任せた意味が無いわけですからねえ。
    外山 へ~・・・
    町山 だから、ファンの間ではどういう話かっていうのは、かなりみんな作ってる感じですよね・・・想像してますよね。
    外山 は~・・そうなんですか・・・
    町山 もう、判ってるのは、ハリソン・フォードとか・・・ま、ハリソン・フォードは結婚してるわけですけども、レイア姫とね・・・あ、ハリソン・フォードじゃね~や、ハン・ソロが(笑)・・その後の、彼らの子供の世代の話だってのは大体予想がついてるんですよ。
    外山 は~・・・
    町山 というのは、ハリソン・フォードは出ることは決定してきてるし、年取ってるからお父さんでしょ?
    外山 ふんふん。
    町山 その子供達は青年期じゃないですか。・・・その人達の話だろうと。
    外山 ふ~ん・・・・で、コアじゃない人達ってのはどうなんですか?
    町山 コアじゃない人達も、別の意味で喜んでますよね。
    外山 それは、どんなところで・・?
    町山 テレビシリーズが始まるんじゃないかって思われてるんですよ。
    神保 うん・・・
    町山 ディズニーチャンネルでスター・ウォーズのテレビシリーズがずっと続くんじゃないかと、スター・トレックみたいな感じで。
    外山 へ~・・・・
    町山 それはちょっと楽しみだぞっていうのが、普通のファンの感じ・・・で、まあ、あと「展開」ですよね。ディズニーランドにすごいスター・ウォーズランドができたり、デス・スターが出来て中に入れたりとかですね・・
    外山 ふんふん。
    町山 ・・そういうのができるんじゃないかと、言われてますね。
    外山 アメリカでスター・ウォーズって言ったら、そんなに人気があるんですか?
    町山 スター・ウォーズってのは、アメリカには基本的に民話が存在しないんで、やっぱり唯一の民話ですよね。

    ~Conflict~
    公企業ディズニー帝国の野望

    外山 ふ~ん・・・アメリカでディズニーという会社の存在っていうのは、どういう・・・ディズニーと言ったら、何なんですか?
    町山 ディズニーは基本的に、もう殆ど半分、公企業ですね。
    外山 「公企業」?
    町山 公企業。すごく、株価がずっと安定して上がってきている会社なんで、「ガーン!」とはあがらないです、ま、今回は「ガン!」と上がりましたけど、・・・だから、年金とかの運営に投資してる人が多いんですよ。
    外山 そうなんだ・・・安定してるから・・
    町山 2004年から5年にかけて、ディズニーって、内紛があって、マイケル・アイズナーが結局辞めるっていう形になったんですけどもね、経営をめぐって・・
    外山 はい・・
    町山 で、その時に出てきたのは「政府」なんですよ。カリフォルニア政府とかがでてきたんですよ。
    外山 え、なんでですか?
    町山 それはだから、年金をみんなディズニーに預けているから、ディズニーが失敗したらみんな年金がパーになりますからねえ。
    外山 え~!!すごい・・
    町山 ディズニーっていう会社には、アメリカ国民に対する責任があるんですよ。
    外山 え~・・・・・
    町山 だから、救わなければならないんで、経営を安定させるって形でもって政府も口を出したんですよ。
    外山 へ~・・・・
    町山 で、マイケル・アイズナーが引退するっていう形になったんですよね。
    外山 そうなんですか・・・国が出てきちゃうんだ・・・
    町山 これは、日本なんかでも安定した企業がいくつかありましたけれども・・・もう、すでに安定してないですが、どこも(笑)・・で、こういう企業ってのは国がある程度は守らなきゃならないわけですよ。
    外山 ふ~ん・・・・
    町山 それに依存してる人口も多いですし・・・でも、日本は全然政府がそういうことをしない国になっちゃいましたけども、アメリカは、やっぱりそれに依存してる人が何百万人もいるんだったら、国も口を出すっていう形ですよね・・・ディズニーなんかはね。GMとおんなじですよね。
    外山 は~・・・あの~、千葉県野田市の「ローライ36」さんていう方がね、「ディズニーはイメージがとても大事ですよね?なのに利益を優先して買収などを行うと、イメージが悪くなって逆に利益が減るのではないですか?」なんていう質問も来てるんですけど、どうなんですか?このあたりは?
    町山 ・・いや、アメリカは、どっかの企業を買収してイメージが下がるっていうことはほとんど無いですけれども・・・ま、敵対的買収っていうんだったら、別ですけどね。
    外山 ええ、ええ。
    町山 全然、敵対的な買収ではないので、いわゆる、ロムニーさんがやってる「ハゲタカファンド」ってのは敵対的買収をしてるわけですね?
    外山 は~・・
    町山 相手の意志に反して
    神保 はい。
    町山 しかも、買収した後、激しいリストラをしますけど、ロムニーさんとかは・・クビにしますけども、ま、それもするわけじゃないですから(笑)、・・こういう場合は別に問題ないと思いますけれどもねえ。はい。
    外山 なんか・・そういう話を聞いてるとディズニーは怖いもの無しで、ホントに国が出来ちゃうんじゃないかしら、みたいなふうに思えてきちゃうんですけど・・・?
    速水 ・・さっきね、「(ディズニーは)都市を作りたかった」っていう話をしたんですけれども、今はフロリダに『セレブレーション』(en:Celebration, Florida)ていう住宅地を作ってますよね?
    町山 はいはい、はい。
    外山 へ~!それは・・セレブな人達が住むんですか?
    町山 いや、実験都市なんですよ。昔よく、筑波とかもそうだったんですけども、要するに、全てのインフラストラクチャを中央から管理して、情報とかも、ま、インターネットの無い時代ですけど、インターネットみたいなものを作って、っていう形で、「未来世界」みたいなものの実験みたいなことをディズニーは考えていたんですよね。
    外山 は~・・・・
    町山 で、それが元々ディズニーワールドの構想みたいな・・・元々、万博から始まっているらしいですけどもね、シカゴ万博かなんかからはじまってるんですよ。
    神保 へ~・・・
    町山 で、その万博的イメージってありますよね?未来社会・・・
    神保 うん、うん。
    町山 エアカーが走ってて、全てコンピュータでなんでも出来て、みたいなイメージで、全世界がフラットにつながってる世界っていうのがディズニーのイメージで、イッツ・ア・スモールワールドっていうアトラクションは、まあそういったディズニー的世界観の1つなんですよね。
    神保 うん、うん。
    外山 へ~・・・・そうなんだ・・・
    だから、ディズニーがやってることっていうのは、ずっと、世界中の民話とかを、民話の中にある宗教性を取っちゃうんですよ。
    外山 はあ・・・
    町山 例えば、ディズニーのアニメの1番の特長っていうのは、ディズニーってのはアメリカで作られてる物にもかかわらず、全くキリスト教の匂いがしないんですよ。
    外山 はあ~・・・・
    神保 うん。
    町山 キリストは出てこない、十字架は出てこない、ほとんどね。
    神保 出てこないねえ・・そう言えばね。うん。
    町山 これは、アメリカの中では非常に不思議な事ですよ!こんなに保守的な国で。
    外山 へ~!・・・・・
    町山 意図的に抜いてるんですよ。
    神保 なるほど・・・うん。
    町山 だから、中国の京劇の伝統である、ムーランの話なんかもアメリカに持ってきちゃうことができるし、アフリカ人の、伝統的な王の話をライオンの話に変えて・・って、それは手塚治虫さんのパクリですが(笑)、『ライオン・キング』(The Lion King)にするってことができちゃうんですよ。
    神保 宗教に縛られないわけね。

    ~Resolution~
    ディズニーの買い物は高いか安いか?買収劇のソロバン勘定

    速水 あの・・マーケットは今回の買収をどう見てる感じですか?・・・・40億ドルっていうのはいかにも高いんじゃないかっていう、そういう見方もできないわけはないのかなって気がするんですけど・・・
    町山 え~っと、僕は40億ドルは安いと思ってるんですけど・・・
    速水 そうですか・・
    町山 ていうのは、年間のスター・ウォーズの商品の売上が2億ドルなんですよ、大体、平均でね。
    速水 そうですね、うん。
    町山 で、映画1本公開すると・・・これが、興収が8億ドルぐらい、全世界で・・・で、劇場の取り分を抜いても4億ドルですよね?
    速水 うん。
    町山 で、その後、DVDが出るじゃないですか。あとテレビ放送とか。・・これがまた4億ドルぐらいで。そうすると、1年間の利益がスター・ウォーズだけで・・・え~っと、だから・・・・あ、あと、映画が公開されると商品が5億ドルぐらいになるんですよ。
    外山 はあ~・・・・
    町山 だからね、13億ドルから15億ドルぐらいになるんですよね、映画1本公開された時の年間の利益が・・・これで40億ドルって10年以内で回収できますよ。
    外山 へ~・・・桁が多すぎて・・・
    神保 ・・・じゃ、映画3本分くらいってことだ。
    町山 そう、3本作れば、もう、回収できますね。
    外山 は~・・・・
    町山 しかも『ILM』(インダストリアル・ライト&マジック;Industrial Light & Magic)っていう特撮の会社自体と、『スカイウォーカーサウンド』っていう音響の会社もついてきてますからね。・・で、プラス、『インディー・ジョーンズ』(Indiana Jones series)もついてますから。
    速水 ・・そのあたりの、ルーカスのテクノロジーを買ったっていう側面もありそうですよね?
    町山 ありますね。元々ピクサーがそういう形でしたよね?
    神保 うん、そうですね。
    町山 はい。ピクサーは、ルーカスのILMの中にあったアニメーション部門をスティーブ・ジョブズが買って、それをディズニーが買ってっていう形でしたけどね。
    速水 ・・で、離婚のね、費用にあてたんですよね?(笑)
    神保 ルーカスさん?
    町山 (笑)そうなんですか?
    速水 ・・と、言われてますね。
    神保 じゃ、このお金、ルーカスさんの元奥さんに行っちゃうの?
    速水 当時の、ピクサーを・・・っていうのはそうだったらしいっていう・・・
    外山 え~!
    神保 とにかく、今回ねえ、ルーカスさんは20億ドルの現金とディズニー株4千万株だって・・・大株主だって。
    外山 へ~・・・
    神保 今回はもう、いいんですか?その離婚訴訟は・・・
    速水 もう、そこは大丈夫でしょう(笑)・・・ただ、このお金の使い道ってね、アメリカらしいなと思うのは、慈善事業に寄付したいっていうようなことを言ってますよねえ?
    外山 え?すばらしい・・・
    町山 『ルーカスファウンデーション』(George Lucas Educational Foundation)ていうのが・・・・あの、アメリカの教育っていうのは非常に問題があるんですね。ていうのが、アメリカって国があんまり教育にお金を出さなくて、各州がやってるんで・・・ま、これは憲法上の問題なんですけども、分離してるんで、国と教育を・・だから、教育制度にお金がいつも無いんですけども、そこにルーカスはかなりお金を入れようとしていますね。
    外山 へ~・・・
    神保 ま、3200億円だからね!40億ドルっていうのはね。
    外山 わっかんないですよ(笑)・・使い切れって言われてもダメだ・・町山さん、今日はもう、夕方から夜から、ありがとうございました、TBSラジオ、お世話になって・・
    町山 いえいえ・・・
    神保 今、早朝だよね・・
    外山 そうそう、また明日もお忙しいでしょう・・・
    町山 はい、また、あと、スター・ウォーズの7で、監督するって言われてるのは『キック・アス』(Kick-Ass)の監督のマシュー・ボーンが今、1番候補に上がってるんですよ。
    外山 ふ~ん・・・・
    町山 『キック・アス』ってのはセックス&バイオレンスのスゴイ強烈な映画だったんですけれども、そういう人が可能性で出てきてるっていうのは、非常に、『スター・ウォーズ7』のアダルト性みたいなものが見えてきてるかなと思いますけれども・・・はい。
    神保 町山さん、最後に・・・大統領選の見通しは?・・もう、今日投票日ですよね?起きたら・・・どうですか?
    町山 オバマ以外に無いと思いますが(笑)
    神保 やっぱりオバマですか。・・うん、わかりました!
    町山 はい。
    外山 はい、ありがとうございました!
    町山 はい、どうもでした!

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