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    町山智浩 映画 FC2 Blog Ranking

    『ジ・イースト(THE EAST)』 過激なエコテロリストが舞台のスパイスリラー【2013年6月18日たまむすび】

  1. スタジオ  赤江珠緒(フリーアナウンサー) 山里亮太(お笑い芸人、南海キャンディーズ)
  2. 電話出演 町山智浩(映画評論家、コラムニスト)
  3. ~Setup~
    英語と私とあまちゃんと

    赤江 それではアメリカ在住の映画評論家、町山智浩さんのお話を伺いましょう。今週もカリフォルニア州バークレーの御自宅からお電話での御出演です。ハロ~!ミスターマチヤマ!
    町山 え??!
    赤江・山里 (笑)。
    山里 全然伝わってない(笑)。
    赤江 通じてない(笑)。アレ?町山さん・・・。
    町山 ナンデスカ?
    山里 町山さん、スイマセン。あの、「英語と私」というテーマでやってまして、
    町山 はい。
    山里 なんとか、赤江さんが英語で喋りかけたい、ということで今の体たらくです。
    町山 あ・・・(笑)、何て言ったんですか?
    赤江 あの(笑)・・・イヤ、もう、改めて・・・は、イイです・・。
    山里 もう1回言ってください、ちゃんと。
    赤江 ハロ~!ミスターマチヤマ!
    町山 (笑)。ハイハイ、わかりました。ハイ(笑)。
    赤江 イヤ、そんな難しいことは言ってない・・。
    町山 なんで巻き舌にするの!普通に言えばいいのに(笑)。
    赤江 普通に言えばいいですか(笑)。つい、ね。
    町山 (笑)。いや~、もう、こんにちはです。ハイ。
    山里 (笑)。
    町山 先週はスイマセンでしたね。
    赤江 いえ、とんでもない。
    町山 ホントにね・・・他局の番組。しかも、出演者達の裏番組を。

    赤江 いやいや、でもね、あれからもね町山さん、いろいろお話盛り上がりましてね、
    山里 うん。
    町山 あ、ホントに。
    赤江 私、1個だけ聞きたいことが町山さんにもあったんですけど、
    町山 え?なんですか?
    赤江 オープニングのね、あの番組の、先週ご紹介した。
    町山 はい。
    赤江 ずっと風景がね、秋だったんですよ。季節で言うと。
    町山 あ、そうなんですか?
    赤江 だから、お名前がアキちゃんだから秋にしてんのかなあ・・・なんて深読みしてたんですけど、これは、深読み・・でしたかね?
    町山 いやあ(笑)、わかんないんですけど(笑)。
    赤江 (笑)。
    町山 でも多分、オープニング変わりますよ、多分。
    赤江 あ、そうですか。
    山里 そっか。
    町山 東京編になるから。
    赤江 あ~、そうなんだ。
    町山 また、毎週毎週・・・毎週毎週この話でいいんですかね?『あまちゃん』の話で(笑)。
    赤江 イヤイヤ、(笑)。さ、戻ろう、戻ろう。
    山里 戻りましょう。
    町山 (笑)。
    山里 あと、町山さんね、今アメリカに住んでらっしゃるじゃないですか。
    町山 はい、はい。
    山里 英語とかってのは、そっちに行ってからって感じですか?
    町山 そうですよ。僕、30・・・いくつだっけな?忘れちゃった(笑)・・・32か3で来て、全く英語喋れませんでしたよ。
    山里 そっから、どうやって・・・?
    赤江 え?どうしたんですか?
    町山 いや、今も毛が生えたみたいなもんですから(笑)・・・ホントに。
    山里 いやでも全然、渡り合ってるじゃないですか。
    赤江 うん。
    山里 海外の方と・・・。
    町山 度胸だけですよ、そんなの。
    赤江 へ~。
    山里 ハートだ。
    町山 もう、デタラメな文法とデタラメな発音で喋ってますよ。
    山里 でも全然通じます?
    町山 わからない!(笑)。
    赤江・山里 (笑)。
    町山 実際、通じてないかもしれない。わからないですね。
    山里 言っちゃえ、言っちゃえ!で、ですね。
    町山 ハイ。でも心だから。
    赤江 そうですね。
    町山 あの・・・細かい文法とか気にしてらんないですよ、そんな物は。
    赤江 なるほどね。
    町山 そう。で、通じなかったら後で(あ、通じなかった!)と思うだけだから。
    赤江 ウン、ウン。
    町山 別に大丈夫です。ハイ。

    ~Conflict~
    誰が正義で誰が悪か?エコテロリストに潜入する民間企業スパイ

    赤江 そっか、そっか。さあ、そんな町山さんに、今日ご紹介いただく映画はどんな映画でしょうか?
    町山 えっと、今日はですね、『ジ・イースト(THE EAST)』っていうタイトルの、非常に不思議な映画です。はい。[*1]
    赤江 はい。
    町山 『ジ・イースト』っていうのは「東」っていう意味ですけど、単に。
    赤江 はい。
    町山 あの、そのまんまの人じゃなくてですね、
    山里 (笑)。知事になった人じゃなくて。
    町山 これは、非常に過激なですね、環境保護団体。いわゆる、「エコテロリスト」と言われてる人達の話です。
    赤江 エコテロリスト・・・。はい。
    町山 エコテロリストってのは、「エコロジーテロリスト」で。
    赤江 うん。
    町山 例えば、工場なんかが、廃液を出してる工場を爆破したりですね、
    赤江 うん。
    町山 そういうことをしてる人達の話なんですね。
    山里 ふん。
    町山 で、そこに潜入するスパイを描いた、スパイサスペンス映画でもあります。
    赤江 へ~。
    町山 はい。で、これをちょっと僕、紹介しようと思ったのは、近所でそれがあったんですよ、実際に。
    山里 え?
    町山 ちょっと前になるんですけど、ちょっとじゃねえや、結構前だな、10年ぐらい前なんですけど、
    山里 うん。
    町山 僕はアメリカに住み始めた時にですね、
    赤江 ええ。
    町山 「ピクサー(PIXAR)」っていうアニメ会社があるじゃないですか。
    山里 はい。
    町山 そこの裏に住んでたんですよ。
    赤江 ほう、ほう。
    町山 で、そこの所に凄く大きい工場があってですね、
    山里 はい。
    町山 それが、もう無いんですが、「カイロン(Chiron)」ていう製薬会社だったんですね。
    山里 はい。
    町山 で、その製薬会社が爆破されたんですよ。
    山里 え?
    町山 2003年に。
    山里 はい。
    町山 僕住んでたんですけど、すぐ。
    山里 うん。
    町山 だからもう、いきなり凄い音がしたから「何だ?!」って言って、
    山里 はい。
    町山 で、煙が上がってるから行ったら、なんかもう、大変なパニックになってたんですけども、周りが。
    赤江 え、その理由は何だったんですか?
    町山 えっとね、そのカイロンていう会社はねえ、インフルエンザのワクチンを作ってる会社なんですよ。
    赤江 ええ。
    町山 政府から受注して・・発注を受けて。
    赤江 うん。
    町山 で、インフルエンザのワクチンていうのは、猿で作るんですね。
    山里 え?そうなんだ・・。
    町山 人間にDNAが近いじゃないですか、類人猿は。
    赤江 あ~。
    町山 チンパンジーとか。
    赤江 はい。
    町山 だから、その子たちに毎年、形が変わるインフルエンザの菌を注射して、
    赤江 うん。
    町山 いろんな実験を繰り返してたんですよ、ワクチンの。
    赤江 は~・・。
    山里 へ~。
    町山 毎年やんないとダメなんですね。インフルエンザの菌てのは変わっていくから。
    赤江 あ~、そっかそっか。
    町山 だから「それは酷い!」と。と言うのは、やっぱり類人猿ていうのは人間に近い生き物だから、
    赤江 うん。
    町山 心も人間に近いわけですよね。
    赤江 うん、うん。
    町山 で、それに対して菌を植えて。しかもワクチンを入れて副作用があると死んでいくわけですから。
    赤江 うん。
    町山 それに対して怒った人達がですね、「革命細胞(レボリューショナリーセルズ)」っていうグループが犯行声明をしましたけど。
    山里 うん。
    町山 爆弾2発、ぶっ放したんですけどね。ただ、その時研究所に人はいなくて、人間は死ななかったんですけど。
    赤江 猿は大丈夫だったんですか?
    町山 猿も大丈夫だったんですけどね。
    赤江 あ、そうですか。
    町山 ま、そういうことをやってる人達の話なんですよ。
    山里 は~。
    町山 で、ジ・イーストっていうグループに潜入するためにですね、
    赤江 ええ。
    町山 ただ、そういうエコテロリストのグループってのは企業をターゲットにするんで、
    赤江 うん。
    町山 FBIとかCIAは、彼らが実際に犯罪を犯すまでは何にも出来ないんですよ。
    山里 なるほど。
    町山 実際に爆破したら爆弾事件として処理できるけども、
    山里 うん。
    町山 それ以前の状況では、捜査とかしないんですね。
    山里 ふんふん、ふん。
    町山 要するに、国家の問題に対して関わってくるテロだったら、FBIやCIAは出てくるんですけど彼らは出て来ないんですよ。
    山里 ふん、ふん。
    町山 だからどうするかって言うと、その、エコテロリスト専門のスパイ組織が、民間組織で作られた、っていう話なんですね。
    赤江 対抗するために、うん。
    町山 これ実際にあるらしいんですけど、アメリカって何でも民間企業になっちゃうんですよ。
    赤江 へ~。
    町山 だから、戦争がそうですよね。戦争って、イラク戦争で発覚しましたけど、
    赤江 はい。
    町山 多くの兵隊が、実際は民間企業から行ってたんですよね。
    赤江 うん。雇われてねえ。
    町山 給料をもらって戦争をしに行ってた。
    山里 傭兵。
    町山 で、それと同じように、FBIとかCIAのOBが会社を作って、企業から発注を受けて、エコテロリストを探る、っていうのをやってる、っていう話なんですよ、これは。
    山里 ふ~ん。
    町山 で、その「ジ・イースト」に潜入するのは非常に難しいんですね。そのアナーキストグループっていう若者たちの反体制グループが闇のネットワークを持ってるんで、そこに入らなければならない、と。
    山里 ふん。
    町山 その会社の職員であるサラっていう女の子、ま、女性なんですけど、非常に若い。ブリット・マーリングっていう新人女優が演じてますけれども。
    赤江 うん。
    町山 彼女がまず、そういったグループの中になんとか入ろうとして溶け込もうとするんですね。
    赤江 うん。
    町山 それで、貨物列車のタダ乗りとかやってるとこに混じったり、
    赤江 うん。
    町山 ゴミ漁りをしてる人に混じったりして、その中に入ろうとするんですよ。
    山里 ふん。
    町山 で、アメリカにおけるゴミ漁りっていうのは、ホームレスの人もやってるんですけど、1つの社会運動になってるんですよ。
    赤江 ほう。
    町山 これねえ、「ダンプスター・ダイビング(dumpster diving)」って言うんですけど。ダンプスターっていうのはね、レストランとかホテルの裏にある巨大なゴミ箱ってあるじゃないですか、生ゴミを入れる。
    赤江 はい。
    町山 残飯を入れる、物凄いデカイ、コンテナみたいなやつ。
    山里 はい。
    町山 あれを「ダンプスター」って言うんですけど。
    赤江 ええ。
    町山 その中に飛び込んで、食べられる食べ物を引っぱり出して、
    赤江 ええ。
    町山 どういう物が捨てられてるか写真に撮ってインターネットで発表したりする、っていう・・・なんて言うか、社会活動があるんですよ。
    山里 は~。
    町山 で、現在アメリカとか日本とかヨーロッパではですね、ま、アジアも先進国はそうですけれども、
    赤江 うん。
    町山 殆ど、食べられる物が捨てられてるんですよね。
    赤江 確かにねえ・・・ええ。
    町山 で、スーパーの裏とかはスゴイわけですよ。つまり、賞味期限が切れると全部捨てるわけですからね。
    赤江 時間が来たら、みたいなものもありますもんねえ。
    町山 そう。新しいのが入ってきたら、場所が無いから捨てるわけですよね。
    赤江 うん。
    町山 で、ホテルとかだと、バッフェっていうバイキング、
    山里 はい。
    町山 あれなんかも、時間が経っちゃうと捨ててるわけですよね。
    赤江 うん・・。
    町山 お寿司屋さんとかも、回転寿司は捨てたりとかですね。まああと、コンビニとかですね、
    山里 うん。
    町山 あらゆるとこで食べ物は捨てられてるわけですよ。パン屋から・・もう・・。
    赤江 うん。
    町山 全ての所で。で、それはあまりにも酷い、と。こんな酷いことがあっていいのか、ってことで、そういうのを訴えるためにそういうとこに入ってるグループってのはいるんですけれども、
    山里 うん。
    町山 で、そこに入って、まずその、残飯を食べる所から始まるんですけど。スパイの潜入がね。
    赤江 はい。
    町山 で、いろんなことを彼らとやってく中で、とうとう信用されて、
    赤江 うん。
    町山 その「ジ・イースト」っていうグループのアジトに入ることが出来るんですよ。
    山里 ふん。
    町山 でも彼らは、新しく入って来た人に全部秘密は教えないわけですよね。
    赤江 完全には信用しない・・。
    町山 で、なんだかわからないまま彼らの言う通りに生活していくんですけど、
    赤江 うん。
    町山 ま、彼らはいわゆるエコロジストですから、化学物質とかは使わないで、自給自足で野菜とかを作って暮らしてるんですけどね。
    赤江 うん。
    町山 お風呂とかに入るにしても、水を飲むにしても川とか雨水とかで身体を洗ったりしてて、もう、ボロボロなんですね。
    赤江 うん。
    町山 電気も使わないし。
    赤江 うん。
    町山 そういう生活を一緒にするわけですよ。
    山里 はあ。
    町山 ヒッピーっていうか、完全に文明から閉ざされた生活を。
    赤江 はい。
    町山 すると突然ですね、「行くぞ!」って言われるんですよ。
    山里 うん。
    町山 で、「え?」って言うと、突然全員がですね、綺麗に、伸ばしてた髭とか剃ってですね、
    山里 ふん。
    町山 綺麗にお化粧して、ピシっとタキシードでキメて、
    赤江 うん。
    町山 ドレスを着てですね、ベンツに乗るんですよ。
    赤江 ええ?
    町山 で、(何処に行くのか?)と思うんですけど。
    赤江 うん。
    町山 あ、ちなみにね、その「ジ・イースト」のリーダーはですね、アレキサンダー・スカルスガルドっていう俳優さんが演じてるんですけど、凄いイケメンなんですけどね。
    赤江 ウンウン、ウン。
    町山 で、この女優さんも非常に美人なんですが。それでまあ、スーツ着ると、もうホントになんか、ええとこの・・・ええとこのじゃねえな(笑)・・・、
    山里 (笑)。
    町山 (笑)・・・あの・・スゴイ紳士淑女に見えるんですけどね。
    赤江 ええ。
    町山 で、ベンツに乗ってガーッと行くと、パーティーに行くんですよ。
    山里 ふん、ふん。
    町山 そのパーティーをやってるのはですね、ある製薬会社があってですね、
    赤江 ええ。
    町山 マケイブっていう製薬会社が、ある薬が政府に認可されたからそれのパーティーをやってるんですよ。
    山里 うん。
    町山 それは非常にその・・・・製薬会社っていうのはですね、アメリカでは凄く簡単に認可されると思いません?薬って必ずアメリカでは認可されてるけど日本で認可されてない、っていうのが多くないですか?
    赤江 はい。日本の方がハードルが高い、ってありますねえ。
    町山 日本はハードル高いでしょ?
    赤江 はい。
    町山 アメリカはハードルが低いんですよ。
    赤江 うん。
    町山 それは、薬の認可をしている組織、っていうか政府組織があってですね、食品医薬品局(FDA)っていうとこがあるんですけども、
    山里 うん。
    町山 そこねえ、製薬会社のOBが沢山入り込んじゃってるんですよ。
    山里 なるほど。
    赤江 あ、ちょっと、天下りみたいになってるんですか。
    町山 そう。だから甘いんですよ。だから凄く簡単に認可されちゃうんですけども。
    赤江 ええ。
    町山 ところが、製薬会社って実際は、認可されるまでに臨床実験をしてるわけですよね。
    赤江 うん。
    町山 臨床実験って何処でしてると思います?
    山里 ん?
    町山 どうやって・・・?
    赤江 やっぱり動物で・・・。
    町山 いや、人間じゃないと臨床実験にならないですよ。
    山里 病院?
    町山 アフリカでやるんですよ。
    赤江 え~・・。
    町山 アフリカでその特定の薬の人体実験をしてるんですよ。
    赤江 は~・・・。
    町山 アフリカの人達に対して。
    赤江 ええ、ええ。
    町山 これも大問題になってますけど。で、実際にやってるのはアメリカよりもドイツの会社が多いんですが。
    赤江 うん。
    町山 で、その「ジ・イースト」グループが調べたらアフリカでやった人体実験で、その薬は非常に強い副作用が出て、
    山里 うん。
    町山 神経系がやられるにも関わらず、これをアメリカ政府が認可した、ってことを発見して、
    赤江 う~ん。
    町山 「彼らに対してテロを仕掛けなければならない!」と。
    赤江 なるほど。
    町山 で、この「ジ・イースト」のテロってのは「目には目を」方式で、
    山里 ふん。
    町山 「お前達が工場の排水で川を汚すんだったら、お前らの食べ物に排水を混ぜる!」っていうやり方なんですよ。
    山里 お~・・・ほう、ほう。
    町山 だから、このキツイ副作用が出る薬をですね、彼らのパーティーの乾杯をするシャンペンに、濃度の強いやつを混ぜるんですよ。
    山里 ふん!
    町山 で、シャンペンで乾杯だから、一気に飲むじゃないですか。
    赤江 はい。
    町山 だから、(彼らはそれにやられるだろう)つって、忍び込んでシャンペンに入れるんですけど、
    山里 はい。
    町山 で、それを見た、そのスパイの女の子がですね、本部に電話するわけですね。
    赤江 は~・・・。
    町山 「今、大変なことが起こってます!」と。
    赤江 うん、うん。
    町山 「今、ジ・イーストの内部に潜入して成功したんですけれども、今、マケイブって製薬会社の人達に、薬を飲ませようとしてます!!」って言うんですよ。上司に。
    赤江 うん。
    町山 報告すると、上司はね、「マケイブ?」つって調べると、「あ、うちの会社のクライアントリストに入ってないからほっといて。」って言われるんですよ。
    赤江 え?!
    町山 「だって、うち、営利目的だから。」
    赤江 あ、民間だから。
    町山 民間だから。そう。
    赤江 え~!
    町山 で、彼らは飲んで、病気とかになっちゃったら多分怖いから、つって「うちのクライアントになってくれるかもしんないから、飲ませちゃいな。」って言われるんですよ。
    赤江 うわ~、ちょっといろんな思惑が・・。
    町山 そう。・・・という映画がこの『ジ・イースト』でねえ、怖いんですよねえ。
    山里 は~・・・。
    町山 だからこれ、そのエコテロリストが怖いよ、っていう話でもなくて、
    赤江 はい。
    町山 企業の悪い所も見せるし、それをスパイしてるグループの異常さも見せるし。みんなが悪くて、でもみんなにそれぞれ正義があるんですよね。
    赤江 そうですよね。一理ある部分はどちらにも、みたいな感じですよねえ。
    町山 どこにもあるんですよ。で、その間に挟まれていくのがこの女の子なんですよ。
    山里 なるほど。
    町山 若い子じゃないと潜入出来ないから若い子がやってるんですけど。
    赤江 うん。
    町山 段々ね、潜入してって途中で任務が解けて脱出するんですね。
    赤江 うん。
    町山 で、普通の生活に戻って、彼氏もいて一緒に暮らしてるんですけども、もう完全なエコの生活に慣れちゃったから、物質的な生活とか食べ物をポイポイ捨てるような生活に耐えられなくなってくるんですよ。今度、彼女は。
    赤江 は~・・・。
    町山 で、(あの組織に戻りたい!)って気持ちになってくるんですよ、段々。
    山里 え~。
    町山 そういことをやってる人に、もう、イライラするんですよ。
    赤江 う~ん。
    町山 その辺も怖いんですけどねえ。
    赤江 うん・・。
    町山 で、実際にエコテロリスト、例えば「シー・シェパード(Sea Shepherd Conservation Society)」ってグループが日本の捕鯨船にねえ、
    赤江 はい、はい。
    町山 体当たり仕掛けたりとか。
    赤江 うん。
    町山 あと、毛皮を着てる人達にペンキをかけたりするグループもありますし。
    赤江 うん。
    町山 あとね、木を伐採してるところに、木に釘を打ち込んどくんですよね。
    赤江 うん。
    町山 そうすると、チェーンソーで切った時にチェーンソーの刃がボロボロになって吹っ飛ぶ、っていう・・。
    赤江 あ~。
    山里 アブな!
    町山 非常に危なくて。
    赤江 ええ。
    町山 自然を守るために人間を傷つけていいのか?どうなのか?とかね、
    山里 うん。
    町山 その辺でやっぱりみんなね、ここに出てくる人達は、企業もエコテロリストも、みんな問題があるんですよ。
    赤江 うん。
    町山 まあ、こういう映画は、誰が正義で誰が悪か、っていうことは最後まで言わないで、「あとは観客が判断しなさい」っていうことでやっていくんですけども。
    山里 うん。
    赤江 いや、これちょっと、考えさせられますねえ・・。
    町山 これ、考えさせられる、「考えさせる」ための映画ですから(笑)。
    赤江 ねえ。だってもう、現実社会、この通りですもんねえ。
    町山 この通りなんですよ。でねえ、いろんなこと考えさせて、そのエコテロリストのことも考えさせるんですけども、もう1つは、スパイ組織っていうものが民間に下ろされていて、民間化してるっていうことも怖いんですよねえ。
    赤江 あ~・・。
    町山 つまり、スパイのテクノロジーとかデータを持った人達が民間会社を経営してるわけですよ。
    赤江 はい。
    町山 これはねえ、アメリカは昔からそうなんですけども、
    山里 ふん。
    町山 CIAってのは殆ど民間会社でやってるんですよね。
    赤江 え?CIAが?
    町山 FBIも。
    山里 ん?
    町山 よく映画に出てくるんですよ。
    赤江 はい。
    町山 普通の会社に見えて、データ管理とかやってるように見えるんだけど、実際はCIAの下部組織、とかいう話がよく映画に出てくるんですけど。
    山里 ふ~ん。
    町山 実際にそうで、CIAってのはやっぱり、エリート組織だから、
    赤江 はい。
    町山 ホントに末端の仕事ってのは、民間に下ろしちゃうんですよ、全部。
    山里 え~!
    町山 これが怖いのは、個人的なデータも出てるってことですよ、民間組織に。
    山里 そっか。
    町山 民間会社にね。
    赤江 うん。

    ~Resolution~
    話は、現実の最新ニュースともリンクしていく・・・

    町山 で、今アメリカで大問題になってるのは、
    赤江 大問題になってるじゃないですか~!
    町山 大問題になってる、まさにそのことなんですよ。
    赤江 はい。
    町山 NSAっていう、国家安全保障省(National Security Agency)っていう、ま、テロリスト対策のためのCIAみたいなとこがあるんですけども、[*2]
    赤江 うん。全ての電話を傍受出来る、みたいな告発がありましたもんねえ。
    町山 そうそう。だから、そこで働いてたあんちゃんで、
    山里 うん。
    町山 エドワード・スノーデンっていう男が、中国、香港に亡命して、
    山里 ふん。
    町山 亡命はしてないんですけど、逃げて、
    赤江 うん。
    町山 そこから、「NSAはアメリカ国内の、いわゆる一般電話の通話記録と、」
    赤江 うん。
    町山 「外国人の、フェイスブックとかグーグルとかを使った記録を全部録ってるよ。」と。
    山里 ふん。
    町山 「プロバイダーからも情報を得て、全部集めてるんだ。」と。
    赤江 うん。
    町山 「アメリカ政府はインターネット行動と電話通話の記録を全部録ってる。」と暴露したんですね、彼が。
    赤江 うんうん、うん。
    町山 で、これで変だったのは、このエドワード・スノーデンて人は民間会社に勤めてる人なんですよ。
    赤江 は~!
    町山 民間会社でコンピューターをいじってただけで、しかも3ヶ月しか働いてないんですよ。
    山里 え?
    赤江 あ、そうなんですか・・。
    町山 そうなんです。だから、そんな人がそんな国家の機密、トップシークレットに入れちゃうんですよ。
    山里 へ~!
    町山 コンピューターの怖いとこはそこなんですよね。
    赤江 は~。
    町山 で、彼はそうやって暴露して、「アメリカ政府は酷いことをやってる。」っていうようなことを言いたかったんだけど、そうじゃない人もいっぱいいるわけですよね。
    赤江 うん。
    町山 単に個人的データを録ってる人もいるわけですよ。
    山里 ふん、ふん。
    町山 おそらく。
    山里 うん。
    町山 もう、金儲けのためとかね。
    赤江 まあ、私利私欲のために利用しようと思えば出来ますもんねえ。
    町山 そう。あと、スケベな気持ちとかいろいろあるでしょうけど(笑)。
    赤江 う~ん。
    町山 なんでも出来るんですよ。全部民間に下ろしちゃってるから。
    山里 ほえ~!
    町山 これは恐ろしいことでねえ。国が個人を見張ってるってのも恐ろしいけど、
    赤江 うん。
    町山 それを普通のあんちゃんとかにやらせてる、っていう(笑)。勤務3ヶ月とか。
    山里 へ~!
    町山 で、トップシークレットにアクセス出来るって・・・。このデタラメな状況っていうのは一体何なんだろう?というねえ。
    赤江 は~・・・。
    町山 ま、前にウィキリークスの話をしましたけど、
    山里 はい。
    町山 あれよりも状況は、更に進んでるんですね。
    赤江 ホントですねえ・・。
    町山 はい。
    山里 そっか。だから、それぐらいの人はいっぱいいるんだ。まだ他にも。
    町山 そうですよ。だから、民間企業はどのくらいあるかって調べたら凄かったんですよね。
    山里 へえ!
    町山 でもこれは、アメリカ政府っていうのはどんどんどんどん、民間に下ろしていくっていう、公共事業とかを。
    山里 ふん。
    町山 そういうのをずっと続けてるんで。民営化ですね、いわゆるね。
    赤江 うん、うん。
    町山 その・・・まあ、一環なんですよねえ。
    山里 へ~・・・。
    町山 (これは面白いなあ)と思いましたね。だから、こういうこともわかるし、
    山里 うん。
    町山 あと、この『ジ・イースト』の監督はですね、ザル・バトマンクリっていうねえ、ちょっと不思議な名前・・・イラン系の人ですね。
    山里 ふん。
    町山 で、その彼の恋人が、この映画の主役のブリット・マーリングっていう女の子なんですよ。
    山里 ふん。
    町山 この2人は、ずっと2人でですね、映画を作って脚本もずっと書いてきて何本か作ってるんですけども、
    赤江 ええ。
    町山 この女性はスゴイ美人だけど、自分でシナリオを書いてるんですよね。
    赤江 へ~、ホント綺麗なねえ、この女優さんが。へ~。
    町山 そうなんですよ。で、この2人は、この『ジ・イースト』の取材をするために実際にアナーキストグループに潜入してるんですよ。
    赤江 へ~・・・。
    町山 前半の、アナーキストグループに潜入する部分ていうのは、彼らが実際にやったことなんですよね。
    山里 へ~。
    町山 貨物列車のタダ乗りをやって、ゴミ漁りをやって、とかですね。
    赤江 うん。
    町山 そういことを実際にやって、中に入って取材したものなんですよ。
    山里 え、それ、身分を明かさずに入ってるんですか?映画を撮りたいんで、とか・・・。
    町山 身分を明かさずに、っていうか、その頃彼と彼女、監督と主演女優は何者でも無かったらしいんですよ。
    山里 あ、なるほど。
    町山 俳優、監督になる前で。
    山里 は~。
    町山 ただの学生さんだったんですね(笑)。
    山里 へ~。
    町山 潜入とは言わないですね、それね(笑)。
    山里 ホントに入ってみた、っていう・・。
    町山 ホントに入っただけですけどね(笑)。
    山里 は~。
    町山 そういうとこも面白いなあと思いますねえ。
    赤江 え、この映画ね、アメリカではどういうふうに受け止められてるんですか?
    町山 これはアメリカではね、物凄く賛否両論に分かれてて、
    山里 ふん。
    町山 保守系の人達とか、企業・・・ま、資本主義側の人達とかは、「これはエコテロリストを物凄く賛美してて良くない!」って言って叩いてる人もいますし、
    赤江 あ~。
    町山 逆に左翼側の人とかエコテロリスト側の人達は、「これはエコテロリストを非常に危険なグループとして描いている!」と。
    赤江 ふん。
    町山 ということで、もう、どっちからも(笑)、いろいろと批判されてるんですよ。
    赤江 へ~・・・、。
    町山 はい。ただもう1つね、恐ろしい要素が出てくるんですけども、
    赤江 ええ。
    町山 この、テロリストのグループのリーダーっていうのは、物凄いイケメンなんですよ。
    赤江 ウンウン、確かに。
    町山 しかも腹筋が6つに割れてるんですよ。
    赤江 おう!
    町山 で、彼らっていうのは、エコな生活をしているから、お風呂とかも互いに身体を洗いあうんですよ、全裸で。
    赤江 はあ。
    町山 川で。
    赤江 ふん。
    町山 で、彼女は、彼がどうしても好きになっちゃって来てるのに、
    赤江 あら!
    町山 全裸で身体を洗われたから卒倒しちゃうんですよ。
    赤江 ええ?
    町山 わかります?それ!
    赤江 わかりません。
    山里 (笑)。
    町山 (爆笑)。
    山里 赤江さん・・・わからない?この気持・・・。
    赤江 (笑)・・・ちょっとちょっと、どういう状態?それ・・。
    町山 それ大丈夫か?オイ(笑)。その年で?ええ?(笑)。
    山里 (笑)。
    赤江 (笑)。
    町山 すっごいイケメンで好きになっちゃった男に、でも絶対に「好き」って言っちゃいけないんですよ、スパイとテロリストのリーダーだから。
    山里 禁じられた恋ですよ。
    赤江 あ~、そっかそっか。
    町山 それに裸で身体を洗われちゃうんですよ!
    山里 そりゃゾクゾクするでしょうよ。
    町山 これはもう、どにもならくて、どうしようもないから気絶するでしょ!コレ!
    赤江 (笑)。
    町山 無い??
    赤江 あ、そういうことかあ・・・。
    山里 町山さん、「無い?」と問われたら、僕らには無いですよ、そんなシチュエーション(笑)。
    赤江 ちょっと(笑)・・・今までの人生でも、まだ無いですねえ・・・。
    町山 もう・・・ホントにもう・・・こういう機微がわかってくれないとなあ・・・。
    赤江・山里 (笑)。
    町山 ゾクゾクするようなシーンじゃないですか!ソレ!
    赤江 (笑)。
    山里 鈍感でスイマセン。ホントにもう・・。
    町山 何なんだ(笑)・・・ハイ。
    赤江 いや~、ちょっとこれは、濃厚な映画ですねえ。
    町山 濃厚な映画でしたねえ。ハイ。
    赤江 そうですか・・・。
    町山 面白かったですよ。あの、それで、テロリストグループの女の子の1人がね、エレン・ペイジっていう女の子で、
    赤江 はい。
    町山 この娘はこういう役ばっかりやってる娘でね、1番結構衝撃的だったのは、『ハードキャンディ』っていう映画があって、[*3]
    赤江 ええ。
    町山 この娘は14歳の女の子の役なんですけど、エレン・ペイジが。
    赤江 うん。
    町山 出会い系で未成年を誘っては、
    山里 うん。
    町山 釣っては喰っちゃう悪い奴らがいるわけですよ、ロリコンの。
    山里 ほう。
    町山 そいつにわざと引っかかったように見せて実は釣りで、
    山里 ふん。
    町山 その男を眠らせて、薬で。
    山里 ふん。
    町山 で、縛り上げて、
    赤江 うん。
    町山 チンコを切っちゃうっていう役ををやってましたね。
    赤江 え~!
    町山 エレン・ペイジちゃんは。ハイ。
    赤江 へ~!
    町山 そういう、テロリスト少女っていうね(笑)・・・、
    山里 (笑)。
    町山 え~・・・役をよくやってる女の子ですね、ハイ。
    山里 テロリストがよく似合う。
    赤江 そういうことですか。
    町山 ハイ。
    山里 へ~・・・。
    町山 そういう映画がねえ、『ジ・イースト』って映画ですけど。
    赤江 ええ。
    町山 あの・・エコテロリストの映画だから、エロテロリストと間違えないでくださいね。
    赤江 (笑)。
    山里 あの、インリン・オブ・ジョイトイじゃないんですね。
    町山 それはインリン・オブ・ジョイトイですから、ハイって、もう覚えてないか皆、ハイ。
    赤江 (笑)。
    山里 M字開脚ね。
    町山 そう、M字開脚の人ですから。こっちは。
    山里 懐かしい(笑)・・・。
    町山 そっちはエロテロですから。こっちはエコテロなんで、ハイ。
    山里 (笑)。
    町山 ということで、多分、日本公開されると思いますよ。
    赤江 あ、そうですか。
    町山 名匠リドリー・スコット監督がエグゼクティブプロデューサーをやってるんで。
    赤江 うん。
    町山 はい。多分、日本公開はいつかされると思います、ハイ。
    赤江 なるほどね。まだ未定ということで、
    町山 はい。
    赤江 ハイ、わかりました~。ありがとうございました~。
    山里 ありがとうございました!
    町山 はい。
    赤江 今日は、エコテロリストを描いた映画『ジ・イースト』を町山さんにご紹介頂きました。町山さん、ありがとうございました~!
    町山 どうもでした!

    [*1] 『ジ・イースト(THE EAST)』公式サイト

    [*2] 国家安全保障省(National Security Agency)公式サイト

    [*3]『ハードキャンディ』(HARD CANDY)
     ⇒  TSUTAYA作品情報

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