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    『The Iceman(ジ・アイスマン)』 良きパパは凄腕の殺し屋だった!【2013年5月28日たまむすび】

  1. スタジオ  赤江珠緒(フリーアナウンサー) 山里亮太(お笑い芸人、南海キャンディーズ)
  2. 電話出演 町山智浩(映画評論家、コラムニスト)
  3. ~Setup~
    1週間の日本滞在中のあれこれ

    赤江 それでは毎週火曜日の『たいしたたま』はアメリカ在住の映画評論家、町山智浩さんです。今週はカリフォルニア州バークレーの御自宅からお電話での御出演です。もしもし~、町山さ~ん!
    山里 もしも~し!
    町山 はい、町山です。よろしくお願いしま~す。
    山里 お願いしま~す。
    赤江 町山さん、先週、ライブに私達、参加させていただきました。
    山里 おじゃましました。
    町山 あ~!あの、アレですね(笑)、「9条どうでしょう」の。
    赤江・山里 ハイ。
    町山 ハイ。あの、憲法についての座談会みたいなやつですね。ハイ。
    赤江 いや、もう、町山さんがズバズバ、もう、バッシンバッシン、ねえ。
    山里 切るわ、ウケるわ。町山さん!
    赤江 ねえ。
    町山 イエイエ(笑)・・・
    赤江 物凄い方向に球も投げるわ・・。
    町山 アレはちょっと・・・内田樹先生に失礼な感じでスイマセンでした(笑)、ハイ。
    山里 いやいや、イヤイヤ。
    赤江 イヤイヤ、もう、小田嶋さんとキャッキャ仰っててねえ。
    山里 そう。
    町山 あ~、ハイ。途中からエグザイル論になっちゃって、なんか全然、憲法って感じじゃなかったですね。
    赤江 そうそう、そうそう!(笑)。
    山里 え!オレ、そこ聞けてなかった!
    赤江 「ビッグダディ論」とか「エグザイル論」になってねえ、
    山里 憲法の話から??
    町山 そう・・。
    山里 どうつながるんスか?ソレ・・。
    町山 スイマセンでした。ホントに(笑)・・ハイ。
    赤江 イヤイヤ、楽しゅうございました。
    山里 普段はここでね、結構フザケてる町山さんが、あんな真面目な話を。しかも笑いを交えながら伝えているなんて、(カッコイイなあ!)と思って、オレ・・・。
    町山 いえいえ。一応・・・法学部なんですよ(笑)。
    山里 あ、そうなんですか!町山さん。
    町山 一応です。一応だけです。ハイ。
    山里 ズルい。あのギャップ、ズルい。
    赤江 フザケてもいましたけどね。
    山里 うん、フザケてた。
    赤江 (笑)。
    町山 ま、いつもの調子で終わりましたね、結局ね。ハイ。
    赤江 (笑)。
    山里 ありがとうございました!楽しかったです。
    赤江 ありがとうございます。
    町山 ハイ。いえいえ。

    赤江 さあ、そしてですねえ町山さん。まあ、今・・・カンヌ国際映画祭。
    町山 はい。
    赤江 今日ね、是枝監督、帰国されましたけれども。審査員賞獲りましたねえ。
    町山 予想した・・・でしょ?(笑)。
    赤江 うん。
    町山 あの・・・別の番組で予想してましたけど(笑)・・・アレ?
    山里 他でやってたんですか。
    町山 「たまむすび」でやりましたっけ?どっちだっけ?忘れちゃった。
    赤江 ここでもちょっと・・・
    山里 ここじゃないですよ。
    赤江 ここじゃないか・・。
    町山 あ!そうだ!TBSの番組だからいいんだ、喋っても。
    山里 あ、いいですか。
    町山 TBS、テレビの方でですね、
    山里 はい。
    町山 「ニュースキャスター」っていう番組で、たけしさんの番組におじゃましまして。
    赤江 はい。
    町山 「何が賞を撮る?」つって、『そして父になる』が、まあ、スピルバーグ、審査委員長ですけどね、[*1]
    赤江 ええ。
    町山 「・・にはウケるでしょう!」っていう予想をしましたら、
    赤江 うん。
    町山 今回、審査委員長のスピルバーグは是枝監督に渡してましたね、賞を。
    赤江 は~・・。
    山里 ほ~・・・言った通り、と。
    町山 言った通り。
    赤江 ドンピシャじゃないですか。
    町山 ハイ。ドンピシャ、行きました。ハイ。
    山里 (笑)、嬉しそうだな、町山さん(笑)・・・。
    町山 ハイ(笑)・・・・。スピルバーグのことならまかしてください!日本で1番、スピルバーグを愛してる男ですから。
    山里 おお!
    赤江 そうなんですか!
    町山 ハイ。と言うといっぱい、黒沢清とか、いっぱいいろんな人達が「オレだ!!」っていう人がいると思いますけど。(自分は最高!)ハイ。
    山里 その中でも、町山さんが・・。
    赤江 うん。
    町山 (自分は1番愛してる!)と思ってる人はいっぱいいると思いますが。ハイ。
    赤江 へ~。
    山里 見事当てた、ということでございました。
    町山 ハイハイ、ハイ。

    ~Conflict~
    実在した殺し屋の驚愕の日常

    赤江 さあ、そんな町山さんですけれども。今日はまた、実話ベースの・・お話ということですねえ。
    町山 あ、はい。『アイスマン』ていう映画なんですけども。『ジ・アイスマン』(The Iceman)ですね、はい。[*2]
    町山 これはねえ、凄くみんなに好かれてて、近所からも評判のいいお父さんがですね、本当は、100人以上殺した殺し屋だった、っていう本当にあった話の映画化ですね。
    山里 スゴイ・・・ドラマみたいな・・。
    赤江 ええ?
    町山 スゴイんですよ、これねえ。
    赤江 本当にこんな人が。
    町山 本当の話なんですけど(笑)。
    赤江 うん。
    町山 1986年にですね、ニューヨークに近い、ニュージャージーっていう州の高級住宅地でですね、金持ちばっかりが住んでるお屋敷が並んでるとこでですね、その邸宅の1つに住んでた、家のお父さんの、リチャード・ククリンスキっていう人が逮捕されるんですね。
    赤江 はい。
    町山 彼は、リンカーン・コンチネンタルを乗り回してる、リッチなビジネスマンで、
    赤江 うん。
    町山 2人の娘と1人の息子がいて、良いお父さんとしてみんなに評判で。近所付き合いも良くて、凄く愛妻家でですね、
    赤江 うん。
    町山 もう、ホントに、良いお父さんを絵に描いたような人だったんですよ。
    赤江 へ~。
    町山 ところがですね、実際は、警察が5年前からずっと探していた「アイスマン」と呼ばれる殺し屋だったんですよ。
    山里 ふん。
    町山 ホントの仕事は。
    赤江 ええ。
    町山 で、しかも警察が取り調べてみると、彼は1964年から86年までの22年間に、どうも100人以上殺してたらしいんですよ。
    赤江 え、そんなに?
    町山 マフィアの命令で。
    赤江 え~?
    町山 しかもその、24年間ずっと一緒に住んでた奥さんは、夫の職業をまるで知らなかったんですよ。
    山里 へ~。
    町山 ・・ていう本当の話の映画化なんですけど。これ、日本でも翻訳本が出たりですね[*3]、彼のインタビューがテレビで放送されたりしてるんで、結構有名な話なんですけど。
    山里 ふん。
    町山 はい。でねえ、このリチャード・ククリンスキっていう人はですね、この人は身長が193センチあるんですよ。
    山里 でっか。
    赤江 大柄ですねえ。
    町山 体重150キロで、
    赤江 うん。
    町山 片手で人を殺せるぐらいの人なんですよ。
    山里 へ~・・・スゲエ、マンガに出てくるキャラクターみたいだな・・。
    町山 (笑)マンガみたいな人なんですけど。
    赤江 はい。
    町山 これねえ、演じてる俳優はマイケル・シャノンていう俳優さんで。あんまり日本では名前を知られてないと思うんですが、『レボリューショナリー・ロード』っていう映画で、ディカプリオに対して、何でも本当のことをぶっちゃけて言ってしまうですね、ウソの言えない男って役で凄く有名になった人なんですね。[*4]
    赤江 ふ~ん。
    町山 で、ちょっとなんか・・・ちょっと可笑しな(笑)、感じの人なんですよ。
    赤江 ええ。
    町山 はっきり言うと、クレイジーな・・(笑)、目をしてる人なんですけども。
    赤江 うん。
    町山 しかも、身長がホントに190以上あるんで、ピッタリなんですね、この映画の役には。
    赤江 ふ~ん。
    町山 で、このククリンスキっていう人はですね、100人以上殺して、なんでバレなかったか、って言うと、
    山里 ふん。
    町山 まず、殺した相手っていうのはマフィアに借金作った男とか、マフィアを裏切った男とか、そういうのの処刑とかですね、
    赤江 うん。
    町山 そういう、殺された方も、悪い奴ばっかりなんですよ。
    山里 なるほど。
    町山 しょうもない人ばっかりなんで、だからなかなか足が付かなかったんですね。
    赤江 うん。
    町山 それと、殺された人とこのククリンスキの間に、何の関係も無いんですよ。
    赤江 あ、接点が無い、と。
    町山 接点が無いんですよ。大抵はね、初めて会った時に殺してるんですよ。
    山里 ふん。
    町山 だから、容疑者として、普通、探すじゃないですか、関係者を。警察は。
    赤江 はい、はい。
    町山 すると、全然このククリンスキは上がって来ないんですね。
    赤江 うん。
    町山 それでわかんないのと、あと、警察が殺人者を特定するのって、手口なんですよね。
    赤江 うん、うん。
    町山 手口が似てれば、この2人は同じ犯人が殺した、っていうふうに思うんですけども、
    赤江 はい。
    町山 この人ね、手口がバラバラなんですよ。
    赤江 え、こんな、100人以上殺してるのに?
    町山 そうなんですよ。これ、映画の中でも出てくるんですけど、もう、わざと手口を変えてて。銃は全部変えるし、
    山里 ふん。
    町山 刺したり、ですねえ(笑)、殴り殺したりですね、もう、ありとあらゆる手を使うんで、バレないんですね。
    赤江 え~・・・。
    町山 しかも、出張とか言って、遠くにまで殺しに行ってるんですよ。結構。
    山里 は~・・・。
    町山 で・・・逆にですね、家に殆どいるんですよ、この人。
    赤江 ふん。
    町山 為替取引をしてるから家にいていい、って言ってるんですね。
    赤江 あ、そういうことを言えばね、なるほど。
    町山 言ってるんですよ。
    山里 うん。
    町山 で、たまにしか、要するに殺す仕事がある時だけ家を空けるから、ほとんど家にいる、良いお父さんなんですよ。
    山里 う~ん。
    町山 家にいるから怪しまないんですよ。
    赤江 うん。
    町山 奥さんも。
    山里 ふん、ふん。
    町山 ただね、とんでもない時に殺しに行ったりして、娘の誕生会の最中とか、クリスマスの・・・クリスマスの日っていうのはアメリカ人は家を絶対に空けないんですね、日本の正月と同じで。
    赤江 はい。
    町山 その途中でいなくなったりするんで、その辺は怪しいと思ってたみたいなんですけどね。
    山里 ふんふん、ふん。
    町山 ただねえ、ホントに奥さんを愛しててですね、
    赤江 うん。
    町山 その辺ではね、他に女がいる、とかそういう疑惑は全然無かったんですよ。
    赤江 ま、浮気っていう感じには疑わないですよねえ。
    町山 そうなんですよ。だから、基本的に、浮気を疑わなければ、女の人は基本的に疑わないですから、旦那を。
    赤江 ま、そっか・・・。
    町山 何しててもいいんですよ。
    赤江 それでちゃんと・・・お金は、稼いでる、と。
    町山 お金、スゴイ!くれるんですよ、この人。家に。
    赤江 ほう。
    町山 この人自身は、全然、自分で贅沢しないんですよ。
    赤江 ふん。
    町山 ククリンスキは、家庭以外に楽しみが無いんですよ。
    赤江 へ~。
    町山 殺し屋とかヤクザってやると、凄い車買って、ま、この人は車はイイのを持ってましたけど、指輪を買ったり、良い服買ったりするじゃないですか。
    赤江 うん、うん。
    町山 そういう見栄っ張りなとこが無くて、全部家に、金をいれちゃうんですよ、この人は。
    山里 は、え~・・。
    町山 だから、バレないんですけど。
    赤江 ええ。
    町山 ただ、どう考えてもオカシイんですよね。
    山里 ふんふん。
    町山 何をしてるかわかんないのに・・・1人を殺す度に500万円ぐらいもらってたんですよ、この人。
    赤江 うわ~・・・。
    町山 メチャクチャ儲かってるんですけど(笑)。
    赤江 そういうことになりますね・・。
    町山 でも、税金とかどうしてたのか、さっぱりわかんないんですよ。
    山里 (笑)、税金とか、それ以前の問題でしょ、これ。
    赤江 どうやっても払えないでしょ、これ。
    町山 そうそう、無税なんですよ。だって、取っ払いですから。いわゆる(笑)。
    赤江 うん。
    町山 取っ払いで現金が入ってんですから。この人のロッカーとかに。
    赤江 は~。
    町山 それと、殺す相手の住所と顔と、顔写真と、データが入ってるんですよ。
    山里 ふんふん、ふん。
    町山 で、そのデータに合わせて殺しに行くんですよ。
    赤江 え~!じゃ、もう、完全にビジネスとして、人を殺しに行って・・・。
    町山 そうなんです。で、なんでこんな人なのか?って思ったらですね、
    赤江 うん。
    町山 この人、子供の頃、父親が酷い人で、物凄く虐待をして。で、彼の兄弟の1人は、父親の虐待で死んでるんですよ。
    赤江 は~。
    町山 それも酷い、肉体的虐待とか精神的虐待を受けたんで、心が死んじゃったらしいんですよ、子供の頃に。
    赤江 うん。
    町山 何にも感じない人になっちゃたんですね。
    山里 ふん。
    町山 で、14歳で初めて人を殺すんですよ。
    赤江 ええ。
    町山 でも感じないんですよ。人や動物に対して、感情移入ができない感じになっちゃうんですよ。
    山里 は~、なるほど。
    町山 で、世の中はみんなもう、そういう残酷なもので、人なんか殺したって構わないんだ、みたいな世界観になっちゃうんですね、この人自身は。
    赤江 うん、うん。
    町山 ところが25歳の時にですね、初恋をするんですよ。
    赤江 ええ。
    町山 その相手がスゴイ綺麗な女の人で、
    赤江 うん。
    町山 この映画の中では、ウィノナ・ライダーっていう、かつての(笑)、アイドル女優さんが演じてますが、
    赤江 はいはい。
    町山 今・・・『あまちゃん』で、小泉今日子さんが復活してるみたいな感じで、
    赤江 うん。
    町山 懐かしのスターなんですよ(笑)。
    山里 あ、そうなんだ・・・確かに聞いたことはある。
    赤江 ねえ、ウィノナ・ライダー、わかります。ハイ。
    町山 わかりますよね。
    赤江 うん。
    町山 『シザー・ハンズ』で、可愛い子ちゃんを演じてた。[*5]
    赤江 はい。
    町山 高校のアイドルを演じてた、あの美女ですけど。
    山里 うん。
    町山 ずっと映画出てなかったんですよね、あんまり。
    赤江 ふ~ん。
    町山 で、久々なんですけども、お母さんの役で出てくるんですが。
    赤江 ええ。
    町山 で、彼女と会ったためにですね、愛に目覚めたんですよ、このククリンスキは初めて。
    赤江 ほう。
    町山 で、「彼女のためなら何でもする!」って誓うんですよ。
    山里 ふん、ふん。
    町山 ところが、ずっとヤクザな世界にいて、ちゃんとした仕事なんて無いんですよ、堅気なんて。
    山里 ふんふん、ふん。
    町山 できないんですよ、彼は。
    赤江 うん。
    町山 そこへマフィアが来て、「じゃあ、ちょっと、いい仕事あるけどやるか?」って言われて。でも、結構、イイお金だから、それをやっちゃうんですよね。
    山里 ふん。
    町山 で、そっから抜けらんなくなっちゃって。しかも子供も出来たんで。どんどん、どんどん、いい生活をするようになって、自分の生活を維持するために殺し続けるんですよ。
    赤江 え~、でも、その奥さんと出会ったり、子供が生まれたりしてね、
    町山 はい。
    赤江 その・・・感情的に後悔したり、人を殺すことに対して葛藤が出てきたりとか、そういうのは無かったんですか?
    町山 この人ね、心理学者の人とかが言ってるんですけど、二重人格に近かったみたいですね。
    赤江 は~。
    町山 家ではホントに!良いお父さんで、娘とかが中学ぐらいになっても、「パパと一緒にベッドで寝る!」って、来るようなお父さんなんですよ。
    赤江 え~・・・。
    町山 それなのに、人を殺すんですけど。人を殺す時もね、なんて言うかね、淡々と殺すんですよ、機械的に。
    山里 は~・・・別人格だ、その時は・・。
    町山 しかもね、ちょっとイイとこがあってですね、
    赤江 ええ。
    町山 殺しに行った人が、「神様、、助けてください!ごめんなさい!悪いことをしました!」とか言う場合があるんですね。
    山里 はあ。
    町山 大抵、マフィアの金とかを盗んじゃった男なんで、殺されるのは。
    赤江 はい。
    町山 それを見るとですね、彼は、「う~ん。そっか、神様を、君は信じてるのか。わかりました!」って言うんですよ。
    赤江 ふん。
    町山 「好きなだけ祈りなさい。」って言うんですよ。
    山里 ふん。
    町山 「好きなだけ神様に祈ったら、神様が、ボクのことを、君を殺さないように説得してくれるかもしれないよ。」と。
    赤江 ふん。
    町山 「奇跡が起こるかもしれないよ。」と。
    山里 ふん。
    町山 「だから、祈りなさい。」って言うんですよ。
    赤江 うん。
    町山 (笑)。すると、お祈りするんですよ、殺されるヤツが。
    赤江 うん。
    町山 すると、ずーっと待ってるんですけど、じ~っと待ってるんですよ、彼は。ククリンスキは。
    山里 ふん。
    町山 「ずーっと待ってるけど、何も起こらないね。神様、忙しいんだね。」つって、バーン!て殺しちゃうんですよ。
    赤江 イヤ、全然良いとこ無いですよ!それ(笑)。
    山里 コワ!
    町山 (笑)。でも、待っててくれたんですよ、イイじゃないですか!(笑)。
    赤江 イヤイヤ(笑)。
    山里 待っててくれた、って・・・。
    町山 待っててくれたんですよ。(笑)。
    山里 イヤ、コワイわ、そのジョーク
    赤江 ホント・・・。
    町山 ねえ。・・・で、どんどん、やってくんですけど。ただねえ、やっぱりねえ、年取ってからねえ、同じ手口をやるようになっちゃうんですよ。
    山里 もう、尽きちゃうんだ。
    町山 やっぱり、段々辛くなってくるんだと思うんですよ、仕事も。
    山里 そうですよね・・・。
    町山 やっぱりあの・・・働き盛りを過ぎるとね(笑)。オレもわかりますよ、50を過ぎると(笑)。ハイ。
    山里 (笑)。
    赤江 殺し屋も・・・そっか・・・。
    山里 技がもう、無くなってきちゃう。
    町山 そう。段々、辛くなってくるんですけど。そこで彼は、あるアイスクリーム屋さんと会うんですよ。
    山里 うん。
    町山 そのアイスクリーム屋さんを演じてるのは、『アベンジャーズ』でキャプテン・アメリカを演じてた、凄く素朴な顔の俳優さんいましたよね?[*6]
    山里 はい。
    町山 あの人が演じてるんですけど、
    山里 ふん。
    町山 このアイスクリーム屋さんをね。彼は実は、アイスクリーム屋さんのフリをした殺し屋なんですよ。
    赤江 え?そっちも?
    町山 怪しまれないですから。アイスクリーム屋さんだと。
    赤江 はい、はい。
    町山 アメリカのアイスクリーム屋さんていうのは、子供が夏休みとかに公園で遊んでたり、学校があるとその近くに、チリンチリンチリンていうベルを鳴らしながら、トラックで来るんですよ。
    赤江 はい、はい。
    町山 日本も昔はそうだったですよ。
    赤江 「アイスクリーム♪」とか売りに来てましたよねえ。
    町山 そうそう、公園で遊んでると、子供たちが。チリンチリン、チリンと手押し車みたいなのを押して、屋台とかを曳いてアイスクリーム屋さんが来たじゃないですか。
    山里 はい。
    町山 あれと全く同じことをやってるんですよ。この男は。
    赤江 ふ~ん。
    町山 この男はソフトクリームを売るのが商売だったんで、「ミスターソフティー」って言われてたんですけど、
    赤江 うん。
    町山 この人は実は、死体を凍らせて、死亡時刻を混乱させるのが得意だったんですね。
    赤江 え~。
    町山 アイスクリーム屋さんをやりながら、殺した後も移動してたんで、
    赤江 え?
    町山 死体を入れたアイスボックスにアイスクリームを入れて、それをガキに売ってたんですよ。
    赤江 うわ~!ちょっとお!
    山里 え?これも実話なんですか?
    町山 (笑)。これも実話なんですよ。
    山里 はえ~・・・・。
    町山 ヒドイ・・酷いよ、子供(笑)。子供、「今日のアイスクリーム、なんか凄く、不思議な匂いがするなあ。」とか言ってるですよ。(笑)。
    赤江 「ちょっと鉄の味が・・」みたいな、ね。
    町山 そう(笑)。 死体と一緒に入ってたアイスクリームなんですけどねえ。
    赤江 え~!
    町山 で、この人と組んでから、仕事が楽になるんで、ちょっと手を抜くんですね、このアイスマンは。
    山里 なるほど。
    町山 それで、警察の方も、死体を凍らせてた形跡がある、って言うんで、同一の犯人じゃないか、ってことで「アイスマン」ていう名前をつけた、
    山里 あ~。
    町山 捜査の枠が狭まってきちゃうんですよ。
    山里 なるほど。
    町山 ・・という話が「アイスマン」ていう映画なんですけど。
    山里 それでアイスマンか・・。
    赤江 いや、でも、ちょっとこれ・・・実話っていうのがもう・・・信じられないような話ですねえ・・。
    町山 ねえ。
    山里 マンガとかさ、ドラマで書かれそうな・・・ぐらい。
    町山 ねえ!
    赤江 うん・・・。
    町山 これねえ、実話どころか、この人自身がテレビ出て、インタビューとかに答えたりしてんですよね。
    赤江 あ、もう、実際に捕まったんですよね?
    町山 実際に捕まったんですけども。
    赤江 ああ。
    町山 あの・・この人は凄く不思議で、殺しのディテールとか、凄く細かく話すんですけど、いっぱい。
    赤江 ええ。
    町山 淡々としてるんですよ。インタビューを見るとね。
    山里 はあ、はあ。
    町山 でも、インタビューが「そういことをしてて、娘さんとかがそれを知った時に、本当に、彼女たちの人生が破壊されると思いませんか?」って言うと、「うわ~!!」って泣くんですよ。
    山里 え?
    町山 何人殺しても、全然反省しない男がねえ、
    赤江 うん。
    町山 娘とか奥さんのことを言われると、「うわ~!!」ってなっちゃうんですよ。
    山里 へ~・・。
    町山 切り離してるんですね。そういう人はいますけどね。
    山里 え、います?そんな・・・?
    町山 いますよ~!もう、「家族だけは!」っていう人、いますよ。
    赤江 ウンウン。
    山里 あ、そうですか。
    町山 うん、外で悪いことをいっぱいしてても。
    山里 (笑)。
    町山 いますよ、そういう人達はねえ。
    山里 まさかソレ、町山さんじゃないですよねえ?
    町山 (笑)イヤイヤ、ヤクザとか結構みんな、そうですよ。
    山里 (笑)。
    町山 ホントに。
    赤江 う~ん。
    町山 あの・・・テレビ業界にもいると思いますけどね。
    山里 あら・・・どこなんだ・・?
    町山 ハイ。これねえ、やっぱり、不思議な映画でねえ。アメリカっていうところの不思議さがよくわかりますね。
    山里 ふ~ん。

    ~Resolution~
    家庭と◯◯◯を両立させるための4つの教訓

    町山 ホントに。で、ねえ、この映画ねえ、観てて、凄く学ぶことがあるんですよ、いっぱい。
    赤江 学ぶこと、あります?
    山里 あります?
    町山 学ぶことがあるんですよ。これね、奥さんがとにかく、全然疑わないんですよ。
    赤江 はい。
    町山 何でか、って言うと、さっきも言いましたけど、お金をスゴクきっちり渡してて、
    赤江 うん。
    町山 ごまかしてないんですよね。
    山里 うん。
    町山 だから、「とにかく女房には、金だけはキッチリ渡しとけ!」ってことですよ。
    山里 (笑)。
    赤江 (笑)・・何を教訓としようとしてるんですか!町山さん。
    町山 とにかく、「金とかケチるな!」と。カミさんには。(笑)。
    山里 (笑)。
    町山 ね。で、「豊かにしとけば、とりあえず文句は言わないよ。」と。
    赤江 うん・・。
    町山 あとやっぱり、「浮気は絶対、ダメ!」ってことですね。
    赤江・山里 (笑)。
    町山 これ、浮気してたら、結局奥さん疑い始めて、全部バレてるんですよ。
    山里 なるほど。
    赤江 そうでしょうねえ。
    町山 ね、してないいんですよ。
    山里 殺人1個だったから。
    赤江 こんな、20何年間も・・・
    町山 もう、奥さん一筋ですよ。結構、年になってから、セックスするシーンが出てくるんですよ、奥さんと。
    山里 うわ、愛し合ってるからだ。
    町山 もう、奥さん一筋!
    山里 は、はあ~。
    町山 ね。そこもポイントですね。何の話か段々、よくわかんなくなってきましたけど(笑)。
    山里 そうですね。これね、ホントに町山さん、これ、監督、それを伝えたかったのかなあ?
    赤江 (笑)。
    町山 イヤ、わかんないですけどねえ(笑)・・エヘヘ・・。
    赤江 (笑)。
    町山 それでねえ、後はね、「近所付き合いは大切に」ってことですね。
    赤江 (笑)・・イヤ・・・殺し屋から教えてもらわなくてもね、大体みんな、学んでますけどね、それは。
    町山 大抵、警察は近所の聞き込みするんですよ。
    山里 は~。
    町山 で、「変な人はいないか?」とか「あの家はどういう人なのか?」って聞いてくから、
    赤江 うん。
    町山 で、やっぱり、ほら、近所付き合い・・・大抵、そうじゃないですか。
    赤江 はい。
    町山 近所付き合い可怪しくて、挨拶しても挨拶しないし、とか。
    赤江 あ~、そうそう。
    町山 「いつも閉めきってて・・・」とか言うじゃないですか。
    山里 はい。
    町山 この人は違うから、いつも。ニコニコして「皆さん、こんにちは~」ってやって、
    赤江 うん・・・いいパパで。
    町山 バーベキューしたりしてるわけですよ。
    山里 「まさか、あの人が・・・」のパターンですよ。
    町山 そうそう、そうそう「まさか、あの人が」のパターンですよ(笑)。
    山里 ねえ。
    町山 「良い人だったのにね。」ってやつですよ。
    山里 そう。
    町山 だから、「近所付き合いをしっかりしとけ」と。すると発見が遅れるから。
    山里 これ、今日、ホントかな?それ伝えようとしてんのかな?
    赤江 (笑)。
    町山 (笑)。わかんないですけど。でも、ホントのことですよね?それね。
    山里 そうですよね。ま、実際そうですけど。
    赤江 でもこれね、ドキュメンタリー番組でインタビューが放送された、って、その逮捕されてから、ね、
    町山 はい。
    赤江 この人の・・・愛された奥様、
    山里 そ、家族たち。
    赤江 この人の心理っていうのも・・・また、どうだったのか・・・。
    町山 奥さん、本出してます。
    山里 え!
    町山 手記書いてます。
    山里 へ~。
    町山 で、そこでやっぱり、凄くハッキリ書いてるのが、やっぱり怪しいとは思った、と。
    赤江 ふん。
    町山 旦那の・・・その、何してんのか怪しいとは思ったけれども、
    山里 そっか、いきなり500万とかねえ。
    町山 そう。でも、それを疑ったら、このリッチな生活が壊れてしまう、っていう恐怖があったみたいですね。
    赤江・山里 は~・・・。
    町山 (幸せなのに、なんでそれをわざわざ壊す必要があるの?)
    赤江 安定してるのに、とねえ。
    町山 そう。なんか、野球選手とかさあ、旦那がいろんなとこに女作ってるけど、
    赤江 うん。
    山里 (笑)。
    町山 自分がリッチな生活させてもらってるから、って、あんまりそれを追求しないじゃないですか、奥さん。
    山里 (笑)。言っちゃダメ・・。
    赤江 イヤ、そうなの?(笑)。
    町山 野球選手の奥さんとか、スポーツ選手の奥さん、みんなそうじゃないですか。
    赤江 知らないですけど、そんな話。
    町山 だって、野球選手なんて日本中いっぱい、各地に女がいたりするじゃないですか。
    山里 町山さん(笑)・・・ま・ち・や・ま・さん、
    町山 ねえ(笑)。
    山里 それは町山さんが、思ってるだけです!
    赤江 (笑)そう。
    山里 としか、言えません。
    町山 え?そうですか?(笑)、また、芸人さんもそうかもしんないですけど(笑)、ま、いいや。
    山里 何をおっしゃいます!我々は真面目なもんです。
    町山 でもね、そういうのを疑ったら、(私の、この幸せな生活は壊れてしまう・・)ってことで、疑わない、っていうね。
    山里 なるほど。
    町山 そう。あとね、4つ目の教訓!もう、3つ教訓を言いましたからね。
    赤江 はい。
    町山 4つ目の教訓はね(笑)、
    赤江 うん。
    町山 「仕事のうさは、家庭に持ち込まない」ってことですね。
    赤江 (笑)。
    山里 (笑)・・・そんなメッセージありました?これに・・・。
    赤江 ホント?そう?
    町山 いや、これねえ、段々追い詰められていくわけですよ。マフィアの中でも。それとあと、警察にも段々バレてくるし。
    赤江 はい。
    町山 で、やっぱりね、イライラし始めるんですよ。彼は。
    山里 はあ。
    町山 ククリンスキは。
    赤江 うん、うん。
    町山 で、とうとう家で暴れちゃうんですよ。
    山里 ふん。
    町山 その時にやっぱり奥さんは、(この人は普通じゃない!)って思うわけですよね。
    山里 あ~。
    町山 うん・・・だから、これはねえ、やっぱり、家庭に持ち込まない。仕事のうさは。
    赤江 やっぱり、そこは切り離して考える、と。
    町山 切り離し、考える、と。ね。
    山里 (笑)。
    町山 この4つを守ればねえ!
    赤江 うん。
    町山 100人殺してもバレないですよ!
    山里 ダメですよ!
    赤江 イヤイヤ!なんてことを(笑)!何を学ぼうとしてるんですか!
    町山 (笑)、行動を4つ守ってくれ、って。オレはもう、ホントに勉強になりましたね、この『アイスマン』にはね、ハイ。
    山里 (笑)。
    町山 全然、学ぶとこ違ってるような気もしますけどね、ハイ。
    山里 そう、そう(笑)。
    町山 ちなみに、この「アイスマン」はね、マフィアの情報をいっぱい持ってるわけですよ。100人、マフィアに頼まれて殺してるから。
    赤江 はい、はい。
    町山 で、証言するはずだったんですよね。
    赤江 うん。
    町山 特に、警察官を1人殺ってるんですよ。
    山里 あら。
    町山 マフィアの指令で。
    赤江 ええ。
    町山 それで、証言をすることになったんですけれども、証言をする直前にですね、
    赤江 うん。
    町山 謎の死を遂げましたね、刑務所内で。
    赤江 え?!
    町山 はい。
    赤江 それもなんか・・・ちょっと不思議ですねえ。
    山里 そこら辺も描かれてるんですか?映画の中で。
    町山 映画の中には出て来ないんですけど、
    山里 なるほど、後日・・。
    町山 これは結構、有名なことなんですよ。それで、この人に指令を出してた、マフィアの幹部も、殺されちゃってるんですよ。死んじゃってるんですよ。
    山里 うわ。
    町山 で、何もかも、ほとんどわからないんです、現在は。
    山里 闇に・・・。
    町山 そう。で、マフィアは、彼が100人殺したってのは、彼のでっち上げだ、っていうふうに言ってるんですよ。
    山里 なるほど。
    町山 彼は・・・想像した、妄想なんじゃないか、っていうふうに言ってて、
    赤江 うん・・・。
    町山 ただ、もし妄想だとすると、彼がこんなにリッチな生活をしてた(笑)、方法がわからないんですよ。
    赤江 そうですねえ。
    町山 そう。多分まあ、話半分としても、50人以上殺ってるだろう、と。
    山里 はあ。
    町山 で、話しが全部本当だと250人殺ってるってことになるんですよ。
    赤江 え~・・・!
    町山 そういう(笑)、話なんですよ。
    赤江 うわあ・・恐ろしい現実があったもんですねえ、これねえ・・・。
    町山 そう。でももう、関係者みんな、死んでるから、もうわからない。もう何もわからないんですよ、真実は。
    赤江 は~・・。
    山里 へ~!
    町山 はい。という話が『アイスマン』でしたけどね。
    赤江 はい。
    町山 日本公開はわからないですが、お父さんはみんな、いろんなことを学ぶために観に行くといいかな、と思いますけどね(笑)、ハイ。
    赤江 (笑)・・・いや、そんな教訓、あっただろうか?っていう・・・。
    町山 そんな映画なのかどうかよくわからないですけど、ボクも(笑)、ハイ。
    山里 (笑)。
    赤江 よくわからないですけれどもね。衝撃の映画、ご紹介いただきました。
    山里 観た~い。
    町山 ハイ。
    赤江 日本では公開未定、と。
    山里 うん。
    町山 はい。
    赤江 実在する殺し屋を描いた映画、『アイスマン』、ご紹介いただきました。町山さん、ありがとうございました。
    山里 ありがシタ~!
    町山 どうもでした!

    [*1] 『そして父になる』 ⇒ 公式サイト

    [*2] 『The Iceman(ジ・アイスマン)』 ⇒ 公式サイト

    [*3] 『氷の処刑人(The Iceman: The True Story of a Cold-Blooded Killer)』アンソニー・ブルーノ著 ⇒ amazon

    [*4] 『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』(Revolutionary Road) ⇒ TSUTAYA作品情報

    [*5]『シザーハンズ』(Edward Scissorhands)
    TSUTAYA作品情報

    [*6] 『アベンジャーズ』(Marvel's The Avengers〉⇒
    TSUTAYA作品情報

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